大井川鐵道は5日、大井川本線と井川線のダイヤ改正を2025年4月7日に実施すると発表した。SL急行列車の始発駅変更をはじめ、利用者の利便性向上を図る内容が盛り込まれている。

  • 大井川鐵道が4月7日にダイヤ改正を実施

SL急行列車「かわね路号」「南アルプス号」は、これまで新金谷駅を始発駅としていた下り方面について、ダイヤ改正で金谷駅を始発駅とする。これにより、東海道新幹線や東海道本線からSL急行列車への乗継ぎがスムーズになり、首都圏・関西圏からのアクセスが改善される。一例として、「かわね路1号」に乗車する場合、現在は東京駅9時3分発の新幹線に乗る必要があったが、ダイヤ改正後は東京駅10時3分発の新幹線でも乗継ぎが可能となり、出発時間に余裕が生まれる。

SL急行列車の運転区間も拡大。「南アルプス1・2号」はこれまで新金谷~家山間で運転されていたが、ダイヤ改正後は金谷~川根温泉笹間渡間の運転とし、東海道本線および東海道新幹線から川根温泉エリアへのアクセスを向上させる。

ダイヤ改正に合わせ、大井川本線の定期普通列車はすべて各駅停車に変更。これにともない、一部の駅を通過している区間急行2本と快速急行1本の運転を取りやめ、代替として普通列車3本を増便し、途中駅での乗車機会を増やす。

朝の普通列車も運転時刻を変更し、7時台に運転される下り方面の普通列車の現行の金谷駅7時14分発から同駅7時24分発に繰り下げる。これにより、首都圏から新横浜駅6時0分発の新幹線で乗り継ぐ行程が可能になり、川根本町コミュニティバスを介した井川方面へのアクセスが改善される。井川線(南アルプスあぷとライン)についても、川根本町コミュニティバスとの調整により運転時刻が変更されるが、運転本数は変更しないとのこと。