子どもの不登校、教師の負担増…現在の学校現場における問題点に言及「先生と学校に期待しすぎ!」
山崎怜奈(れなち)がパーソナリティをつとめるTOKYO FMのラジオ番組「山崎怜奈の誰かに話したかったこと。(ダレハナ)」(毎週月曜~木曜13:00~14:55)。8月1日(木)の放送は、ゲストに学習学提唱者の本間正人(ほんま・まさと)さんが登場。自身が提唱する“学習学”や“最新学習歴の重要性”について伺いました。

(左から)パーソナリティの山崎怜奈、本間正人さん

◆大事なのは“最新学習歴”

アクティブラーニングやコーチングを実践し、企業や官庁の管理職、教員などの研修講師を長年つとめてきた本間さん。それらの経験を活かし、この春には新刊「100年学習時代 はじめての『学習学』的生き方入門」(‎中央経済社)を発売しました。

“学習学”とは、学ぶ側の立場に立った学問で「皆さん学校教育のイメージが強すぎて“学ぶ=教わる”と思っていることが多いですが、本当は生きていくことと同じぐらい“学ぶ”というのは広いもの。そういう学習観を提案したい」と力を込めます。

また、本のなかでは「大事なのは“最終学歴”よりも“最新学習歴”」と提唱しており、これについて本間さんは「多くの日本人が25歳より前に最終学歴が終わります。でも今は人生100年時代ですし、最終学歴にこだわるよりも、その後、社会人としてどれだけ学び続けてきたかが重要」と持論を述べます。

さらには、「(学生時代に)国語・算数・理科・社会・英語ができたから仕事ができるかといえばそうでもなく、最新学習歴で必要なのは“経験値”。仕事、家事、人間関係など、すべてのものが関係し、あらゆる人生の局面に存在する自己ベストの更新が最新学習歴なんです」と話します。

◆今の時代に必要な学びとは?

さらに本間さんは、学校現場の問題点にも言及。「現在、小学生の8%、中学生の13%が不登校になっていると言われていますが、実数はもっと多いと思います。また“不登校”と聞くと子どものほうに責任があるように感じてしまうけれども、実は学校の旧態依然たる仕組みのほうが問題で、“今の学校が窮屈だ”と感じている子どもがこれだけ増えているので、学校の仕組みこそ変わってほしいなと思っています」と訴えます。

一方、教師の負担が増えていることも大きな問題となっていますが、「親が先生と学校にあまりにも期待しすぎなんですよ。1週間168時間のうち、子どもが学校で過ごす時間は約30時間なのに、ありとあらゆることを期待しすぎているから、(先生側が)無理をしてしまうんだと思います。まずは“自分自身で学ぶことが大切”ということを伝えたいです」と声を大にします。

最後に「今の時代に必要な学びはなんでしょうか?」とれなちが伺うと、「あらゆることが必要ですが、“学ばなければいけない”と義務感で学ぶとうまくいきません。だから、まずは目の前にあることをとりあえずやってみて、合わなければ他のことをやればいいんです。三日坊主も大賛成!」と本間さん。

そして「何事も試してみることが大事で、自分に合わないことに気付くことも貴重な学びです。失敗って“何もチャレンジしない”ということで、挑戦してうまくいかないことは“未成功”なので(失敗ではない)。だから、チャレンジし続けることに価値があると思います」と語っていました。

<番組概要>

番組名:山崎怜奈の誰かに話したかったこと。

放送日時:毎週月~木曜 13:00~14:55

パーソナリティ:山崎怜奈

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/darehana/