ロイヤルホールディングス(以下「ロイヤルHD」)とMinor Hotelsは2月5日、ロイヤルHDとマイナー・ホテルズの100%子会社が出資比率を50%ずつとする合弁会社の設立に関する契約締結、およびマイナー・ホテルズの日本初進出のブランド展開に関する事業戦略を発表、調印式を行った。
合弁会社設立と事業戦略
新会社は2035年までに「Anantara(アナンタラ)」「Avani(アヴァニ)」「Tivoli(チボリ)」の3ブランドで21棟のホテル開業を計画している。またマイナー・ホテルズは世界最大の独立系ホテルブランドアライアンス「Global Hotel Alliance」のメンバーであり、約3,000万人の会員を擁する「GHA DISCOVERY」ロイヤリティプログラムに参加している。このグローバルなネットワークとブランド力を活かし、世界各国からの集客を図る。
ロイヤルグループが30年にわたり「リッチモンドホテル」などの運営で培ったノウハウや国内ビジネスネットワークと、マイナー・ホテルズが有する世界的なラグジュアリーホテルブランド運営の独自性と専門性を活かし、両社ならではの事業を構築。新たな体験価値を提供するとともに、地域や社会とともに持続的に成長するホテルグループを目指す。
合弁会社設立の背景
両グループは、これまで「シズラー」ブランドの日本でのフランチャイズ契約を通じて協力関係を築いてきた。今回のパートナーシップは、マイナー・ホテルズのブランドが日本市場へ進出するにあたり、相互の強みを生かし新たなシナジー効果が期待される。
また、ロイヤルHDの子会社であるアールエヌティーホテルズは、リッチモンドホテルブランドで全国43棟のホテルを運営している。その経験と実績を活かし、マイナー・ホテルズと連携することで、国内ノウハウと国際的なラグジュアリーホテル運営の専門知識を融合させることが可能となる。
2025年3月、合弁会社「ロイヤルマイナーホテルズ」の設立を予定している。代表取締役社長に就任予定の本山浩平氏は次のように述べている。
「この度マイナー・ホテルズとのパートナーシップにより、日本初となる3つのホテルブランドを展開できることを大変嬉しく思います。また、このパートナーシップはフランチャイズというブランドの提供に留まらず、ロイヤルHDとブランドオーナーであるマイナー・ホテルズとの折半出資という対等なものとなります。これにより、ブランドの魅力そのものをこの日本で提供できることが可能になると考えており、ロイヤルグループがこれまで70年以上、飲食をはじめとしたホスピタリティ産業で培った経験と合わせ、これまでに無い新たな体験価値をお客様に提供できるものと確信しております。ロイヤルマイナーホテルズの展開により、お客様の満足はもちろんのこと、従業員の成長、地域や社会、更には観光産業全体の発展に寄与できるよう全力を尽くす所存です。」
日本で展開するマイナー・ホテルズ3ブランド
Anantara Hotels & Resorts
アナンタラ・ホテル&リゾートは、贅沢な空間で地域の魅力を最大限に引き出すように設計されており、ブランドのきめ細やかなサービスにより、旅行者はそれぞれの目的地の真の個性と触れ合うことができる。このブランドはタイ、アジア全域、中東、インド洋、アフリカで確固たる地位を築いており、最近ではヨーロッパの首都にも進出し、さらに広く認知されるようになった。
Avani Hotels & Resorts
アヴァニ・ホテル&リゾートは、現代的で機能的な特徴のバランスを求めるミレニアル世代やZ世代の旅行者をターゲットにしており、配慮の行き届いたソーシャルスペースと、その土地ならではのおもてなしを提供する。
Tivoli Hotels & Resorts
チボリ・ホテル&リゾートは、ホテル滞在が壮大な体験であり、旅がゆっくりと過ぎゆく時間を楽しむものであった時代を思い起こさせる宿泊体験を提供する。主に展開していたポルトガルや南米といった市場を超え、中東や中国での新規開業を果たし、ヨーロッパでも拡大を続けている。