【2025年版】日本人メジャーリーガー、歴代最高年俸ランキング1位~5位【M…

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 毎年、多数の選手が新たな契約を結び、年俸の高騰が話題を呼ぶMLB。日本人選手に目を向けると、2024年オフには菅野智之投手、佐々木朗希投手、小笠原慎之介投手らが新たに海を渡った。

 

 ここからは、歴代日本人メジャーリーガーの最高年俸ランキングを紹介していく。時代によって1ドルの価値が変化する様や、日米の年俸格差、そして成功した選手の存在が後続の選手らの契約に与える影響を感じることができるかもしれない。(※年俸は『BASEBALL REFERENCE』と『Spotrac』を参照。1ドル150円で統一した。)

 

 

第5位 イチロー

最高年俸:1800万ドル(約27億円)

対象年度:2009〜11年(シアトル・マリナーズ所属)

 

 2000年オフにシアトル・マリナーズと3年契約を結んだイチローは、1年目の2001年から不動のリードオフマンとして打率.350、242安打、56盗塁をマーク。

 

 首位打者、最多安打、盗塁王、新人王、さらにはシーズンMVPなど数々のタイトルを受賞する衝撃デビューを飾った。

 

 以降もチームに欠かせない存在として2003年オフには4年契約に合意すると、2004年には262安打を放ってシーズン最多安打記録を樹立。

 

 

 打率.370で2度目の首位打者を受賞するなど驚異的な成績を残し続け、2007年オフに5年総額9000万ドルで2度目の契約延長を決めた。

 

 しかし10年連続で打率3割、200安打、ゴールデングラブ賞受賞が途切れた11年を境に成績は下降気味に。2012年途中にはニューヨーク・ヤンキースへトレード移籍を経験。

 

 2015年からはマイアミ・マーリンズ、2018年には古巣・マリナーズに復帰し、2019年に東京ドームで行われた開幕シリーズを最後に華々しい現役生活に終止符を打った。

 

 MLB通算成績は2653試合出場、打率.311、3089安打、117本塁打、780打点、509盗塁、OPS.757となった。

第4位 菊池雄星

最高年俸:2122万5000ドル(約31億8300万円)

対象年度:2025年(ロサンゼルス・エンゼルス所属)

 

 2025年からロサンゼルス・エンゼルスでのプレーを決めた菊池雄星。3年総額6367万5000ドル(約98億7000万円)の契約を結び、最高年俸ランキングでも4位に躍り出た。

 

 メジャー1年目の2019年は、開幕からローテーションを守り32試合に先発するも、6勝11敗と負け越し、防御率5.46の成績に。

 

 

 翌2020年は、フォーシームの平均球速が約4キロアップするなど変化は見られたが、9試合の先発登板で2勝4敗、防御率5.17と結果を出すことはできなかった。

 

 2022年からはトロント・ブルージェイズでプレーすると、2023年にはメジャー移籍後初の2桁11勝をマーク。

 

 2024年シーズン途中にはヒューストン・アストロズへトレード移籍し、オフにFAとなった。

 

 2024年オフには、エンゼルスとの3年契約を締結。2025年は先発ローテーションの柱として、近年低迷するチームの起爆剤となりたいところだ。

第3位 田中将大

最高年俸:2200万ドル(約33億円)

対象年度:2014〜19年(ニューヨーク・ヤンキース所属)

 

 2013年オフにニューヨーク・ヤンキースと7年総額1億5500万ドルの超大型契約を結んだ田中将大。

 

 2014年は20試合に登板し、13勝5敗、防御率2.77と好成績をマーク。故障離脱もあり既定投球回には届かなかったが、メジャー1年目から役割を果たした。

 

 

 翌年以降も先発ローテーションの核を担い、2015年は24試合に先発し、12勝7敗、防御率3.51の成績を収めた。

 

 2016年には31試合に登板しキャリアハイの14勝、防御率3.07をマーク。最優秀防御率のタイトルにも肉薄。翌2017年まで3年連続で開幕投手を務めた。

 

 その後も順調に勝ち星を重ね、2019年にも11勝を記録。日本人投手初となる6年連続2桁勝利をマークした。

 

 新型コロナウイルスにより60試合制となった2020年こそ3勝に終わったが、メジャー7年間で通算78勝46敗と32個の貯金を作った。

 

 2021年からは日本球界の古巣・東北楽天ゴールデンイーグルスへ復帰した。

第1位タイ 大谷翔平

最高年俸:3000万ドル(約45億円)

対象年度:2023年(ロサンゼルス・エンゼルス所属)

 

 今や世界のスーパースターとなった大谷翔平。ロサンゼルス・ドジャースと10年総額7億ドルという規格外の大型契約を結んだが、年俸後払いという特殊なケースの為、本記事ではロサンゼルス・エンゼルス時代の3000万ドル(約45億円)でカウントした。

 

 NPB時代から二刀流選手として唯一無二の記録を打ち立て、2018年からエンゼルスへ移籍すると、メジャー1年目から類稀な才能を遺憾なく発揮。

 

 同年は投手として10試合(51回2/3)を投げ、4勝2敗、63奪三振、防御率3.31、打者としては104試合に出場し、打率.285、22本塁打、61打点、10盗塁をマーク。日本人選手としてはイチロー以来4人目となる新人王に輝いた。

 

 

 翌2019年は、前年途中に右肘靭帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた影響で打者に専念。新型コロナウイルス感染拡大の影響で60試合制となった2020年は、投打ともに振るわず。オフに2年総額850万ドルでエンゼルスと再契約を結んだ。

 

 2021年シーズンは、”リアル二刀流”でメジャーを席巻。投手として23試合(130回1/3)を投げ、9勝2敗、156奪三振、防御率3.18。打者としては158試合出場で打率.257、46本塁打、100打点、26盗塁、OPS.964と現代に比較対象のない圧巻の成績を記録。

 

 最後まで本塁打王争いを繰り広げ、満場一致でアメリカン・リーグのシーズンMVPに選出。この活躍を受け、メジャーリーグは2022年から”大谷ルール”(投打同時出場した先発投手が降板後も指名打者〔DH〕として出場可能)を新設した。

 

 2022年シーズンは投手として28試合(166回)を投げて15勝9敗、219奪三振、防御率2.33と圧巻の数字をマーク。サイ・ヤング賞の投票では4位に食い込んだ。

 

 さらに打者として157試合出場、打率.273、34本塁打、95打点、OPS.875をマーク。オフには年俸調停を避けて単年で3000万ドル(約45億円)の契約を結び、日本人選手の単年年俸では歴代1位タイに駆け上がった。

 

 2023年は打者で135試合に出場し、打率.304、44本塁打、95打点、20盗塁、OPS1.066、投手としては23試合で132イニングを投げ、10勝5敗、防御率3.14、167奪三振と前人未到の成績を残し、日本人初の本塁打王に輝いた。

 

 2023年オフにドジャースと10年総額7億ドルの超大型契約を結んだが、年俸7000万ドル(105億円)の約98%が後払いとなる特殊な契約に。契約満了となる2033年までは年俸200万ドル(3億円)でのプレーとなった。

 

 打者専念で臨んだ2024年は、159試合出場で打率.310、54本塁打、130打点、59盗塁、OPS1.036をマーク。MLB史上初の「50-50」を達成、2年連続のリーグMVP、ワールドシリーズ制覇など数々の偉業を達成した。

第1位タイ ダルビッシュ有

最高年俸:3000万ドル(約45億円)

対象年度:2023年(サンディエゴ・パドレス所属)

 

 2011年オフにテキサス・レンジャーズと6年契約を結んだダルビッシュ有。1年目の2012年から16勝を挙げ、新人王投票でも3位に入った。

 

 翌2013年には13勝、277奪三振、防御率2.83をマークして最多奪三振のタイトルを受賞。2017年シーズン途中にロサンゼルス・ドジャースへトレード移籍するまでの間に計52勝を挙げた。

 

 同年オフにシカゴ・カブスと6年総額1億2600万ドルの超大型契約で合意。2年間はやや成績が低迷していたが、60試合制となった2020年はシーズンを通して圧巻の投球を披露した。

 

 最終的に同年は8勝、93奪三振、防御率2.01をマーク。サイ・ヤング賞争いでは惜しくも2位となったが、最多勝のタイトルを受賞した。

 

 

 2020年オフにはサンディエゴ・パドレスへの電撃トレードが成立。2021年と2022年シーズンは2年連続で開幕投手を任され、投手陣をまとめるリーダー的存在としても絶大な信頼を寄せられている。

 

 2022年はレギュラーシーズンで16勝、194回2/3を投げて奪三振197個と圧巻の成績をあげ、ポストシーズンでも2勝をマークした。

 

 パドレスでの活躍が評価され、22年オフには6年総額1億800万ドルの大型契約を獲得。初年度の年俸は3000万ドル(約45億円)となり、日本人選手史上1位タイに浮上した。

 

 36歳から42歳までという、選手としての”晩年”でありながら高い評価を受けている。

 

 

【了】