※前編では、A部門NO.17(第17問)までを掲載しています。B部門をお読みになりたい方は、後編をご購入ください。

  • 表紙画像

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はしがき

第5回に引き続き、実行委員長を務めさせていただきます村田顕弘です。よろしくお願いいたします。
おかげさまで第6回目も力作、好作がそろいました。第1回目から振り返ってみましても、毎回力のこもった作品ばかりですので、担当になる前から楽しみにしている企画でした。その反面で、積極的に応募してくれる新人作家の方が少なくなってしまう年は出てこないだろうかという心配もあります。幸い、今回はその心配は杞憂に終わりましたので、ご投稿いただいた皆様には感謝申し上げると同時に、これからもたくさんのご投稿をよろしくお願い申し上げます。
詰将棋創作が未経験の方でも、実戦や感想戦などでカッコいい詰み筋に出合ったことがある方は多いと思います。その詰み筋を詰将棋の作品に仕上げることに、ぜひ挑戦してほしいです。自身が味わった感動を、全世界の人と共有できるのが詰将棋です。今回ご投稿できなかった方はぜひ、次回の機会によろしくお願いいたします。
それでは今回も、キッズ作家たちの力と心のこもった作品をご堪能ください。
実行委員長 六段 村田顕弘
※本文中の段位は将棋世界本誌掲載当時のもの

  • A部門(両王手が登場する3手〜9手詰)

    A部門(両王手が登場する3手〜9手詰)

A部門の課題説明

  • 例題1

  • 例題2

A部門の課題は「両王手が登場する3手詰〜9手詰」でした。
上の例題は、いずれも実行委員が作成したものです。
【例題1解答】▲1五桂△1二玉▲2四桂△同角▲1一飛△同玉▲2三桂不成まで7手詰。
【例題2解答】▲3四歩△同銀▲4三歩成△同銀▲3四歩△同銀▲4四銀△同玉▲4二飛成まで9手詰。
両王手は例題のように最終手である必要はありません。手順のどこかで両王手が登場すれば結構です。

No.1 最優秀賞

鈴木 蒼大・作(愛知県・小学6年生)

  • 鈴木蒼大・作(愛知県・小学6年生)

    鈴木蒼大・作(愛知県・小学6年生)

●ヒント●

角筋を通す工作。玉方の応手に注意(9手詰)

●第1問解答●

▲1二竜△1四桂▲同竜△同香▲2九桂△同角成▲5七竜△同と▲2七金(解答図)まで、9手詰

  • 第1問解答

    第1問解答

【解説】

2手目△1二同香だと▲2七金△同香成▲1三竜で早く詰むので、ひねった受け方が必要となる。△1四桂合が正解。
序奏だけでもなかなかの見せ場だが、ここから両王手を実現するためのストーリーが面白い。限定合いをさっそく取り、竜を王手で消すための▲2九桂が決め手。詰め上がり図は竜2枚が消えて解後感もよい。最優秀作。(M)

【作者のアピールポイント】

▲1二竜と香が利いているところに捨てる味のよさ。

【上田女流四段の講評】

香4枚に意味を持たせたいという創作意志を感じる。考え応えのある作品。

No.2 優秀賞

山村 陽生・作(神奈川県・小学5年生)

  • 山村陽生・作(神奈川県・小学5年生)

    山村陽生・作(神奈川県・小学5年生)

●ヒント●

打ち歩詰め回避の初手が妙手(9手詰)