女優の黒木華が主演を務める、映画『アイミタガイ』(11月1日公開)の予告映像が5日に公開され、黒木が主題歌を担当することがわかった。

  • 黒木華

同作は中條てい氏による同名小説の実写化作。良き理解者として側にいてくれた親友が、突然事故で亡くなったが、ウェディングプランナーとして働く梓(黒木華)は、返事が来ないと分かっていても親友にメッセージを送り続ける。親友を失ってから立ち止まってしまった梓に訪れる、あたたかなふれあいを描いている。

映画『アイミタガイ』主題歌として「夜明けのマイウェイ」をカバー

この度、主題歌が黒木による「夜明けのマイウェイ」カバーに決定。70年代に放映された連続ドラマの主題歌として、俳優であり音楽家の荒木一郎が作詞・作曲した本楽曲は、脚本の制作段階から主題歌として制作陣の念頭にあったという思い入れの強い1曲。前向きなメッセージが込められた歌詞が物語と重なるこの曲をカバーしたい意向はあったが、誰が歌うべきかを検討していた時、黒木が演じる主人公・梓を見て、「梓本人が歌うべきではないか」という意見の結果、主演の黒木がボーカルも担当することとなった。

これまで、CMやバラエティ番組歌声を披露してきた黒木だが、映画の主題歌を担当するのは今回が初となる。「悲しみをいくつかのりこえてみました」という印象的な歌詞から始まる本楽曲は、「高らかに歌い上げるのではなく、プライベートで語りかけるようなイメージにしたい」という監督の希望のもとアレンジが加えられている。

あわせて解禁された映像は、梓と、中学時代からいつも傍らで背中を押してくれていた親友・叶海(藤間爽子)との突然の別れから幕を開ける。心の支えを失って立ち止まってしまった梓は、返事がくることはないとわかっていても叶海にメッセージを送り続けていた。そして、そんな梓を支えたいと願う恋人の澄人(中村蒼)、梓の叔母(安藤玉恵)、ある過去を抱えた老婦人こみち(草笛光子)、叶海を失った両親・優作(田口トモロヲ)と朋子(西田尚美)、叶海と生前に関わりのあった児童養護施設の所長(松本利夫)らの姿が次々と映し出され、物語は動き始める。

「残された人々の想いが繋がり 小さな奇跡が起こる」というナレーションの直後、叶海へ宛てた読まれるはずのないメッセージに一斉に既読が。梓の祖母・綾子(風吹ジュン)が、“相身互い”とは「気がついてないだけで、色んな想いが巡って、自分のところに届いているんよ」と優しく語りかける通り、一期一会の連鎖が思いもよらない幸せの歯車を動かしていく。最後に、笑顔を浮かべながら涙を拭う梓の元に届いた想いとは。感動のその先に待ち受けるラストに期待が高まる映像となっている。

黒木華 コメント

まさか自分が主題歌を歌わせていただくことになるとは思わず、とても緊張しています。
歌唱指導の先生のおかげでなんとか形になりました。
温かい気持ちで聞いていただけると嬉しいです。

【編集部MEMO】
映画『アイミタガイ』あらすじ
ウェディングプランナーとして働く梓(黒木華)のもとに、ある日突然届いたのは、親友の叶海(藤間爽子)が命を落としたという知らせだった。交際相手の澄人(中村蒼)との結婚に踏み出せず、生前の叶海と交わしていたトーク画面に、変わらずメッセージを送り続ける。同じ頃、叶海の両親の朋子(西田尚美)と優作(田口トモロヲ)は、とある児童養護施設から娘宛てのカードを受け取っていた。そして遺品のスマホには、溜まっていたメッセージの存在を知らせる新たな通知も。一方、金婚式を担当することになった梓は、叔母の紹介でピアノ演奏を頼みに行ったこみち(草笛光子)の家で中学時代の記憶をふいに思い出す。叶海と2人で聴いたピアノの音色。大事なときに背中を押してくれたのはいつも叶海だった。梓は思わず送る。「叶海がいないと前に進めないよ」。その瞬間、読まれるはずのない送信済みのメッセージに一斉に既読がついて……。

(C) 2024『アイミタガイ』製作委員会