東京メトロ、コスモエコパワー、東京電力エナジーパートナー(東京電力EP)の3社は15日、陸上風力を活用したバーチャルPPA(非FIT発電設備における発電に係る環境価値の提供に関する契約)を9月27日付で締結したと発表した。
バーチャルPPAとは、需要家の敷地外に立地する専用発電所で発電された再生可能エネルギーの環境価値のみを需要家が調達する手段を指す。今回の「陸上風力を活用したバーチャルPPA」で、コスモエコパワーは自社の運営する姫神ウィンドパークから、約15年間にわたって発電にともない生み出される年間約2,100万kWh分の非化石証書を東京電力EPに提供。発電した電力は日本卸電力取引所に売却される。東京電力EPは姫神ウィンドパーク由来の非化石証書について、他の発電事業者から調達した電力と組み合わせ、東京メトロに提供する。
これにより、東京メトロは年間約2,100万kWh分の環境価値を非化石証書として約15年間にわたり受け取る。同社はこのスキームを利用することで、銀座線で使用する電力を一部実質再生可能エネルギー化し、CO2排出量を年間約8,190トン削減できる見込みと説明。国内の鉄道業界における陸上風力を活用したバーチャルPPAの導入は、これが初めての事例だという。