カープの若手ホープは? 広島、来季のブレイク候補6人。未来を担う選手た…

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 今季は夏場まで好調を維持したが、9月の歴史的大失速で無念の4位に終わった広島東洋カープ。新井貴浩監督が就任3年目を迎える来季は、この悔しさを晴らしたいところだ。その一方で、来季にブレイクが期待される選手も少なくない。ここでは、来季のブレイク候補となる広島の選手を紹介する。

 

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田村俊介

投打:左投左打

身長/体重:178cm/97kg

生年月日:2003年8月25日

経歴:愛工大名電高

ドラフト:2021年ドラフト4位

 

 今季は侍ジャパンに選出され、若手有望株として期待される田村俊介。近い将来、主軸を担って欲しい選手だ。

 

 愛工大名電高から、2021年ドラフト4位で広島東洋カープに入団。高卒2年目の2023年は開幕一軍入りを果たすと、同年は10試合の出場ながらも打率.364(22打数8安打)と片鱗をのぞかせた。

 

 

 今春には「カーネクスト侍ジャパンシリーズ2024」の日本代表にも選出された田村。第2戦では、代表としての初安打を放った。

 

 今季は「7番・右翼」で開幕スタメンを奪取。しかし、開幕戦で4打数4三振に倒れると、5月5日終了時点で打率.182(66打数12安打)と苦しい数字が続き、同8日にファーム降格となった。

 

 その後はファームでバットを振り続けると、8月から調子を上げ、同14日に再昇格。だが、代打として6試合に出場するも6打数0安打に終わり、9月2日に再び登録抹消となった。

 

 それでも、同23日に昇格後は打率.276(29打数8安打)をマーク。今季は37試合の出場で打率.198(101打数20安打)、5打点に終わったが、最終盤で結果を残した。

 

 チームの外野陣は秋山翔吾、野間峻祥がレギュラーとなっているが、若手が伸び悩んでいる状況。来季は末包昇大や宇草孔基、サンドロ・ファビアンなどと争う形になりそうだ。

 

 来季は打撃の確実性を上げ、競争から一気に突き抜けたい。

玉村昇悟

投打:左投左打

身長/体重:179cm/85kg

生年月日:2001年4月16日

経歴:丹生高

ドラフト:2019年ドラフト6位

 

 高卒2年目以降、毎年一軍のマウンドに上がっている玉村昇悟。来季こそ、ブレイクを果たせるだろうか。

 

 福井県の丹生高から、2019年ドラフト6位で広島東洋カープに入団。3年夏の福井県大会では大会記録の52奪三振を記録し、”越前のドクターK”とも呼ばれた。

 

 

 プロ2年目に一軍デビューを果たすと、17試合の先発登板で4勝7敗、防御率3.83の成績をマーク。同年は一軍で101イニングを投げるなど、大きな成長を見せたシーズンだった。

 

 しかし、翌2022年は一軍でわずか2勝。2023年は開幕一軍入りを果たすも3勝にとどまり、伸び悩む時期が続いた。

 

 高卒5年目の今季は開幕からファームで好投を続け、5月に一軍昇格した。7月30日のDeNA戦では9回3失点(自責点0)の好投でプロ初完投勝利を収めると、8月12日のDeNA戦でも9回3失点で完投勝利をマーク。

 

 今季は15試合の登板(12先発)で4勝5敗、防御率2.96をマークし、飛躍の兆しを見せた玉村。高卒6年目の来季は、ローテーションを守り切る活躍に期待だ。

常廣羽也斗

投打:右投右打

身長/体重:180cm/77kg

生年月日:2001年9月18日

経歴:大分舞鶴高 - 青山学院大

ドラフト:2023年ドラフト1位

 

 ルーキーイヤーの今季、一軍で白星を挙げた常廣羽也斗。来季の活躍を期待したい若手右腕だ。

 

 青山学院大から、2023年ドラフト1位で広島東洋カープに入団。最速150キロ超の即戦力右腕として期待された。

 

 

 ただ、5月からファームで実戦登板を果たすも、打ち込まれる日々が続いた。それでも、9月6日のソフトバンク戦で完封勝利をマーク。

 

 同月15日に一軍昇格を果たすと、同日のDeNA戦でプロ初登板初先発。ストレートやフォークなどを駆使し、5回1失点の好投でプロ初勝利を挙げた。

 

 同29日の中日戦でも6回2失点の投球を見せ、一軍では2試合の先発登板で1勝0敗、防御率2.45。出遅れこそあったが、今季は終盤戦に実力を発揮した。

 

 今オフには九里亜蓮がオリックス・バファローズにFA移籍し、来季は若手先発陣の台頭が必須。常廣も、当然その一人として活躍が求められる。

佐藤啓介

投打:右投左打

身長/体重:182cm/95kg

生年月日:2001年5月24日

経歴:中京大中京高 - 静岡大

ドラフト:2023年育成選手ドラフト2位

 

 プロ1年目ながらも、支配下契約を勝ち取った佐藤啓介。今後が楽しみな若手ホープだ。

 

 静岡大から、2023年育成選手ドラフト2位で広島東洋カープに入団。走攻守の揃った内野手として、NPB入りを果たした。

 

 

 プロ1年目の今季は、3・4月のファーム戦で17試合連続安打を記録するなど安打を量産。その後も打率.350以上を維持し、6月7日に支配下契約を果たした。

 

 同9日に一軍昇格すると、同日のロッテ戦でプロ初出場。同11日の西武戦では、今井達也からプロ初安打を放った。

 

 今季、一軍では7試合の出場で打率.133(15打数2安打)。それでも、ファームでは94試合の出場で打率.288、4本塁打、33打点、11盗塁をマークし、優秀選手賞を受賞した。

 

 一軍定着のため、今後は長打力も上げていきたいところ。チームは得点力が課題となっているだけに、来季もバットでアピールしていきたい。

森翔平

投打:左投左打

身長/体重:177cm/82kg

生年月日:1998年1月1日

経歴:鳥取商 - 関西大 - 三菱重工West

ドラフト:2021年ドラフト2位

 

 今季の終盤戦、一軍で好投を見せていた森翔平。プロ4年目の来季は、開幕から先発ローテーション入りに期待したい。

 

 社会人野球の三菱重工Westから、2021年ドラフト2位で広島東洋カープに入団。プロ1年目から一軍のマウンドに上がると、9月7日の中日戦でプロ初先発初勝利をマーク。同年は8試合の一軍登板で1勝0敗、防御率1.89の好成績を残した。

 

 

 プロ2年目の昨季は、6月下旬から一軍の先発として奮闘。同年は12試合の登板(10先発)で防御率4.53ながらも、4勝を挙げた。

 

 プロ3年目の今季は、開幕からファームでも苦戦。それでも、6月から徐々に安定感のある投球を見せ始め、8月9日に一軍昇格を果たした。

 

 同日の阪神戦で早速先発を務めると、5回1失点の好投で今季初勝利。9月23日の中日戦では敗戦投手になったものの、8回1失点と試合を作った。

 

 今季は5試合の一軍登板で1勝3敗、防御率2.70。打線の援護に恵まれない試合もあったが、来季に弾みをつける投球を見せた。

 

 今オフには九里亜蓮がオリックス・バファローズにFA移籍し、必然的に森への期待も高まる。来季は主力投手へと成長したいところだ。

高橋昂也

投打:左投左打

身長/体重:182cm/95kg

生年月日:1998年9月27日

経歴:花咲徳栄高

ドラフト:2016年ドラフト2位

 

 今季の最終戦で一軍マウンドに上がった高橋昂也。高卒9年目の来季こそ、勝負の1年となる。

 

 埼玉県の強豪・花咲徳栄高から、2016年ドラフト2位で広島東洋カープに入団。高卒2年目に一軍デビューし、高卒5年目には一軍で15試合に先発登板。同年は防御率5.28ながらも、5勝をマークした。

 

 

 しかし、その後は2年続けて一軍の舞台に立つことができず。2023年はファームで12試合に登板するも、防御率8.46という数字に終わり、22回1/3を投げて22四死球を与えた。

 

 迎えた高卒8年目の今季は、春先こそファームで打ち込まれるも、6月から徐々に調子を上げた高橋。すると、シーズン最終盤の10月5日に一軍昇格を果たした。

 

 同日のシーズン最終戦ではクローザーとしてマウンドに上がり、3年ぶりの一軍登板。ストレートやカットボール、フォークを駆使し、1イニングを無失点に抑えてプロ初セーブを挙げた。

 

 プロ入り以降、苦しいシーズンが続いている高橋。来季はどんな形であれ、一軍の主戦力に加わりたいところだ。

 

 

【了】