エスエス製薬の解熱鎮痛薬ブランドEVEは、スマートフォン・パソコン使用時の姿勢と肩こり痛の実態に関する実証実験とアンケートの結果を、「現代人の姿勢、逆進化中?」をテーマに、2025年2月17日に特設サイト上で公開した。
実証実験は、2024年12月7日〜8日の期間、20歳~69歳の男女124人を対象に実証実験による現地調査を実施。また、全国調査は2024年12月23日〜24日の期間、20歳~69歳の男女500人を対象にインターネットにて実施したもの。
姿勢の角度を計測する実証実験の結果によると、「立ってスマートフォンを操作している時の頭蓋脊椎角(※1)が40度以下」の人が43%、「座ってパソコンを操作している時の頭蓋脊椎角が40度以下」の人が48%であることが分かった。いずれも、胸を90度に曲げて床に伏せ、上体を起こした時に上体を起こせない状態(パピーポジション(※2)が取れない)であるという。
なお、同社は、こうした望ましい姿勢よりも前傾化してしまっている状態を「姿勢の“逆進化"」と表現している。
※1:頭蓋脊椎角とは、首の付け根の高さにある一番盛り上がった突起(第7頸椎棘突起)と、耳の穴の前の出っ張り(耳珠)を通る線が水平に対して成す角度のこと
※2:パピーポジションとは、うつ伏せになって、肘を立てて腰を反るような姿勢を指す。胸の筋肉が固まり開いていない場合、著しく胸の位置が低くなる傾向にある
姿勢が逆進化している可能性がある人のうち、「週に1回以上肩こり痛を感じている人」は、スマートフォン操作時が66%、パソコン操作時が63%にのぼることが明らかに。また、肩こりの症状がある人のほとんどが痛みも感じており、「肩こりがある人」に限定すると、スマートフォン操作時が92%%、パソコン操作時が88%にのぼるという。
実証実験の結果をもとに、姿勢が逆進化している可能性をあぶりだすためのチェックリストを作成したところ、およそ3人に1人(28%)が、姿勢が逆進化している可能性があることが判明した。さらに、そのうちの7割以上が「週に1回以上肩こり痛を感じている」(75%)と回答したことが分かった。
理学療法士・医学博士 吉田一也氏は、「現代人の姿勢は、頭が前に出た姿勢になっている状態が多く見られます。姿勢が逆進化している可能性がある人は、首と肩の後面・背中が緊張しやすい状態、さらにパピーポジションが取れない人は、首と肩の後面・背中に負担がかかり、肩こり痛が生じるリスクが高まっている可能性があります」とコメントしている。
吉田氏監修のもと作成した「姿勢の状態をセルフチェックするチェックリスト」では、5項目以上当てはまる人は、姿勢が逆進化している可能性があるという。
吉田氏によると、姿勢が逆進化している可能性がある人の特徴として、頭が前に出て胸が開けなくなり、背中が丸まっている人が多いということを挙げている。これらを解消するために、「首を伸ばす」「首筋を伸ばすストレッチ」「頭の位置を維持する」などの簡単に実践できる3つのストレッチを紹介。詳細は、特設サイトにて確認を。
吉田一也氏は、2003年に理学療法士免許を取得し、整形外科病院で肩関節疾患の治療に従事。2009年から理学療法士養成校に勤務。2017年に医学博士号取得。現在、大学教育のかたわら肩こりや五十肩の施術や、同業者への技術指導も行う。
1万人以上の肩こりを改善してきた肩こり博士としてメディアにも多数出演。著書に『肩こり、首痛、頭痛は鎖骨を5秒ほぐすだけでなくなる!』、『肩こり博士の最新肩こり解消法 鎖骨ほぐし』などがある。