役所広司が主演を務める映画『八犬伝』(公開中)のメイキング映像・写真が1日、公開された。
クランクアップでは熱い抱擁を交わした役所広司&内野聖陽
「八犬伝」の作者・馬琴役の役所と、その友人にして人気絵師・北斎役の内野聖陽、日本を代表する名優二人の共演シーンでは、笑いの絶えない穏やかな空気が流れている。馬琴の背中で絵を描く北斎のシーンのリハーサルでは、どっしりとたたずむ役所に対し、内野が思わず「岩のように座ってる」とつぶやき、役所と監督が笑い出す一幕もあった。
また、病に倒れてしまう馬琴の息子・宗伯を演じるために減量に挑んだ磯村勇斗が、役所と内野に「華奢な割に肩幅が広い」「立派な肩幅だ」としきりに肩を褒められる様子も。劇中では宗伯の壮絶なシーンも登場するが、撮影現場では、父親役の役所が嬉しそうに「親譲り」と言いながら皆で笑い合う、和気あいあいとした雰囲気だった。
メイキング映像には、若手注目株が集結した八犬士たちの様子も。劇中では凛々しい表情を見せているが、写真撮影のために集まった八人は、合間に笑顔で談笑するほどリラックスしており、スクリーンの外でも良き仲間であることが伝わる。そのほか、八犬士のリーダー・犬塚信乃役の渡邊圭祐が、静寂の中で名刀村雨を抜刀するシーンや、最年少の八犬士・犬江親兵衛役の藤岡真威人がスタント無しで自ら馬を乗りこなすシーンの舞台裏も。今をときめく若手キャストたちのフレッシュな魅力を堪能することができる。
映像のラストを飾るのは、内野のクランクアップの様子だ。茶目っ気たっぷりに役所から投げ渡された花束を笑顔でキャッチする内野、そしてそのまま熱い抱擁と固い握手を交わす二人。28年もの歳月をかけて「八犬伝」を完成させた馬琴と、絵師として友人としてそばで見守り続けた北斎、二人の友情を再現するような感動的なシーンとなった。
【編集部MEMO】
映画『八犬伝』は、日本ファンタジー小説の原点『南総里見八犬伝』をもとにした小説『八犬伝 上・下』(著:山田風太郎 角川文庫刊)を、『ピンポン』『鋼の錬金術師』などを手がけてきた曽利監督が実写化。里見家にかけられた呪いを解くため、運命に引き寄せられる若き8人の剣士たちの戦いをダイナミックに描く「虚」パートと、180話に及ぶ物語を悩み苦しみながら28年もの歳月をかけて書き上げた作家・滝沢馬琴の創作の真髄、そこで生まれた奇跡の実話を描いた「実」パートがシンクロする物語だ。
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