フジテレビの一連の報道を受けて設置された第三者委員会。3月31日に公表された調査報告書では、週刊文春の「中居正広 X子さんの訴えを握り潰した『フジの3悪人』」という記事で名指しされたアナウンス室部長(=報告書上はF氏)が、中居氏による性暴力被害を受けた女性アナウンサーに対して、一貫して寄り添った行動をとっていた実態が明らかになった。
有休を使い切っても無収入にならない措置を支援
F氏は今回の事案発生後、初期段階で女性アナから事案の内容を聞き、退職に至るまで連絡窓口となり、その対応を行っていた。
F氏は、上司のアナウンス室長であるE氏とともに、女性アナの心身の状況から自死の危険性を感じながら対応。女性アナが入院した際に駆けつけたF氏は「少し休もう、仕事を休むことを全く迷惑だと思う必要はないので、ずっと待っている」と声をかけたという。
そんな中、女性アナとの連絡窓口が女性管理職であるF氏に一本化されることに。報告書では「性暴力を受け、自死の危険性があるなど入院に至る重篤な心身状況にある女性A(女性アナ)への対応が、被害者に対するメンタルケアの専門家ではないF氏に任されたことで、F氏には大きな精神的負担が生じた」と指摘する。
自宅療養中の扱いを「勤務上テレワーク対応」に
復帰を希望する女性アナに対し、一貫して職場に戻る場所(番組)があることを伝え続けていたF氏。また、退院の延期で収入への不安を聞き、人事局長に相談して、退院後も満額の給与が支給されるように自宅療養中の扱いを「勤務上テレワーク対応」とする措置をとった。
F氏はチャットで、女性アナに「人事と話をし、有休を使い切った後でも、無収入にならないやり方で進められる」旨を伝えたが、女性アナは仕事をしていないにもかかわらずテレワーク扱いとされ、全額給与が支払われることに違和感を持ったという。
ちなみに人事局長はF氏に対し、仮に女性アナが中居氏と裁判することになっても、フジテレビとしては女性アナの意思を尊重する旨を述べ、F氏はその発言に救われたという。
女性アナは、医師チームや女性支援団体と具体的な退院時期や仕事復帰時期について意見交換しているとF氏に伝えた。この報告を受けた編成局長から「どういった支援団体とつながっているか知りたい」と直接の面会を求められたが、F氏は、支援団体への相談を制限する意図があるように女性アナに受け取られる可能性があり、また制限すべきでないと考えていたため、編成局長に「医療上必要な場合のみにしか入院患者に面会できない」旨を返答した。