高橋文哉とは初対面から本音トーク

――高橋さんと二人のシーンが多いですが、撮影の合間はどんなことをしていますか。

二人でヨーヨーを買ったり、映画を見たり、僕が最近ハマっているゲームをやったり。僕も文哉もいろんなことに興味があるので、飽きるかもしれないけど、やりたいと思ったときにすぐやるタイプ。 ヨーヨーにハマったときは毎日現場に持っていって、上手なスタッフさんに教えてもらっていました。今はもうやってないんですけどね(笑)。あとは、僕が別の現場でハマったゲームを一緒にやっているうち、文哉もハマって、今度皆でやろうよと話しています。ダーツにもハマっているのですが、一番上手なのは文哉。僕は4番目くらいで、あまり上手ではないです(笑)。

――改めて、高橋文哉さんの印象を教えてください。

初めてのアクション練習のときに、ほぼ初対面だったのですが、僕から話しかけたら、文哉が「菅生くんが出てたあの作品、見てたよ」と言ってくれたんです。僕も文哉の出演作を見ていたので、感想を伝え合いました。こういうとき、気を使って「面白かったです」と一言で終わることが多いのですが、お互いに「あの作品のここが良くて」とか悪い点も具体的に話して、初対面から本音で語り合いました。こんな経験はなかなかなかったので、印象深いです。最初からそんな会話ができたこともあって、今はお互いが現場で「これしたい」「こうしようかな」と自然と相談できて、高め合える存在だと思っています。今は、同世代の役者として活躍している文哉と一緒に作品を作れることが、すごくうれしいです。

  • 菅生新樹

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18歳の頃に進学して上京

――大門は、ドラマでは18歳という設定だとお伺いしたのですが、菅生さんが大門と同じ年の頃は、どんな18歳だったか教えてください。

18歳は、ちょうど大学に進学して上京した頃ですね。高校生活は部活で忙しかったので、大学生になってアルバイトを始めて、「何でもできる! 何でもしたい!」と世界が広がった時期でした。子どもの頃から、早く大人になりたいと思っていたので、その感覚がうれしかったです。大人になっていくにつれて、やっぱり大人になるのは嫌だな、と思ったりもするんですけど(笑)。

――大学卒業後に本格的に俳優の道に進むことになりますが、大学時代はほかのお仕事を目指していたんですか。

もともと、古着屋の店員をやったり、ファッションブランドにかかわったりと、アパレルの世界でいろんなことをやっていて。でもあるとき、服そのものや服を作ることよりも、「服を売って誰かに喜んでもらうこと」が好きなんだと気付いたんです。そこから選択肢が広がって、もともと興味のあった演技を体験してみたら、芝居というものを追求したくなってしまいました。そして気が付いたら俳優の道を選んでいました。

応援したいと思える俳優に

――俳優業を始めて、現在3年目に突入されましたが、一言で言うとどんな2年間でしたか。

“楽しい”です。自分の中でターニングポイントとなるような作品にも出会えて、芝居の考え方も変わっていって。自分では分からないですが、久しぶりに会う人に「顔つきが変わったね」と言われることがあるので、少しずつ成長できているのかな? できているのであればうれしいなと思います。2年間、本当にいろんな仕事をさせていただきました。

――同世代の役者さんがたくさんいる中で、2年間で身につけた自分の武器を教えてください。

自分ではよく分からないのですが、ドラマ『下剋上球児』(23年、TBS)など、男くさい作品はより楽しく演じられます。王子様キャラはまだ演じたことがなくて全然向いていないのかなと(笑)。自分のビジュアル的にも、泥くさいキャラクターは得意とするところにしていきたいです。

――今回の大門も、正にハマり役ですよね。

そうなれればうれしいですが、皆さんにお届けしてみないと、どう評価いただけるかは分からないので。まだまだ武器といえるものは見つけきれていませんが、オンリーワンの俳優を目指して、これからも模索していきたいです。

――逆に、今手に入れたい武器や、俳優としての悩みや展望はありますか。

作品に出演し続けていると、知名度は自然と上がっていくのかもしれませんが、知ったうえで、応援していただくにはどうすればいいのかなと。「お芝居、素敵だな」と思っていただくことと、ファンになっていただくことはまた違うような気がするので。難しいですよね。

――では、今ファンを絶賛募集中なんですね!

募集中です! 応援したいと思っていただけるような、今後が楽しみな俳優になりたいです。

  • 菅生新樹
■菅生新樹
1999年8月26日生まれ、大阪府出身。身長178cm。2022年9月、『初恋の悪魔』でテレビドラマ初出演を果たし、『凋落ゲーム』でドラマ初主演を飾る。代表作に、ドラマ『なれの果ての僕ら』、『下剋上球児』など。2024年は、ドラマ『ぼくの人格シェアハウス』、『パーセント』、『伝説の頭 翔』に出演。またメフィスト賞受賞作『死んだ山田と教室』で表紙のカバーモデルをつとめ、PVで主人公の「山田」を演じている。今後はNHK2024年後期連続テレビ小説『おむすび』への出演も決定している。