
横須賀市安浦町にある「安浦神社(やすうらじんじゃ)」をご紹介します。京浜急行線「県立大学」駅から徒歩4分です。駅の改札を出てまっすぐ進むと国道16号線があり、交差点を渡って更に進み最初の角を右折するとすぐです。鳥居の前には駐車場が有りますが、こちらは月極駐車場なので参拝者は利用できません。ご注意ください。
諏訪大社にも祀られる御祭神
安浦神社の御祭神は健御名方命(たけみなかたのみこと)、八坂戸売命(やさかとめのみこと)、事代主命(ことしろぬしのみこと)の三柱です。
健御名方命と事代主命は大国主(おおくにぬし)の子供で、これらの神々は地上を治める国津神(くにつかみ)です。天を治める天津神(あまつかみ)の天照大御神(あまてらすおおみかみ)が建御雷神(たけみかづち)を使いとして地上れ送り、国を譲るように大国主に伝えます。大国主はその判断を子供に託しました。事代主命は申し出を受け入れましたが、健御名方命は建御雷神に闘いを挑みました。闘いに敗れた健御名方命は現在の長野県まで逃げましたが、追いかけてきた建御雷神にこの地から出ない事、国を譲る事を告げて国譲りが成立しました。この戦いは相撲の起源とされています。そして健御名方命は諏訪大社に祀られています。
八坂戸売命は健御名方命の妻で、同じく諏訪大社に祀られています。ちなみに安浦神社は諏訪大神社(横須賀市緑ヶ丘)の兼務社です。
小泉家も大切にする鎮守様

画像出典:湘南人
平成元年12月に奉納された境内の石柱には小泉純一郎元総理の名前があります。息子さんの小泉進次郎議員もご自身のInstagramで安浦神社の豆まきに参加した際の動画をあげられています。お兄さんの小泉孝太郎さんもよくこの辺りにある思い出のお店を紹介されたりしています。小泉純一郎元総理は走水神社に参拝されていた事もよく知られていますが、こちらの安浦神社は小泉家の氏神様、地域を守ってくださる安浦神社も大切にされていたのですね。
昭和初期に創始
道路を挟んだところにある安浦町内会館の表札に「安浦神社社務所」の表記があります。

画像出典:湘南人
入り口の石柱は昭和29年6月、鳥居は同年5月に作られたものです。

画像出典:湘南人

画像出典:湘南人
参道を進むと左手に灯籠がありますが、現在はフェンスがあって近くには行けません。これもかなり古くからありそうです。

画像出典:湘南人
境内を囲む石柱に刻まれている内容によれば、

画像出典:湘南人
昭和三年九月御大典事業トシテ創始起工 昭和十一年七月竣功 昭和十九年七月
とあります。
境内の狛犬は平成5年6月に作られたものでこちらの神社では一番新しい物のようです。

画像出典:湘南人
お社は手前に拝殿、奥に本殿のスタイルです。
安浦町を守り続ける
横須賀は山が多く平地が少ない土地だった為、大正時代に埋め立てによって作られたのが安浦町です。町ができて間もなく地域をお守りいただく神様を勧請する計画がされ、こちらの神社が建立されたのでしょう。その後この辺りは平成の時代に入りさらに埋め立てが進み平成町が出来、そこには県立福祉大学ができた事で駅の名前も「京急安浦」から「県立大学」へと変わり、町の様子も様変わりしました。そんな中でも当時の雰囲気を残したままの貴重な場所と言えるかもしれません。
安浦神社
アクセス
京浜急行線「県立大学」駅から徒歩4分
住所:横須賀市安浦町2丁目9
駐車場:なし(鳥居の周辺は月極駐車場の為、参拝者は利用できません)