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長い歴史を誇る高校野球では、これまでに幾多のスター選手が誕生した。甲子園で活躍ればプロの世界からも注目され、将来を嘱望される存在になる。しかし、高校時代に鮮烈な印象を残した一方、プロ野球では実力を発揮できない選手も珍しくない。そこで今回は、甲子園で活躍したものの、プロ入り後に苦しんでいる選手を紹介する。(※今季成績は8月20日時点)
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清宮幸太郎
投打:右投左打
身長/体重:184cm/94kg
生年月日:1999年5月25日
経歴:早稲田実
ドラフト:2017年ドラフト1位
ようやく覚醒の兆しを見せ始めた清宮幸太郎も、期待通りの結果を残せているとは言い難い。
規格外のスラッガーとして注目された清宮は、早稲田実(西東京)に入学。1年春からレギュラーを掴み取ると、高校で積み重ねた本塁打数は111本を数えた。
ドラフト会議では、野手史上最多タイとなる7球団から1位指名を受け、競合の末に北海道日本ハムファイターズに入団した。
当然、誰もが将来の大砲と期待を寄せる中、高卒1年目から53試合に出場して7本塁打を記録。順調なスタートを切ったが、その後は伸び悩んだ。
そんな中、2022年には129試合に出場し、打率.219ながらも18本塁打、55打点を記録。キャリアハイの成績をマークし、覚醒が期待された。
今季は、春季キャンプ前に左足を負傷して出遅れた清宮。それでも、7月以降は一軍の大きな戦力に。一発も増えている状態で、7月21日のロッテ戦では、2打席連続ホームランも記録した。
今季の本塁打数は、現在まで8本。ここから勢いをつけ、不動のレギュラーとしての地位を確立したい。
根尾昂
投打:右投左打
身長/体重:177cm/84kg
生年月日:2000年4月19日
経歴:大阪桐蔭高
ドラフト:2018年ドラフト1位
高校時代の活躍から一転、プロ入り後は苦しみ続けている根尾昂。どういった形であれ、結果を残したいところだ。
”スーパー中学生”として話題だった根尾は、名門・大阪桐蔭高(大阪)に入学。有力選手が多数集まる環境の中、1年夏からベンチ入りした。
投手だけでなく内外野をこなす守備、高校通算32本塁打のパンチ力など、すべてが一級品だった根尾。世代No.1プレイヤーとして高く評価され、ドラフト1位で中日ドラゴンズに入団した。
プロでは遊撃一本で勝負することを決めた根尾だが、その後は苦戦した。プロ3年目は72試合に出場してプロ初アーチを放ったものの、打率.178という結果に。
そして、2022年6月に投手転向。同年はリリーフとして25試合に登板すると、防御率3.41と一定の成績をマークした。
しかし、現在まで飛躍には至っていない。8月4日の広島戦で今季初先発に抜擢されたものの、初回から相手打線に掴まり、3回6失点でKO。2回表には自らタイムリーを放つ場面もあったが、再びファーム降格が決まった。
プロ入り以降、苦しみ続けている根尾。コントロールなどの課題を改善し、投手として花を咲かせることはできるのだろうか。
オコエ瑠偉
投打:右投右打
身長/体重:185cm/90kg
生年月日:1997年7月21日
経歴:関東第一高
ドラフト:2015年ドラフト1位
驚異的な身体能力で甲子園を沸かせたオコエ瑠偉も、プロ入り後は苦しんでいる印象だ。
関東第一高(東東京)では、3年夏の甲子園で俊足を活かした広い守備範囲に加え、勝負強いバッティングも随所に披露した。
ドラフト会議では東北楽天ゴールデンイーグルスから1位指名を受けたオコエ。ルーキーイヤーに今永昇太(現:シカゴ・カブス)からプロ初アーチを放ち、プロ2年目の2017年には41試合の出場で打率.300(130打数39安打)をマークした。
その後、東北楽天ゴールデンイーグルスからドラフト1位指名を受けたオコエ。ルーキーイヤーに今永昇太(現:シカゴ・カブス)からプロ初アーチを放ち、プロ2年目の2017年には41試合の出場で打率.300(130打数39安打)をマークした。
しかし、翌2018年は44試合の出場で打率.198、2019年は52試合の出場で打率.182と打撃で苦しんだ。
そんな中、2022年オフに現役ドラフトで読売ジャイアンツへ移籍すると、加入初年度から「1番・左翼」で開幕スタメンに抜擢。同年4月9日の広島戦では初球先頭打者ホームランを放つなど、一軍の舞台でアピールした。
だが、現在まで一軍定着には至っていない。今季はエリエ・ヘルナンデスや若林楽人、ココ・モンテスなどの加入もあり、さらに立場は厳しくなっている。
レギュラー定着のためには、守備や走塁だけでなく、打撃面の強化が必須となっている。
安田尚憲
投打:右投左打
身長/体重:188cm/100kg
生年月日:1999年4月15日
経歴:履正社高
ドラフト:2017年ドラフト1位
期待され続けたものの、結果で応えられていない安田尚憲。正念場を迎えている1人と言っていいだろう。
安田は強豪・履正社高(大阪)でプレーし、3年春の選抜大会では準優勝。3年夏は甲子園に進めなかったが、大阪府大会で19打数12安打、3本塁打と打ちまくった。
その後、若手の大砲を欲していた千葉ロッテマリーンズにドラフト1位で入団した。
プロ3年目の2020年には113試合に出場し、打率.221、6本塁打、54打点をマーク。2022年には119試合に出場して打率.263 、9本塁打、47打点を記録し、ブレイクの兆しを見せた。
しかし、翌年以降も出場機会は得ている中、絶対的な成績を残せていない。昨季も122試合に出場したものの、打率.238、9本塁打、43打点と殻を破り切れていない。
さらに今季は、新加入のネフタリ・ソトが一塁手として活躍。三塁には中村奨吾が起用されることが多く、出番が限られている。
来年以降に向け、さらなるアピールが必須の状態になっている。
中村奨成
投打:右投右打
身長/体重:181cm/84kg
生年月日:1999年6月6日
経歴:広陵高
ドラフト:2017年ドラフト1位
今季、背水の陣で迎えた中村奨成だが、思うような結果は残せていない。
広陵高(広島)では、1年生でレギュラーを確保した中村奨。3年夏の甲子園での活躍は目覚ましく、全6試合の出場で6本塁打、19安打、17打点など数々の歴代最多記録に並ぶ、あるいは更新する数字を残した。
ドラフト1位で広島東洋カープに入団した中村奨は、プロ3年目に一軍デビュー。2021年には一軍で39試合に出場すると、打率.283(53打数15安打)、2本塁打、5打点、3盗塁を記録した。
ところが、現在まで一軍定着に至るほどの成績を残せておらず、ドラフト1位の面影が消えつつある。
外野手登録となった今季は、ファームで結果を残しており、最近は一軍でもスタメン出場。今月12日のDeNA戦から2戦連続マルチ安打を放ったが、ここまで14試合出場で打率.162、0本塁打となっている。
甲子園で数々の金字塔を打ち立てた男は、崖っぷちの状況が続いている。
平沢大河
投打:右投左打
身長/体重:176cm/80kg
生年月日:1997年12月24日
経歴:仙台育英高
ドラフト:2015年ドラフト1位
プロ野球人生の岐路に立たされているのが、高卒9年目の平沢大河である。
仙台育英高(宮城)では、1年秋にレギュラーへ定着。3年夏は甲子園で躍動し、3本のアーチを記録。チームの甲子園準優勝に大きく貢献した。
”高校No.1ショート”という評価を受けた平沢に対して、ドラフト会議では千葉ロッテマリーンズと東北楽天ゴールデンイーグルスが1位指名。競合の末、ロッテへの入団が決まった。
ルーキーイヤーからファームで結果を残し、同年5月に一軍昇格。同年は23試合に出場して打率.149に終わったが、高卒1年目から一軍デビューを飾った。
すると、高卒3年目に外野のポジションにも挑戦し、出場機会が大幅に増加。同年は112試合に出場して打率こそ.213だったが、5本塁打、32打点、8盗塁をマーク。パンチ力を見せつけ、レギュラー奪取も見えてきていた。
しかし、翌年以降は伸び悩んだ。2020年からは2年連続で一軍出場すら叶わなかった。昨季は57試合に出場して3本塁打を放つも、打率は.170と確実性に欠けた。
今季は、いまだ一軍出場はなし。ファームでも打率2割台前半とアピール不足の感は否めない。果たして平沢は、崖っぷちから巻き返すことはできるのだろうか。
【了】