“超強豪“がまさか…夏の甲子園、早くも敗退した優勝候補6校。早くも聖地を…

高校野球 夏の甲子園 最新情報

 8月7日に開幕を迎えた第106回全国高等学校野球選手権大会。今夏の甲子園もいよいよ終盤へ突入しているが、全国屈指の強豪校が相次いで敗退しており、例年にも増して激戦の様相を呈している。ここでは、下馬評も高かった中、大会序盤で姿を消した甲子園常連校を取り上げたい。
 

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大阪桐蔭(大阪)

 
 まさかの完封負けで夏を終えた大阪桐蔭。今年も優勝候補の一角となっていたが、2回戦で姿を消した。
 
 中村剛也(現:西武)、森友哉(現:オリックス)など、第一線で活躍するプロ野球選手を多数輩出。これまで夏の甲子園を5回制しており、出場すれば優勝候補と呼ばれる学校だ。
 

 
 今夏の大阪府大会準決勝では、永遠のライバルである履正社に5回コールドで勝利。決勝戦では東海大大阪仰星を相手に完封勝ちし、2年ぶりの夏の甲子園出場を決めた。
 
 聖地では、初戦から興南(沖縄)との強豪校対決となったが、5-0で快勝。順調な滑り出しを見せていた。
 
 2回戦の相手は、小松大谷(石川)。この試合では、強力打線が相手エース・西川大智の間合いを変える投球に苦しみ、チャンスらしいチャンスを作れない展開に。終盤に先制を許すと、反撃に転じることはできず、0-3のスコアで敗れた。
 
 同校史上初めて夏の甲子園で完封負けとなったうえ、100球以内での完封負けを指す「マダックス」を許しただけに、誰もが予想外の敗退だったことは間違いない。






健大高崎(群馬)

 
 今春のセンバツ甲子園を制し、春夏連覇の偉業を目指した健大高崎(群馬)。しかし、2回戦で聖地を去ることとなった。
 
 機動力を活かした攻撃を武器に、強豪校へと成長した健大高崎。2012年のセンバツ甲子園では準決勝で敗れたが、大阪桐蔭相手に1-3の接戦を演じた。
 

 
 また、今春のセンバツ甲子園では、群馬県勢として初の春制覇。今夏の群馬県大会では、準決勝で前橋育英に9-8と大苦戦したものの、勝ち切って決勝へ。そのままの勢いで代表の切符を勝ち取った。
 
 初戦の英明(香川)との試合は、投手陣が奮起し、1-0で辛くも勝利。続く2回戦は、強豪・智弁学園(奈良)との一戦となった。
 
 先制したのは、健大高崎だった。しかし、智弁学園のエース左腕・田近楓雅の前になかなか追加点を奪えず。ロースコアの展開で試合が進む中、9回表に勝ち越しを許し、1-2で敗れた。
 
 チームの絶対的エース・佐藤龍月が故障でメンバー外というアクシデントはあったが、それでも想像以上に早い夏の終わりとなった。







報徳学園(兵庫)

 
 春のセンバツ甲子園準優勝の報徳学園(兵庫)だったが、まさかの初戦敗退を喫した。
 
 夏の甲子園は2018年以来、16回目の出場となった報徳学園。昨年、今年と2年連続でセンバツ甲子園準優勝を成し遂げており、優勝候補の一角とされていた。
 

 
 中でもエース右腕の今朝丸裕喜は最速151kmを誇り、ドラフト上位指名も十分に考えられるほどの逸材。どこまで実力を発揮できるのか、今大会注目の投手だった。
 
 初戦の相手は、島根県代表の大社。夏の甲子園で60年以上勝利がなかった学校だけに、報徳学園が有利とする見方が多数だった。
 
 しかし、今朝丸は初回に2点を失うと、打線も大社のエース・馬庭優太に大苦戦。9回裏に1点を返すのが精一杯で、1度もリードを奪えないまま1-3で敗れた。
 
 改めて初戦の難しさ、怖さを象徴する試合だったといえるだろう。






智弁和歌山(和歌山)

 
 2021年に夏の甲子園優勝を成し遂げるなど、近畿地区でも屈指の強豪として知られる智弁和歌山(和歌山)。しかし、今夏は初戦で無念の敗退となった。
 
 現役では岡田俊哉(現:中日)や西川遥輝(現:ヤクルト)など、プロ野球選手を多数輩出してきた智弁和歌山。
 

 
 今夏の和歌山県大会は5試合を戦ってわずか2失点、総得点も35と投打のバランスが際立っていた。
 
 対戦相手は、春夏通じて甲子園での勝利がなかった霞ケ浦(茨城)。しかし、霞ヶ浦の左腕エース・市村才樹の緩い球をなかなかとらえられず、智弁和歌山は序盤からリードを許す展開となった。
 
 それでも、0-3で迎えた8回裏に2者連続アーチが飛び出し、一気に同点。だが、延長タイブレークの末に4-5で敗戦。サヨナラ勝ちの好機を逃すなど、あと一歩及ばなかった。
 
 今年も下馬評はまずまず高かった智弁和歌山。甲子園の初陣というのは、どんな強豪でも難しいのだろう。






花咲徳栄(埼玉)

 
 夏の甲子園で頂点に立った経験がある花咲徳栄(埼玉)は、「新星」の勢いに飲み込まれて初戦敗退となった。
 
 2015年から5年連続、埼玉県代表として夏の甲子園にやってきた花咲徳栄。2017年は清水達也(現:中日)らを中心に勝ち上がり、埼玉勢初となる夏の甲子園優勝を達成した。
 

 
 近年は埼玉県大会で敗れていたが、5年ぶりに夏の甲子園へ帰還。遊撃の石塚裕惺、エースの上原堆我といったプロ注目選手を擁していた。
 
 一方、対戦校の新潟産大付(新潟)は県大会で強豪校を次々と破り、春夏通じて甲子園初出場。大会の開幕前から話題を集める存在だった。
 
 勢いに乗る学校と対戦した花咲徳栄は、2回裏に先制点を挙げたものの、終盤に逆転を許した。巻き返したかったが、8回、9回と三者凡退に抑えられ、1-2で敗戦となった。
 
 6年ぶりの夏勝利はお預けとなったが、甲子園への扉が再び開き始めただけに、来年以降の戦いぶりも目が離せない。






花巻東(岩手)

 
 昨夏の甲子園ではベスト8まで勝ち残った花巻東も、今夏は勝ち上がることができなかった。
 
 花巻東は、メジャーリーグで活躍する大谷翔平(現:ロサンゼルス・ドジャース)、さらにはアメリカのスタンフォード大学でプレーする佐々木麟太郎の卒業校。
 

 
 2009年、2013年夏の甲子園ではベスト4の成績を収めており、昨夏もベスト8。今年も1年生の4番・古城大翔といった好打者を擁し、上位進出が期待された。
 
 岩手県大会の決勝は、盛岡大付を4-3で下して勝利。迎えた今夏の甲子園は49代表校の中で最後の登場となり、すでに1勝を挙げた滋賀学園(滋賀)と対戦した。
 
 しかし、2回表に3点を許すと、固い守備を誇る滋賀学園から得点を奪えず。最終スコアは0-5で、2019年の夏以来となる初戦敗退を喫した。
 
 とはいえ、新田光志朗や古城大翔といったクリーンナップが来年以降も残る花巻東。新チームにも期待できそうだ。



 


 

 
【了】