お寺や神社の入り口といえば、筋骨隆々の体でグッと睨みをきかせる仁王像や、精悍な顔つきをした狛犬などの像があるイメージがあります。いずれも迫力のある表情が印象的ですが、現在Xでは、こんな“オフショット”が話題となっています。

これは、なんか良いなと思って撮ったのに、誰にも見せずに半年経ってしまった写真です
(@GOEGOE05より引用)

  • (@GOEGOE05より引用)

ポストの主は東京藝術大学・彫刻科の卒業生である「みよしん(@GOEGOE05)」さん。そこには、ご自身が粘土で作られたという仁王像と狛犬の写真が添えられていました。でも、なにこれ……めっちゃいい作品&めっちゃいい写真!

  • (@GOEGOE05より引用)

写真には部屋でリラックスした様子で過ごす仁王像たちの姿が写っていました。左の仁王像は狛犬を抱っこしてモフっており、狛犬も嬉しそうにはしゃいでいる様子。右の仁王像はイヤホンをしてスマホをいじっています。音楽を聴いているのか、動画でも観ているのでしょうか。なんだか、仁王像たちから何気ない日常会話が聞こえてきそうな雰囲気が漂っていますよね♪

この作品のテーマは「仁王像たちのオフの日」ということで、いつもの緊張感のある仁王像や狛犬とは違って、ニコニコとした笑顔の柔らかい表情が印象的。穏やかなオフの日を楽しんでいる様子にとても癒されます!!

この作品は大きな反響を呼び、3.3万件のいいねを獲得(9月25日時点)。「いいですね〜友だちのうちに遊びに来て殆どそこんちのペットをワシャワシャしまくってる…『飯どーするデリバる?』『なんでもいいよ…。お〜ヨシヨシ』」「ええ写真や」「表・情・最・高」「実家だ…!」「すっごい好き」「モフられてる狛犬さんがかわゆすぎる」など、数々のコメントも寄せられました。

投稿主さんに聞いてみた

多くの人の心を掴んだこの作品について、投稿主のみよしんさんにさらに詳しい話をお聞きしてみました。

ーーこれらの作品を作ろうと思ったきっかけや理由などございましたら、お聞かせいただけますか?

神様や仏様に頼るという文化が薄れてきていると感じ、形を変えてなくなっていく文化に寂しさを覚えた時がありました。

ですが、人がそれらを頼る時はきっと苦しい時です。神様仏様に頼らずに生きていけることは人々の生活基盤が整うことで平穏に生きていける証のように思えました。

数百年・数千年もの間、私達と共に生きてくれていた仏像達に、たまにはゆっくり休んでほしい。人々がそれらに頼らなくてもいいようになってほしい。そのような願いを込めて仏像達が働いていない「オフの日」をテーマに作品制作をしています。

ーー作る際にこだわったところや難しかったところ、楽しかったところなどをお聞かせください。

仁王像が今にも動き出しそうな雰囲気が出るように意識して作りました。

仁王像さんにどんなことをしてもらおうかなぁと考えるところから、実際に形にして色を塗り終わる最後までずっと楽しく作業しています。


みよしんさんはこの他にもたくさん仁王像たちの作品を作られていますので、ぜひアカウントをチェックしてみてくださいね♪