
『Octane』UKスタッフによる愛車レポート。今回は1998年アストンマーティン・ヴォランテに13年間乗り続けるサンジャイが、アストンマーティン・ワークスによる”気持ちの良い”整備を受けた感想をお届け。
【画像】アストンマーティン・ワークスで丁寧な点検を受ける、サンジャイのDB7(写真2点)
今年に入ってから、私は2000年代初頭のクラシックカー界と、そこで起きたことに思いを巡らせていた。あの頃は1950年代と60年代の車が大いに流行していた。オースティン・ヒーレー3000 MkIIIやXK120を皆が欲しがっていた時代だ。ただ、1970年代と80年代の車も、静かに人気を集め始めていた。当時はグッドウッド・リバイバルがまだ始まったばかりで、BMW製の新型ミニが登場し、私たちは『Octane』という素晴らしい新雑誌を創刊しようとしていた、そんな時代だった。そのほんの少し前、1998年の1月23日に、のちに私のアストンマーティンとなる DB7 i6が生産ラインから出てきた。
アストンマーティンを買うなんて、私は考えてもいなかった。私は日常的で気軽なクラシックカーで満足していたのだ。だが13年も経った今でもこのDB7を所有しているのだから、我ながら満足度は高いのは間違いない。
購入してすぐ、この車でフランスを横断したいと思いたち、ラニーミード・モーター・カンパニー社のマーティン・ブリューワーに、入念に整備してもらった。夏の盛りにスペインのビルバオからボルドーに渡り、ドルドーニュ県に沿って3000マイルも走った。その後、マルセイユ、コート・ダジュール、モナコへと南下し、イギリスへと戻ってきた。道中のトラブルは皆無だった。
その後、私はアストンマーティン・ワークスにこの車を託し、大幅な手入れを施した。それには新しいソフトトップの装着も含まれる。ちなみに、幌の交換は新車の時に取り付けたのと同じ人物が担当してくれた。
時間が経つにつれて乗る機会が減ってきたため、整備は地元のジャガー専門店に依頼する程度だった。しかし、アストンマーティン・ワークス社のサービス部門から届いたメールで、車検や整備についての意識が高まった。そろそろ色々なケアが必要なのだ。たとえば、アストンマーティン社の110周年記念式典のためにシルバーストンのサーキットを走った後に、リアライト周りのトリムパネルが緩んでいた。この車を再び整備する時が到来したということだ。
アストンマーティン・ワークスに電話してみると、とても気持ちのよい対応をしてくれた。大切な顧客として扱われるということがどんなことなのか、忘れてかけていたのかもしれない。同社のヘリテージ・サービスは、ニューポート・パグネルの拠点から半径50マイル以内は無料で引き取りに来てくれる(我が家はちょうどその範囲内だった)。7500マイル走行後のサービスで790ポンドという、競争力のある価格設定だった。運送業者は時間通りに到着し、以前に私の家に来たことがある、とても礼儀正しいアシスタントが運転してくれた。
その後、アストンマーティン・ワークスから、点検に関する爽やかなビデオメッセージが届いた。車自体のコンディションは最高だったものの、報告しなければならないことが2つだけあるという。エアコンのガス漏れの可能性と、デファレンシャルのサンプからの若干のオイル漏れに注意すべき、とのことだった。7500マイル時点の点検には、事前のロードテストが含まれる。エンジンオイルとフィルターの交換、その他のフルード類の点検と、必要に応じた補充が実施される。内装の電気系統と機能の完全なチェックも行われる(私のi6ヴォランテの場合、ルーフも含まれる)。最終ロードテストの前には、サスペンションとドライブトレインの全コンポーネントの摩耗、遊び、劣化も検査される。また、自宅への配送前には、無料の洗車サービスもある。
ワークスサービス社に預けている間の、サービスチームとの密接な連絡、集配など、顧客との調整のレベルを考慮すると、コストパフォーマンスは非常に高い。そのメールを受け取ったことを、嬉しく思う。
Words: Sanjay Seetanah