コンビニやスーパーの売り場で見かける「プライベートブランド」(PB)商品。同じ売場でその界隈の「定番」と並べられていることもありますよね。「えー、どっちを買うべきなんだろう」って悩んだ経験はありませんか?

  • 定番かPBか。迷う迷う……

そこで、PB商品と「定番」を比較してみようじゃありませんか、という当企画。

第10回(→第9回)となる今回は、パン派にはおなじみ「いちごジャム」です。定番枠のアヲハタ「アヲハタ55 イチゴ」、ローソンのPB「ストロベリージャム」、イオンPB「いちごジャム」の3者を比べてみます。

  • 左からアヲハタの「アヲハタ55 イチゴ」、ローソンのPB「ストロベリージャム」、イオンPB「いちごジャム」

メーカー

まずはいつものように、各商品をどのメーカーが作っているのかを押さえておきましょう。

・アヲハタ アヲハタ
・ローソンPB 明治屋食品工場
・イオンPB スドージャム

明治屋は明治18年創業の老舗食品メーカーで、スーパーでよく「果実実感つぶつぶイチゴジャム」を見かけますね。スドージャムはその名の通りジャムが主力商品の企業で、こちらも大正12年創業という歴史ある会社となっています。うーむ、これは強者そろい踏み、“ジャム界の最強決定戦”といってよさそうですな!

容器

普段でしたらお値段などを確認するのですが、今回に限っては「容器」に触れておきたくなりますね。

・アヲハタ びん→ガラス ふた→スチール
・ローソンPB びん→ガラス ふた→スチール
・イオンPB 紙

そう、イオンPBだけパッケージが紙製なのです。ジャムといえばびん詰めのイメージがありますが、スーパーの棚では、たまに……というかよく紙のものも見かけますよね。なにが違うんでしょうか。

  • イオンPBのみが紙製。スーパーだとけっこう見かけますが……

神奈川県のWebサイトによると、ジャムは熱いうちにびん詰めし、脱気(ジャムとふたの間の空気を減らす)、殺菌をおこなうことで長く保存できるようになるのだそうです。なるほど、それでびんなのかあ(←今さら)。

  • びんの形にも個性がでるね

一方でイオンのような紙製の容器はどうなんでしょう? 日本ジャム工業組合のWebサイトによると、「内面にプラスチックをラミネートしたり、プラスチックカップを重ねるなどして、漏れのないようにしてあります」とのことで高い気密性があり品質に問題はないとのこと。

びんはそのまま加熱脱気、殺菌したり、再利用したりできる一方、紙製は扱いやすさや軽さに長けていそうです。ジャムの容器ひとつとっても、メーカーによってさまざまな違いがあるのが面白いですね~。

さて、続いては価格、カロリーなどのスペックです。

価格

・アヲハタ 235円 ※サミット価格
・ローソンPB 205円
・イオンPB 105円

もっとも価格差のあるアヲハタとイオンPBで130円差ですか。アヲハタはイオンと2.24倍の価格差があるということになりますね……! でかい! さて、ここでそれぞれの内容量を加味して、10gずつの金額で見てみます。

10グラムあたり価格(端数切り捨て)

・アヲハタ 内容量150g→10gあたり15円
・ローソンPB 内容量160g→10gあたり12円
・イオンPB 内容量135g→10gあたり7円

おっと、2.14倍とやや価格差が縮まりましたね。とはいえやはり倍以上の差があると分かります。さすがアヲハタ、定番ブランドだからこそ出せる強気な価格設定といえましょう。

  • 高いとはいえジャムの棚を占有しているアヲハタ先生です

カロリー(20gあたり)

・アヲハタ 33kcal
・ローソンPB 35kcal
・イオンPB 45kcal

同じようなジャムなんだからカロリー差は似たようなものなんじゃない? と思っていたのですが、むむむ? イオンPBだけが10kcalほど高くなりました。

これは製法の違いからくるもののようで、原材料名を見ると、アヲハタとローソンが糖類よりいちごが多い(プレザーブスタイル)のに対して、イオンは水あめなど糖類のほうが多いようです。ということで、イオンPBは糖分が多い=カロリー高めになっていると推察できます。

  • ローソンの裏面には「ジャム(プレザーブスタイル)」と書かれています

実食

それでは、ふたを開けてみましょう。

見た目は同じかと思いきや、けっこう違いますね。アヲハタは、いちごの粒感がかなり残っています。ローソンは、同じく粒感がありつつ、ややくすんだ赤。イオンはのっぺりとしていて、いちごの粒感はありません。

  • 似たような雰囲気かと思いきや……けっこう違う?

お皿に出してみました。ふむふむ、色で見ると、イオンはかなり赤が鮮やかですね。ローソンは、確かにくすんでいるのですが、そこが逆にナチュラルで、決して悪いポイントではありません。

  • お皿に出したところ。色味の違いが分かりますね

いよいよ、パンに塗って食べてみましょうか。

  • パンと一緒にいただいていくぅ~

アヲハタ

これこれ、いつものアヲハタです。いちごらしい良い香りがしますね。食べてみますと、いちごの果肉感、ツブツブ(痩果)とした食感をはっきりと感じられます。パキっとした甘味で塩味のあるパンに非常に合うと思います。

  • 果肉感、ツブツブ感ともに強い

ローソンPB

ふむふむ、香りはアヲハタと比べるとさっぱりめでしょうか。食べてみますと……果肉感はアヲハタ同様あるものの、ツブツブ食感が少々弱めかもしれません。製法は同じはずなのにけっこう違うんだなあ。甘味はアヲハタと同じぐらいだと思います。

  • ナチュラルな雰囲気がありますね

イオンPB

鼻を近づけると、なかなか強めのいちごの香りが感じられます。食べてみますと、ややっ! 他2つと比較しても、はっきりと甘いです。いちごの果肉感、ツブツブ食感はほとんどありません。香料らしい風味が強いため、やや好き嫌いが分かれるかも?

  • 明らかに甘さが強いイオン

まとめ

ここからは筆者の独断と偏見で、どの商品がどんな人に向いているのかをまとめていきます。

・アヲハタ

いちごジャムの果肉感、ツブツブ食感を重視したい人。少しでもカロリーは低いほうがよいという人。

・ローソンPB

いちごジャムの果肉感は重視しつつ、全体的にナチュラルさを重視したい人。

・イオンPB

いちごらしい食感よりも、甘味の強さを感じたい人。価格を最重視したい人。

筆者はどれを選ぶ?

おなじようないちごジャムでも、製法でかなり食感に差がでるのだと驚かされました。個人的には果肉感、ツブツブ食感に非常にリッチさを感じられたので、少々お高めではありますが、アヲハタに軍配を上げたいと思います。

一方で、色味や風味など、ローソンには全体的にナチュラルな雰囲気があり、ツブツブ推しでなければローソンもアリ寄りのアリだと思います。皆さんもぜひ食べ比べていただいて、感想をSNSなどで教えていただけますと嬉しいです。