マイナビは11月28日、「2024年冬ボーナスと転職に関する調査」の結果を発表した。調査は11月1日~4日、転職活動を行った、行う予定の20〜50代の正社員1,369名を対象にインターネットで行われた。
賞与が転職の最大の理由かを聞いたところ、21.4%が「1番大きな転職理由だった」と回答。「1番ではないが転職理由だった」(27.8%)を合わせると、賞与が少ないことが理由で転職した人の割合は半数近くに。賞与が少ないことで転職をした人の賞与の平均額は30.8万円だった。
今年予想している冬の賞与額を聞いたところ、平均50.4万円となったが、生活に必要最低限だと思う冬の賞与額は平均53.7万円と、予想よりも3.3万円多い結果に。一方、自分の仕事に見合う理想の賞与額を聞くと、予想より36.9万円も多い平均87.3万円となった。
また、今年の冬の賞与額について、「物価高を考慮した額で支給されると思いますか?」と聞いたところ、「そう思わない」が最多の32.7%。「あまりそう思わない」(28.7%)と合わせると、6割以上が賞与額に物価高が考慮されないと考えていることがわかった。
次に、前年もらった冬の賞与額に納得感があるかどうかを聞いたところ、半数以上が「納得していない(「あまり」を含む)」(51.3%)ことが明らかに。直近の評価に対しての納得感についても、半数以上(56.1%)が納得しておらず、賞与に納得していない人は評価にも納得してない傾向にあるよう。
賞与額への納得感がない理由としては、「評価へのフィードバックが無い」「正当に評価されていない」などの回答が目立った。一方で、納得感があると答えた人の理由は、「上司からのフィードバックに納得感があった」「会社の業績についての説明がきちんとあった」などの声が挙がり、評価の高低に関わらず、丁寧に評価や賞与額に関する説明の場を設けることで、納得感が生まれるケースもあることが伺えた。
続いて、「賞与の納得感」と「フィードバックの有無」の関係性について探った。「賞与額に対するフィードバック」の有無について聞いたところ、最多は「フィードバックも結果の共有もない」で32.5%。次いで「簡易的なフィードバックがある」(28.5%)が続き、「フィードバックがない」と答えた人は52.6%(「フィードバックは無く、結果のみ知らされる(20.1%)」+「フィードバックも結果の共有もない(32.5%)」)で多数派に。「賞与の納得感」と「フィードバックの有無」の相関係数は0.504となり、フィードバックの有無は賞与への納得感に影響しているよう。
また、「賞与の納得感」と「賞与額」についての相関係数は0.175とほぼ無関係であり、賞与額が高ければ納得感も高いというわけではない。生活に最低限必要な賞与額の水準は満たされるべきだが、それ以上に関してはフィードバックの有無が納得感に関係していると考えられる結果となった。
※相関係数とは
2種類のデータ間の関連性(相関関係)の強さを示す指標。「1」「-1」に近いほど相関関係は強くなり、「0」に近いほど相関関係がないと判断されている。