2026年卒大学生のインターンシップ参加状況や今後の就職活動の予定に関する調査結果が発表されました。
インターンシップ・仕事体験の参加率と平均参加社数が過去最高水準となる一方で、就活準備段階で志望業界・志望企業の絞り込みが進んだのか、3月以降のエントリー予定社数は減少傾向となりました。
今回は、「マイナビ 2026年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」を基に、就活解禁前の2026年卒の就活準備状況を確認します。
インターンシップ等の参加率、参加社数とも過去最高水準
近年、非常に多くの学生が、就活準備の一環としてインターンシップや仕事体験などのプログラムに参加しています。
過去6年を振り返ると、アンケートに答えた学生の8割以上がインターンシップ・仕事体験に参加したと回答しており、2026年卒の参加率は85.3%と非常に高い水準を維持しています。
また、平均参加社数は5.2社で、2024年卒に並んで過去最高となりました。
良いプログラムなら89.0%が「働きたいと思った」と回答
では、実際にはどのようなプログラムに参加したのか。最も多かったのは「グループワーク(企画立案、課題解決、プレゼンなど)」で73.5%。「若手社員との交流会」(59.8%)、「会社見学・工場見学・職場見学」(57.1%)が続きます。
参加したプログラム内容を2025年卒として比較すると、「会社見学・工場見学・職場見学」が7.2ポイント、「実際の職場での仕事体験」が5.7ポイント増加しています。職場の雰囲気や仕事内容がリアルに体感できるプログラムへの参加が増えているようです。
また、インターンシップや仕事体験に参加してみて、良い印象を持った企業に対して、その企業で働きたいと思ったかどうかを聞いてみると、89.0%が「働きたいと思った」と回答。
プログラム内容や体験の充実度が、その企業の志望度に大きな影響を与えることがわかりました。
3月以降のエントリー予定社数は減少傾向に
しかし、インターンシップや仕事体験への参加が進む一方で、3月以降のエントリー予定数が減少傾向であることもわかりました。
3月以降のエントリー予定社数を確認すると、全体平均では8.0社という結果となりました。
過去3年を振り返ってみると、2024年卒が平均12.2社、2025年卒が平均11.1社。2026年卒は2025年卒よりさらに3.1社減少しています。
就活準備期間中にさまざまな業界、企業のインターンシップや仕事体験に参加することで、志望業界や志望企業の絞り込みが進むことが影響しているのか、就活本番前での活動量は年々減少しているようです。
早期に就活を終えたい割合が増加傾向だが6月まで継続か
さて、いよいよ3月1日から就活本番がスタートします。
「いつごろまでに就職活動を終えたいと思っているか」を確認すると、6月が22.0%でピークとなりました。大手企業の選考が本格化する時期をゴールに置いて活動しようと考える学生が多いようです。
しかし、過去3年間を比較すると、2月以前~4月の数値が年々上昇しており、できれば早期に就活を終えたいと考えている学生が増加傾向であることもわかりました。
今回は、「マイナビ 2026年卒 大学生広報活動開始前の活動調査」を基に、2026年卒学生の就活準備状況と、3月以降の活動予定を確認しました。
インターンシップや仕事体験への参加状況が過去最高水準となる一方で、就活本番の活動量が減少傾向であることがわかります。
さまざまな就活準備活動を通じて志望業界や志望企業の絞り込みが進むことは喜ばしいこととはいえ、自分の可能性や選択肢を狭めすぎることがないよう、就活本番を前に今一度、視野を広げることを意識してもいいかもしれません。