4月4日公開の映画『片思い世界』の完成報告イベントが3日、都内で行われ、広瀬すず、杉咲花、清原果耶、土井裕泰監督が登場した。
広瀬すず、杉咲花、清原果耶がトリプル主演を果たした本作。第76回カンヌ国際映画祭脚本賞を受賞した『怪物』などドラマや映画界を牽引する脚本家・坂元裕二が新たに書き下ろしたオリジナル作品を、映画『罪の声』や『花束みたいな恋をした』でメガホンをとった土井裕泰監督が実写映画化した話題作だ。現代の東京を舞台に、古い一軒家で共同生活を送る美咲(広瀬すず)、優花(杉咲花)、さくら(清原果耶)の恋物語を描く。
広瀬は「この作品が決まってから3人で1回会ったんです。ご飯を食べに行ったんですけど、その日から2年が経ったというのを今日実感しました。2年間ずっと心の中にあった作品だったのですごくあっという間でしたね」と振り返り、杉咲も「久々の再会で最初は緊張もしましたが、素敵な方々とご一緒できたしもうすぐお客さんの元に届くのかと思うと感慨深いです」と公開が待ち遠しい様子。3人の中で1番年下の清原も「映画が作られることって当たり前ではないと日々痛感する中で、大好きなキャストの皆さん、監督さんと今日ここに立てていることがすごくうれしいです」と笑顔を見せた。
長女的な立ち位置の美咲を演じた広瀬は「お母さんやお父さん、お姉ちゃんでもあるんですが、妹にもなれるような、家族の色んな役割の存在になれたらと思いながら現場に立たせていただきました」と撮影中での心持ちを明かしつつ、「柄にもなくお料理をするシーンもあって、2人が寄って来てくれて気づいたら誰もいなくなるような、自由でフォローしていく立ち回りが多かったので、新鮮で楽しく、愛おしい2人を見ているのがとても幸せだと感じました。芝居を通して2人といた時間がとても幸せだったし、楽しくてしかたなかったです」と充実した表情を。優花役の杉咲も「撮影が終わってもしょっちゅうご飯に行ったりしてたので、クランクアップした頃は毎日会っていたのに急にその日々がなくなって幻だったんじゃないかって錯覚するぐらいの喪失感がありました」と思い出に残る撮影期間だったという。
イベントの後半では、劇中で"かささぎ児童合唱クラブ"として登場する杉並児童合唱団が、劇中歌「声は風」を生歌唱するコーナーを実施。少年少女たちの歌声を目の前で聴いた広瀬は「役や撮影もそうですが、色んなことが一気に蘇って、合唱団の皆さんのまっすぐでピュアな歌と坂本さんの言葉でやられてます。泣きそうになっちゃいました」と涙ぐむ場面も。広瀬の意見に同意した清原も「本当に素敵な歌唱でした。胸がいっぱいで、撮影当時のことを思い出しましたが、撮影を終えて今こうやって3人で当時を振り返る時間すらものすごく愛おしいものだと確かめさせてくれるような、本当に素敵な演奏でした」と杉並児童合唱団の歌声に感動した様子だった。映画『片思い世界』は、4月4日から全国公開。