JR北海道は2日、室蘭本線の室蘭駅について、9月30日の営業終了をもって無人化すると発表した。室蘭駅に設置している「みどりの窓口」(現在の営業時間は7時20分から17時30分まで)も9月30日で営業終了。10月1日以降、室蘭駅は無人駅となる。

  • 室蘭駅発着で運転される特急「すずらん」。今年3月のダイヤ改正まで、室蘭~東室蘭間は普通列車だったが、現在は同区間も特急列車として運転されている

室蘭駅は1897(明治30)年に開業。1975(昭和50)年にわが国最後のSL旅客列車が室蘭~岩見沢間で運行された後、1980(昭和55)年に室蘭本線・千歳線が電化されたという。明治の洋風建築の面影を残す3代目駅舎が1997(平成9)年まで稼働した後、現在地に移設された。3代目駅舎は現在の室蘭駅から徒歩約5分の距離にあり、観光案内所や展示等の会場として一般に開放されている。

現在の室蘭駅は1面2線の頭端式ホームと駅舎を有し、ホームから改札口までスロープで結ばれ、車いす利用者らも階段等を使うことなく移動できる構造となっている。室蘭駅発着の列車は上下各23本を設定。うち上下各5本は特急「すずらん」で、今年3月のダイヤ改正から室蘭~東室蘭間も特急列車として運転されるようになった。

  • 現在の駅舎は4代目。1997年に移設された

  • 旧室蘭駅舎(3代目駅舎)は現在も残され、一般に開放されている

室蘭駅の「みどりの窓口」営業終了・無人化に関して、利用者が減少傾向にあり、今後の利用拡大が見込めないことから決めたとの報道も。なお、室蘭駅では「話せる券売機」を設置しており、現在の稼働時間は5時から22時10分まで(オペレーター対応時間は6時から22時10分まで)とされている。