NTTコム オンラインは2月19日、「NPSベンチマーク調査2024クレジットカード部門」の結果を発表した。調査は1月20日~22日、18のカード会社および対象のクレジットカードを利用する男女8,470名(男性59.2%、女性40.8%)を対象にWEBで行われた。
対象のクレジットカード18社のうち、最もNPSが高かったのは「楽天カード」(-19.2ポイント)だった。続く2位は「アメリカン・エキスプレス・カード」(-21.0ポイント)、3位は「JALカード」(-28.0ポイント)となり、18社の平均は-40.0ポイントという結果に。トップとボトムの差は38.5ポイントだった。
クレジットカード業界全体のロイヤルティを醸成する要素を20の項目で分析したところ、「ポイント・マイルの貯まりやすさ・還元率」や「ポイント・マイルの利用手続きのしやすさ」がロイヤルティを醸成する上で大きなポイントになるよう。
また、「お客さまに寄り添う姿勢・大切にする姿勢」や「企業への信頼性」「カードのブランドイメージの良さ・ステータス」「マイページなどの会員専用ページの分かりやすさ・使いやすさ」「会員向け公式アプリの分かりやすさ・使いやすさ」など、ブランドの信頼やアプリ等の使いやすさに関連した項目も。
NPS1位となった「楽天カード」では、「ポイント・マイルの利用手続きのしやすさ」や「ポイント・マイルの貯まりやすさ・還元率」が評価される結果に。同様に、2位の「アメリカン・エキスプレス・カード」では、「お客さまに寄り添う姿勢・大切にする姿勢」「利用時の安心感・セキュリティの充実」「旅行保険や空港ラウンジの利用など付帯サービスの魅力・充実度」、3位の「JALカード」では、「ポイント・マイルの交換景品や移行先の豊富さ」「店舗での商品やサービスの割引、追加ポイント・マイル付与などの特典の充実度」といった項目がロイヤルティ醸成要因となり、それぞれNPS上位にランクインした。
近年、クレジットカードの不正利用の被害が増加していることを受けて、該当のクレジットカード会社が、不正利用などの被害から守ってくれていると感じられるかを聴取したところ、「そう感じない(全く+あまり)」(7.5%)よりも、「感じる(とても+やや)」(46.3%)と回答した利用者が多い結果に。
この結果についてNPSを分析したところ、「感じる(計)」と回答した利用者のNPSはマイナス14.9ポイントと、「そう感じない(計)」(-57.0ポイント)あるいは「どちらでもない」(-62.5ポイント)と回答した利用者に比べて高くなったことから、利用者を不正利用の被害から守る取り組みを進めていくことがロイヤルティ醸成にもつながるよう。
一方、利用者自身が取り組んでいる対策については、「クレジットカードの利用明細を定期的に確認するようにする」(62.7%)が最も多く、次いで「不審なWebサイトにアクセスしない」(43.4%)、「不審なメールや添付ファイル、SMSは開かない」(40.1%)と続いた。
次に、クレジットカードのタッチ決済の利用状況を聞いたところ、26.2%が「利用している」ことが明らかに。タッチ決済を利用し始めたことで、対象のクレジットカード利用頻度や決済回数に変化があったかを聞くと、26.4%が「利用頻度が増えた」または「利用頻度が比較的増えた」と回答した。
また、タッチ決済利用有無別に、該当するクレジットカードの1か月あたりの利用金額を分析したところ、タッチ決済利用者の利用金額は約8.7万円となり、タッチ決済非利用者(約4.7万円)に比べて1.8倍高い結果に。現状ではクレジットカードのタッチ決済利用者は3割弱にとどまるものの、日常の買い物シーンにおけるクレジットカード利用は増えているよう。
最後に、今後の継続利用の意向について0~10の11段階でたずねたところ、推奨度9〜10の「推奨者」は平均9.6ポイント、同7〜8の「中立者」は平均8.0ポイント、同0〜6の「批判者」は平均6.2ポイントとなり、推奨度が高いほど継続利用意向も高くなることがわかった。
なお、調査対象企業【クレジットカード】は以下のとおり。
Amazonマスターカード、ANAカード、au PAYカード(旧au WALLETクレジットカード)、dカード、JALカード、JCBカード、JREカード/ビューカード、PayPayカード(旧Yahoo! Japanカード)、アメリカン・エキスプレス・カード、イオンカード、エポスカード、オリコカード、セゾン・アメリカン・エキスプレス・カード、セゾンカード、セブンカード、三井住友カード、三菱UFJニコスカード、楽天カード(アルファベット順、50音順)