中畑清「俺がいなかったら“年棒600万”の選手で終わっていた」と豪語する“プロ野球選手”とは?
藤木直人、高見侑里がパーソナリティをつとめ、アスリートやスポーツに情熱を注ぐ人たちの挑戦、勝利にかける熱いビートに肉迫するTOKYO FMのラジオ番組「SPORTS BEAT supported by TOYOTA」(毎週土曜 10:00~10:50)。8月3日(土)の放送は、元プロ野球選手の中畑清(なかはた・きよし)さんをゲストに迎えて、お届けしました。

(左から)中畑清さん、高見侑里

中畑さんは、1954年生まれ、福島県出身の70歳。1980年代に読売ジャイアンツの中心選手として活躍。現役引退後は、指導者として読売ジャイアンツの打撃コーチや2004年アテネオリンピックのヘッドコーチに就任し、2012年~15年には横浜DeNAベイスターズの初代監督をつとめます。そして現在は、野球の解説やタレントとしても活躍しています。

◆昔と今で違う“メジャーリーグの距離感”

高見:中畑さんの教え子たちは、松井秀喜さん、山口俊さん、筒香嘉智選手、今永昇太投手など……多くのメジャーリーガーを育てられてきましたね!

中畑:いやいや(笑)! 携わったことは携わったけど“育てた”っていう印象はまったくないな……だから、勝手に育ったんだと思うよ(笑)。筒香ぐらいかな? 山口はもう(投手として)できあがっていたし、今永は大学の先輩と後輩という関係だけで、俺が監督を辞めた後にベイスターズに入ってきた選手だから。

それでいうと、自分のなかでは梶谷(隆幸)とかは“育てた”っていう感じがするな。俺がいなかったら年棒600万の選手で終わっていたから、それを一応1億円プレーヤーにしたからね。筒香もそれに近いところがあるかもしれない、自分で思っているだけかもしれないけれど(苦笑)。

高見:中畑さんが現役の頃と今とでは、メジャーリーグに対する“意識の違い”ってありますでしょうか?

中畑:全然あるでしょう。今の子どもたちは“メジャーリーグ=自分たちの夢”と語る時代だけど、我々の時代は“日本のプロ野球”が夢。それだけ距離感の違いがハッキリ出ているから。

筒香がメジャーに挑戦するときも、(本人に)夢を語られたらそれを後押しするしかなくなっちゃうじゃない? だから「頑張ってこいよ」って送り出すんだけど、本心では“できれば日本で頑張ってほしい”って思うところはあったね。

でも、今年また(日本に)帰ってきてくれたから、また頑張ってくれたらなと思っているよ。あいつは人間性も抜群に良いし、いい奴なんだよ!

◆「野球はすごい力を持っている」

高見:今シーズンも、プロ野球が熱く盛り上がっていますね!

中畑:(ペナントレースが)読めないなぁ……。俺(の優勝予想)は、セ・リーグが読売ジャイアンツ、台風の目は中日ドラゴンズ。パ・リーグが福岡ソフトバンクホークス、台風の目は北海道日本ハムファイターズで、日ハムをAクラスと予想したの。

キャンプに行ったときに新庄(剛志監督)と話そうとしたら、ひそひそ話みたいな感じで「中畑さん、今年は戦いますよ!」って真顔で言うの(笑)。

でも“本当にやるんじゃないか”っていう強さを感じるのよ。日ハムは若い選手が多くて、その若い選手を先行投資で使い続けて、監督が“(優勝を)モノにできる!”と手応えを感じているときは、やっぱり強いよ。万波中正(まんなみ・ちゅうせい)なんかもまさにそうだよね。(日ハムは)面白いところまでいくんじゃないかなと思っている。

高見:最後に、番組リスナー、そして、プロ野球ファンへメッセージをお願いします!

中畑:ここ何年間で、WBCや大谷翔平の頑張りなどがあって、本当に“野球はすごい力を持っているんだな!”って(実感している)。注目される人のレベルが高すぎるけど、日本には甲子園(全国高校野球選手権)があったり、アマチュアの世界でも感動がいっぱいありますので、野球を通して家族の愛や絆というものを感じながら、いい人生を歩んでほしいなと思います。これからもぜひ野球に注目して、応援してくださいね!

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<番組概要>

番組名:SPORTS BEAT supported by TOYOTA

放送日時:毎週土曜 10:00~10:50

パーソナリティ:藤木直人、高見侑里

番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/beat/