視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、テレビ画面に視線を向けていた人の割合がわかる「注目度」の週間番組ランキング(12月16日~22日)を発表した。
『ライオンの隠れ家』『ザ・トラベルナース』も高注目度
個人全体注目度で首位となったのは、TBSの日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(66.2%)。1955年の石炭産業で栄えた長崎県・端島と現代の東京を舞台に70年にわたる愛と友情、そして家族の壮大な物語を、神木隆之介が一人二役で端島の鉄平と令和の玲央を演じきり、話題となった。最終回では衝撃的な真実が明らかになる中で、主人公の決断が視聴者の心を揺さぶった。
同じくTBSの金曜ドラマ『ライオンの隠れ家』(63.3%)の最終回は、個人全体3位でフィニッシュ。柳楽優弥と坂東龍汰の初共演が注目を集めた本作。兄弟の絆を軸に、虐待やDVなどの社会問題を練り込んだ、完全オリジナル脚本のヒューマンサスペンスドラマとして高い評価を受けた。
一方、コア視聴層で2位となったのは、テレビ朝日木曜ドラマ『ザ・トラベルナース』(68.7%)の最終回。岡田将生演じるフリーランスの看護師・那須田歩が、患者ファーストの信念で医療現場を改革する姿が視聴者の共感を呼んだ。
年末を前に、ドラマの最終回とバラエティ特番が重なり、多様な嗜好や関心が示された1週間となった。
長時間特番でも高スコアの『M-1』
2024年の『M-1グランプリ』(ABCテレビ・テレビ朝日系)は、記念すべき20回目の節目を迎えた。史上最多の1万330組のエントリーから予選を勝ち抜いた9組に、敗者復活のマユリカを加えた10組が決勝戦へ。
ファーストラウンド7番目に登場したバッテリィズがしゃべくり漫才で861点をたたき出し、前年王者の令和ロマンに11点差をつけて首位に立ったが、最終的には令和ロマンが逆転し、史上初の大会連覇を達成した。
優勝が決まった直後に高比良くるまは「去年の倍うれしいです!」、松井ケムリさんは「悔いなくやれました。もう出たくないです」と喜びのコメント。審査員を務めた博多大吉は「2年連続でとんでもない漫才を見せてくれた」と絶賛。審査員初挑戦のかまいたち・山内健司も「1本目がしゃべくり漫才で、2本目が漫才コントとスタイルを変えても爆笑の渦を起こしていて圧巻でした」と評価した。
長時間特番はながら見になりがちで、高いスコアを記録しにくい注目度ランキングにおいて、コア視聴層で7位・全体で8位と両部門でトップ10にランクイン。平均視聴率は15.7%(REVISIO調べ)を記録し、近年は世帯視聴率10%超えの番組が少ない中で、さすがの存在感を示した。
令和ロマンの2連覇や、関西から新たに台頭してきたバッテリィズの存在は、今後の漫才界をさらに盛り上げるきっかけになりそうだ。