Thinkingsは9月19日、「働き方に関する意識調査」の結果を発表した。調査は2024年6月1日~6月11日、就活生100名、社会人300名の計400名を対象にインターネットで行われた。
「残業はしない・断る」就活生は1割、他の世代よりも少ない
「残業に関する考え」について聞いたところ、就活生の1割が「残業はしない・断る」 と回答し、他の世代より少ない結果となった。新入社員は、職場での評価を得るためや、早く仕事に慣れるために、一定程度の残業を受け入れる姿勢があると考えられる。また、X世代の前半は長時間労働が一般的な時代を過ごしたと言われているが、「残業も厭わない」と回答したX世代の割合は16%にどとまった。これは、働き方改革などの時代の変化が影響していると考えられる。
「副業」には若い世代ほど前向きだが、全体の1/4が「興味はない」と回答
「副業に関する考え」について聞いたところ、 Z世代と就活生では、「積極的に行いたい」「負担が大きすぎない範囲で行いたい」が合わせて半数を超え、副業を「積極的に行いたい」 と回答したZ世代は29%と最も多い結果となった。若年層は、本業以外で収入アップやキャリアの幅を広げることに前向きな傾向があることが分かる。一方で、各世代の約1/4が副業に「興味はない」と回答しており、本業のみで金銭的にも成長環境的にも満足している人が一定数いることが考えられる。
就活生の65%が「転職したい」と回答
「転職」に関する考えを聞いたところ、「キャリアアップのために転職したい」「魅力的なオファーがあれば転職したい」と回答した人の割合は、就活生が最も高く65%となった。就活生は転職を視野にいれたキャリアプランを描いており、終身雇用の概念が薄れていると考えられる。また、X世代とY世代の半数以上が「特に考えていない」「定年まで同じ会社で働きたい」と回答しており、生活の安定や既に築いてきたキャリア、転職市場における求人数が影響していると考えられる。
「転勤」若い世代ほど前向き、全世代の半数以上が消極的
「転勤に関する考え」について聞いたところ、「キャリアアップのためなら積極的に受け入れる」と回答した人の割合は若い世代ほど高く、就活生では47%となった。若年層は、キャリア成長の一環として転職を受け入れる姿勢が強いと考えられる。一方で、「辞令であれば仕方なく受け入れる」「転職を考えるきっかけになる」と回答した層は全世代で半数を超えている。特に、家庭の事情や生活の安定を重視するX世代とY世代にとって、転勤は大きな負担となる可能性が高いため、離職を防ぐためにも、転勤がもたらす影響を十分に考慮し、必要なサポートや選択肢を提供することが重要といえる。
「生成AI」就活生の73%が「利用したい」
「仕事における生成AIツールの利用に関する考え」について聞いたところ、「利用したい」と考えている人の割合は就活生・Z世代ほど高く、就活生では73%となった。一方で、X世代とY世代では、「利用に抵抗がある」「必要があれば利用も厭わない」と考える人の割合が高く、AIツールの利便性を理解しつつも、現在の業務プロセスや経験に基づいたアプローチを取る傾向が高いことが考えられる。