今季最多セーブのタイトルを獲得したマルティネス(左)と楽天・則本昂大(右) (C)Kyodo News

 今季のセ・リーグの最多セーブはマルティネス(当時中日)の43セーブ、パ・リーグは則本昂大(楽天)の32セーブだった。

 今季30セーブ以上を挙げたのはセ・リーグではマルティネスと栗林良吏(広島)、パ・リーグは則本のみ。優勝したチームには絶対的な抑えありだが、4年ぶりにリーグ優勝した巨人の守護神・大勢、ソフトバンクの守護神・オスナともに離脱した時期があり、大勢が29セーブ、オスナが24セーブと30セーブに届かなかった。今季は多くの球団で、故障や不調による離脱、シーズン途中の配置転換など、1年間クローザーを全うするのが難しかった印象だ。

 15日から「各球団最後の○○」をテーマに「30本塁打」、「3割打者」、「30盗塁」、「15勝」、「60試合登板」と振り返ってきたが、今回は“30セーブ”。2016年11月21日に「各球団最後の「30セーブ」は誰だった?」という記事を配信してから8年。17年に当時ソフトバンクだったサファテがプロ野球新記録となる54セーブをマークなどもあったが、各球団の最後の30セーブに変化があったのかを見ていきたい。

 セ・リーグは中日、広島が今季、阪神、ヤクルトが昨季、巨人、DeNAが22年に最後の30セーブを記録しており、直近3年以内でどの球団も30セーブ以上挙げる守護神がいた。

 一方でパ・リーグはというと、昨季も30セーブ以上マークした投手が当時楽天の松井裕樹とロッテ・益田直也のみで、20年代に30セーブ以上達成している球団はソフトバンク、ロッテ、楽天、西武の4球団。

 オリックスは21年からリーグ3連覇を達成したが、21年が平野佳寿の29セーブ、22年が平野の28セーブ23年が平野の29セーブと、リリーフ陣が登板過多にならないよう登板管理を徹底したこともあり、30セーブに届いていない。最後の30セーブ以上挙げたのは18年の増井浩俊の35セーブだった。

 16年にリーグ優勝、日本一を達成した日本ハムは、19年から5年連続Bクラスに沈むなど低迷していたことも関係しているのか、最後に30セーブ以上挙げたのは15年に39セーブをマークした増井まで遡る。増井はオリックス、日本ハムの2球団で最後の30セーブ以上の投手となった。

 近年、パ・リーグは30セーブ以上挙げる抑えが減少している中で、来季30セーブ以上挙げる投手は何人出てくるか注目だ。

◆ 各球団最後の30セーブ以上

▼ 巨人

37セーブ 大勢(2022年)

▼ 阪神

35セーブ 岩崎優(2023年)

▼ DeNA

37セーブ 山崎康晃(2022年)

▼ 広島

38セーブ 栗林良吏(2024年)

▼ ヤクルト

33セーブ 田口麗斗(2023年)

▼ 中日

43セーブ マルティネス(2024年)

▼ ソフトバンク

32セーブ 森唯斗(2020年)

▼ 日本ハム

39セーブ 増井浩俊(2015年)

▼ ロッテ

36セーブ 益田直也(2023年)

▼ 楽天

32セーブ 則本昂大(2024年)

▼ オリックス

35セーブ 増井浩俊(2018年)

▼ 西武

31セーブ 増田達至(2022年)