講談社は、「どこか『ざんねん』だけど、応援したくなる乗り物の数々」を紹介する書籍『ざんねんなのりもの事典』(四六判160ページ、1,400円)を8月26日に発売した。
決して不出来な乗り物ではなく、優れた性能や将来性を持っていたにもかかわらず、「時代のニーズや期待などからズレてしまい、充分な活躍ができなかった乗り物たち」を「ざんねんなのりもの」ととらえ、紹介する1冊となっている。
「デザインはいいのに壊れやすくほとんど稼働していなかった」「作るのにお金がかかりすぎて利用料金が割高だった」「利用するのがとても不便だった」など、「ざんねんなのりもの」が思うように活躍できなかった理由はさまざまだという。
鉄道車両も複数取り上げており、JR西日本の新幹線500系を「メチャクチャかっこいい!! でもヤンチャすぎた」乗り物と紹介。国鉄特急形電車185系も、「何でもこなせるが、中途半端な器用貧乏」と紹介されている。
乗り物たちを失敗作として否定しているようにも思えるが、同書は「どの乗り物も、もともとは世の中や利用する人々が便利になればとの思いから誕生した」との観点に立ち、開発した技術者や利用者の思いをくみつつ、1台1台をすべてイラスト付きの見開き2ページずつで紹介している。