1軍メンバーに入れず…プロ野球、まさかの開幕2軍スタートとなった大物選手…

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 2025年のレギュラーシーズンが開幕したプロ野球。チームによってはルーキーや新加入選手の躍動も見られた一方で、開幕を二軍で迎えた大物選手も存在する。然るべきタイミングに向け、ファームでの調整を続けている状態だ。そこで今回は、開幕二軍スタートとなった大物選手を取り上げたい。(今季成績は4月4日時点)

 

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西勇輝

投打:右投右打

身長/体重:181cm/83kg

生年月日:1990年11月10日

経歴:菰野高

ドラフト:2008年ドラフト3位

 

 先発の軸としての働きが求められる西勇輝だが、今季は開幕ローテーション入りを果たせなかった。

 

 菰野高校では3年夏に甲子園へ出場。2008年ドラフト3位でオリックス・バファローズから指名を受け、高卒1年目から一軍のマウンドを経験した。

 

 

 高卒3年目の2011年には自身初の10勝をマークするなど、若くして一線級の投手に。2014年には24試合の出場で12勝10敗、防御率3.29の好成績を収め、クライマックスシリーズ進出に大きく貢献した。

 

 その後もオリックスのエースとして活躍を続け、2018年オフにフリーエージェント(FA)権を行使して阪神タイガースへ移籍。

 

 阪神でも5年連続で規定投球回に到達するなど、先発ローテーションの一角として欠かせない存在となった。

 

 しかし、今季のオープン戦では防御率23.63と打ち込まれ、開幕二軍スタートが決定。一方で、ファームでは2試合の先発登板で防御率1.00と好調をアピールしている。

森原康平

投打:右投左打

身長/体重:185cm/88kg

生年月日:1991年12月26日

経歴:広島・山陽高 - 近畿大工学部 - 新日鉄住金広畑

ドラフト:2016年ドラフト5位

 

 昨季、26年ぶりとなる横浜DeNAベイスターズの日本一に大きく貢献した森原康平。現在は、焦らず復帰への道筋を立てているところだ。

 

 山陽高校から近畿大学工学部に進み、社会人野球の新日鉄住金広畑へ。日本選手権の舞台も経験し、2016年ドラフト5位で東北楽天ゴールデンイーグルスから指名を受けた。

 

 

 ルーキーイヤーからリリーフ陣の一角を担い、新人ながら開幕10試合連続無失点も記録。2019年は64試合に登板して29ホールド、防御率1.97と存在感を示した。

 

 その後もブルペンを支え続けたが、故障の影響などもあって徐々に登板機会が減少。2022年に伊藤裕季也との交換トレードでDeNAへ移籍。

 

 2023年からはクローザーを任されると、昨季は58試合登板、29セーブ、防御率2.41の好成績をマーク。同年の日本シリーズでは最後のイニングを任され、胴上げ投手となった。

 

 しかし今季は、昨シーズン中から右肩に違和感を抱いていたこともあり、春季キャンプ二軍スタートに。すでにファームでの実戦復帰は果たしており、一軍復帰に向けて歩みを進めている。

小林誠司

投打:右投右打

身長/体重:178cm/86kg

生年月日:1989年6月7日

経歴:広陵高 - 同志社大 - 日本生命

ドラフト:2013年ドラフト1位

 

 甲斐拓也の加入もあり、一軍での出場機会がさらに限定的となりそうな小林誠司。激しいポジション争いだが、一矢報いたいところだ。

 

 広陵高校で野村祐輔(元・広島)とバッテリーを組み、夏の甲子園で準優勝。その後、同志社大学から日本生命を経由し、2013年ドラフト1位で読売ジャイアンツへ入団。

 

 

 強肩を武器に高い盗塁阻止率を誇り、2016年は129試合、2017年は138試合に出場するなど、堅守の正捕手としてチームを牽引。

 

 一方で、打撃面では課題を残し、2016年から2年連続で打率は規定打席到達者の中で最下位に。2018年以降は、大城卓三や岸田行倫の台頭もあってスタメンマスクの機会が減少。

 

 さらに、昨オフには福岡ソフトバンクホークスから甲斐拓也がFA加入。キャッチャーのポジション争いが激しさを増している。

 

 それでも昨季は、菅野智之(現:オリオールズ)と共に自身3度目となる最優秀バッテリー賞を受賞するなど、捕手としての能力はまだまだ衰えていないだけに、早期の一軍昇格を掴み取りたいところだ。

伊藤将司

投打:左投左打

身長/体重:179cm/88kg

生年月日:1996年5月8日

経歴:横浜高 - 国際武道大 - JR東日本

ドラフト:2020年ドラフト2位

 

 昨季はまさかの不振に悩まされた阪神タイガースの伊藤将司も、開幕一軍入りを逃した1人だ。

 

 横浜高校時代から才能を発揮し、エースナンバーを背負った伊藤将。卒業後は国際武道大学に進むと、大学2、3年時には大学日本代表にも選出された。

 

 

 卒業後は、JR東日本に入社。都市対抗野球での活躍もあり、2020年ドラフト2位で阪神から指名を受け入団。

 

 ルーキーイヤーから開幕ローテーション入りを果たすと、同年は23試合の登板で10勝7敗、防御率2.44の好成績をマークした。

 

 2023年も21試合の登板で10勝5敗、防御率2.39と安定した成績を収めたが、昨季は開幕から調子が上がらず、18試合の登板で4勝5敗、防御率4.62と成績を落とした。

 

 復活を期す2025年だが、オープン戦で結果を残せず、開幕二軍スタートとなった伊藤将。しかし、ファームで好投を続けて4月3日にリリーフとして一軍へ昇格した。

高橋周平

投打:右投左打

身長/体重:180cm/90kg

生年月日:1994年1月18日

経歴:東海大甲府高

ドラフト:2011年ドラフト1位

 

 3年連続最下位からの逆襲を目指す中日ドラゴンズでは、高橋周平が開幕二軍スタートとなった。

 

 東海大甲府高校では、甲子園出場こそなかったが、通算71本塁打を記録。2011年ドラフト会議では3球団から1位指名を受け、抽選の末に中日への入団が決定。

 

 

 シーズン開幕から約2ヶ月後の6月、高卒新人では最年少となる18歳4カ月でプロ初本塁打を記録。同年はファームで7本塁打を放ち、本塁打王のタイトルを獲得した。

 

 ところが、華々しいデビューから一転、翌年以降は一軍で結果が残せず、レギュラー定着に至らないシーズンが長らく続いた。

 

 それでも、プロ7年目の2018年に自身初の規定打席に到達し、11本塁打をマーク。さらに、2020年は初の打率3割(.305)をクリアした。

 

 しかし、翌2021年は不振で成績を落とすと、2022年以降は故障に悩まされるケースが増えており、昨季は60試合の出場にとどまるなど、存在感を発揮できていない。

 

 今季で31歳とまだまだ老け込む年齢ではないだけに、近年低迷しているチームを救う活躍を見せたいところだ。

栗山巧