上田電鉄は、ダイヤ改正を3月15日に実施し、別所線の一部区間で増便すると発表した。今回の増便は、実証実験として約5年間にわたって試行運行する予定。昼間時間帯を中心に、利便性の向上をめざすとしている。

  • 上田電鉄が3月15日に別所線のダイヤ改正を実施

今回実施するダイヤ改正の背景には、コロナ禍以降、輸送人員の回復が2018年度の80%程度にとどまっている現状がある。とくに昼間時間帯において利用の鈍い状況が続いており、これを改善するために運行本数を増やし、利便性を高めることで輸送人員の回復を図るねらいがある。

一方で、コロナ禍以降の生活様式の変化が依然として続いているため、昼間時間帯の需要を改めて見極める必要があることから、今回の増便は実証実験として約5年間の試行運行とする。増便開始から5年間の成果をもとに、今後の継続運行の可否を検討するという。

改正後のダイヤは、平日昼間の運転本数を現行の1時間に1本から30分に1本へと増やす。平日の朝および夕方のラッシュ時間帯、上田~下之郷間で折返し運転を行い、1時間あたり3本の運転を実現。通勤・通学時間帯の利便性向上を図る。しなの鉄道との接続を改善するため、上田駅での乗換時間が短かった一部時間帯について見直しを行い、乗換時間を適切に確保するよう時刻を調整する。なお、今回のダイヤ改正に関する具体的な時刻表は2月下旬に公表予定となっている。