視聴データを独自に取得・分析するREVISIOでは、テレビ画面に視線を向けていた人の割合がわかる「注目度」の週間番組ランキング(10月14日~20日)を発表した。

  • 『嘘解きレトリック』鈴鹿央士(左)と松本穂香

    『嘘解きレトリック』鈴鹿央士(左)と松本穂香

箱根駅伝予選会、サッカーW杯アジア最終予選に高注目度

秋ドラマの放送が本格化し、今週は初回放送のランクインが目立ちった。中でもテレビ朝日『ザ・トラベルナース』は、コア視聴層ランキングで3位と好スタート。岡田将生と中井貴一という豪華キャストによる痛快医療ヒューマンドラマで、2022年に放送されたシーズン1から約2年ぶりとなる待望の続編だ。前作からのファンによる期待の高さが表れたのか、初回から高い注目度を記録した。

個人全体ランキングで10位にランクインしたTBSの日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』にも注目が集まっている。神木隆之介が日曜劇場で初主演を務めることで放送前から話題になっていた同作品。複雑な人間関係やミステリー要素が絡み合うストーリーが、視聴者をくぎづけにした。今後の展開にも期待が高まる。

「スポーツの秋」を象徴するように、スポーツコンテンツもランキング上位に名を連ねている。コア視聴層ランキングでは、『第101回箱根駅伝予選会』が4位にランクインし、『ワールドカップアジア最終予選 日本×豪州』が7位に入った。箱根駅伝予選会では、東海大や明治大が本大会出場を逃す波乱があり、視聴者の注目を集めた。また、ワールドカップ予選も、後半13分に豪州に先制を許し、緊迫した展開が続いて視聴者を試合にくぎづけにした。

月9ドラマの新たな魅力に「世界観が良い」

個人全体注目度66.9%で3位にランクインした『嘘解きレトリック』(フジテレビ)は、鈴鹿央士演じる鋭い観察眼を持つ貧乏探偵・祝左右馬と、松本穂香演じる人の嘘を見抜く能力を持つ浦部鹿乃子が、事件を解決していく“レトロモダン路地裏探偵活劇”。14日に放送された第2話では、鹿乃子が左右馬の助手として働き始める展開が描かれた。

母を故郷に残して九十九夜町へ来た鹿乃子が、空腹で倒れているところを左右馬に救われるシーンから始まり、杉本哲太、櫻井淳子演じる藤島家で起きた誘拐事件の謎に挑むストーリーが展開された。昭和初期のレトロモダンな雰囲気が漂うこのドラマは、月9ドラマの新たな魅力を体現する作品としても注目を集めている。視聴者からは「世界観が良い」「ドラマの雰囲気が好き」といったコメントが多く見受けられ、物語だけでなくビジュアル面でも支持を集めている。

大ヒットした『ガリレオ』シリーズを手がけた西谷弘監督、鈴木吉弘プロデューサーが手がける新作という視点からも、今後の展開に期待が高まる。

「健康面で危険だ」「有益だった」

コア視聴層66.8%で2位、個人全体でも65.4%で8位にランクインしたのは、奇抜な企画で人気を集める『水曜日のダウンタウン』(TBS)。10月16日に放送された回では、「この夏、エアコンのリモコン盗まれたら一巻の終わり説」という過激な“説”が視聴者の注目を集めた。

猛暑の中、芸人たちの家からエアコンのリモコンを盗み出し、彼らが困惑しながら対処する様子を観察するという内容で、この番組らしい、シンプルながらも過酷な企画。芸人たちはリモコンを探し回った末、最終的にエアコン本体の緊急運転ボタンを使い、冷房を再稼働させた。

この企画には、「面白い」という声と同時に、「健康面で危険だ」といった批判的な意見も寄せられた。一方で、「エアコンに緊急運転ボタンがあることを知れて有益だった」という声も多く見られ、賛否両論の反応が、結果として高い注目度につながった。