AIによる献立・栄養管理支援アプリ『おいしい健康』を運営するおいしい健康は、アプリユーザーを対象に「胸やけ・胃の不調に関するアンケート調査」を実施した。
調査にいたった背景
胃腸の不調は、多くの人が「一時的なもの」として軽視しがちである一方、放置することで日常生活に影響を及ぼす場合がある。また、胃腸の不調の背後には、逆流性食道炎のような疾患が隠れている可能性もあり、適切な医療を受けることが重要であるとしている。
おいしい健康では、日々の食事サポートを通じて健康上の課題に向き合っており、多くのユーザーが自身や家族の健康について悩みを抱えていることを把握している。こうした背景を踏まえ、胃腸の不調やその原因となる可能性がある疾患についての認識を深め、早期発見や適切な治療を促進することを目的として本調査を実施した、とのこと。
特に、逆流性食道炎は患者数が増加傾向にあるものの、「胸やけ」や「胃のムカムカ」といった典型的な症状が知られる一方で、「耳の痛み」や「声のかすれ」など、一見すると風邪やほかの体調不良と間違えやすい意外な症状が広く認識されていないという課題がある。本調査では、こうした認知不足や受診行動の実態を把握することで、今後の疾患啓発活動や受診促進施策の基盤とするデータを収集することを目的としたとのこと。
調査結果
1. 胃腸の不調と受診の実態
・胃腸の不調を感じる人は9割以上にのぼる。
不調の頻度が高い人は33%であり、その要因として生活習慣や心理的要因が関係していると考えられる。
・33.7%が受診していない現状が明らかとなった。
多くの人が症状を軽視するか、市販薬で対応しており、検査への不安も未受診の理由として挙げられている。
2. 逆流性食道炎の認知状況
疾患名の認知率は98%に達している。一方、「耳の痛み」(93%未認知)、「声のかすれ」(80%未認知)、「食後のお腹の張り」(65%未認知)といった症状の認知度は低い。
3. 家族や周囲の支援意向
逆流性食道炎やそれに似た症状を抱える人が身近にいる場合、71%が「病院の受診を勧めたい」と考えている。次いで57%が「症状の軽減に役立つ食事や生活習慣の改善方法を共有したい」と回答した。一方で、「具体的なサポートは難しいと感じる」とした回答も4.3%あり、サポート方法に悩む人が一定数存在している可能性が示唆される。
まとめ
本調査から、胃腸の不調が日常的でありながら適切なケアを行っていない実態が浮き彫りとなった。また、逆流性食道炎の症状については、意外な症状があることが十分に認識されていないことが明らかになった。こうした認知不足は、早期診断や適切な治療開始の遅れにつながる可能性がある。これらの課題に対し、症状認知の向上と具体的な行動を促す情報提供が重要と考えられると発表を結んでいる。
<調査概要>
調査名:「胸やけ・胃の不調に関するアンケート調査」
調査期間:2024年10月16日~23日
調査機関:おいしい健康 自社調査
調査対象:『おいしい健康』アプリに登録しているユーザー
有効回答数:634名
調査方法:インターネット調査