Perfume

Perfumeの結成から現在までの25年の軌跡を紐解く体験型展覧会「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」が、明日8月9日から10月14日まで東京・虎ノ門ヒルズ内のTOKYO NODEにて開催される。これに先駆けて本日、同会場にて行われた記者発表会「『Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡』開幕直前&Perfume周年企画記者発表会」にPerfumeが登壇した。

「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」は、総面積1500平米以上におよぶ3つのギャラリーを使って開催され、「歌詞と振り付けの同期」「3人の身体の同期」「身体表現と演出の同期」「ファンとの同期」「時代との同期」などさまざまな“同期”を、全長およそ60mにおよぶギャラリー内で疑似体験することができる展覧会。25年を振り返る巨大年表も制作され、この機会だからこそお披露目される裏話や秘蔵コレクションの数々が展示される。

会場に登場し、「挨拶なんて本当にいるんじゃろうかと裏で思ってました。これももう25年。10代の頃からやり続けています」とお決まりの挨拶を披露したPerfume。結成25周年という節目を迎えたことについてかしゆかは「25年間Perfumeを続けられるとは本当に思っていなかったです。広島で組んだときは10歳とか9歳。漠然と歌手になりたいと言っていたけど、皆さんと一緒に時間を過ごして25年をたくさんの方とお祝いできることがうれしい」、あ~ちゃんは「25年と言われると長く活動されている“えらい人”という感じの印象があるんですけど、私たちは何も変わらずに今まで活動してきてしまったので、何もえらくないし、何も変わっていない。この25年で出会ったいろいろな方が愛を持って接してくださったおかげで、お祝いしたいと言ってくれる人がいてくれる。それが何よりの25年私たちがやってきた行いの結果。神様も見ててくれてありがとうという気持ち」、のっちは「ものすごい数字の所まで来てしまったという気持ちです。10年前にも皆さんにこうして集まっていただいて、10周年15周年の会見をさせていただいたんですけど、そこからまた10年経つなんて。あ~ちゃんも言った通り、周りの人に支えられて、周りの人のほうがPerfumeに期待してもらえているおかげで今こうして3人で楽しく活動できているので本当に感謝感謝の限りです」とそれぞれコメントした。

この周年中にPerfumeは「ネビュラロマンス」というコンセプトアルバムを前後編にわけて発表する予定。10月30日にはその1枚目「ネビュラロマンス 前篇」をリリースする。かしゆかによると、このアルバムは楽曲プロデュースを手掛ける中田ヤスタカがタイトル、ジャケットのイメージ、曲をすべてそろえてメンバーに提案してきた初めての作品だという。「今まではシングル曲を録ってアルバム曲を録って雰囲気を考えてタイトルを付けるというプロセスがあったので、中田さんの中にイメージやストーリーがすでにあって、こういうアルバムにして前後編にしたいと聞いてびっくりした」とかしゆかが言うと、あ~ちゃんも「あんなん初めて! 私たちに期待してくれとる気持ち、あったんじゃあってなったよね」と長い付き合いの中田から今もなお期待されていることに驚いた様子だった。アルバムのイメージについてかしゆかは「今までは近未来、テクノ、スペーシーなイメージがあったんですけど、また新しい私たちの世界観が発信できると思う。レコーディングも順調に進んでいて作品録りも徐々に始まっています。たくさんの情報がどんどん出ていくと思うんですけど面白い企画になっていると思うので是非注目してもらいたいです」と、進化し続けるPerfumeを表現した作品になっていることをアピールした。

Perfumeは12月から来年4月にかけて全国ツアー「Perfume 10th Tour ZOZ5 “ネビュラロマンス” Episode 1」を開催。12月28日の神奈川・ぴあアリーナMMから来年4月20日の千葉・LaLa arena TOKYO-BAYまで、全国11カ所で23公演を行う。今回初めて佐賀県を訪れることについてあ~ちゃんは「佐賀牛じゃろ? 食べないといけんね」と笑顔。そして12月31日にカウントダウンライブをぴあアリーナMMにて行うことについて「5年ぶりじゃったかな。やっぱり年を越すタイミングに大好きな人たちとその日、その時、それぞれが選んで同じ時間を共有するのは何より特別。ほかでは満たされないような特別な気持ちです。私たち歌手にとっては……まあ私たちがそうなのかもしれないですけど、年越しまでが仕事納め。それまでにどんなふうに自分が成長できたか、どんなふうに自分が尽力できたかの集大成が大晦日だと思っている。一番大切な人たちに一緒にいてほしいので、ファンの方たちと一緒に過ごせるカウントダウンライブを本当に楽しみにしています」とうれしそうに語った。

「ネビュラロマンス 前篇」には、「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」のテーマソング「IMA IMA IMA」を収録。この曲は展示室の中で、世界で唯一先行試聴することができる。のっちは「IMA IMA IMA」について「とってもかわいい曲。キャッチーでサビもかわいい。でもかわいいなと思っていたらなんか不穏な空気が流れる……みたいな中田さんお得意の曲」と説明し、この曲が流れる展示については「曲だけじゃなくて振り付けや新しいコンセプトのお衣装までみんなに観ていただけます。展示も皆さんに楽しんでいただけるようなギミックがあります。サビに『魔法みたいなものでしょ』って歌詞があって、ライブの演出ってときに不思議すぎて魔法みたいだなと思うことが私たちでもあるんですが、その歌詞もこの展覧会にぴったりです」と語った。さらにのっちが「あと振り付けがめちゃくちゃかわいくて、途中で大ジャンプするんですけど、あ~ちゃんもかしゆかも見たことがないかわいさ! MIKIKO先生が『かーわいい♪』って、自分で作った振りについての替え歌を作っちゃうくらいかわいいので注目してください」と付け加えると、あ~ちゃんも「触覚があるんだよね。ぷいーん!」と“触覚”を生やすような振り付けを披露してみせた。

体験型展示を謳う今回の「Perfume Disco-Graphy 25年の軌跡と奇跡」。ライブ演出を体験できるというこの展示について、あ~ちゃんは「うちらはあんな見やすい画面なんて置いてもらってないし、もっと過酷! あなたたちは楽してパフォーマンスしていいわねって思いました(笑)。子供もおばあちゃんも立てば演出が体験できて楽! でも、もう大興奮だったよね」とPerfumeメンバーしか抱かないであろう感想を述べる。のっちは2018年の「Reframe」公演でお披露目された「無限未来」での演出を体験できる展示「身体表現と演出の同期:無限未来|inspired by『Perfume × TECHNOLOGY』presents “Reframe”(2018)」について、「小さな白い球を両手に持ってステージ上で踊るとレーザーがその球に付いてきてキラキラするんですけど、ステージでも楽しくて。それを皆さんに体験していただけるんです」と興奮気味で語る。「そしてステージよりも目に優しい」とレーザーの演出について補足すると、またしてもあ~ちゃんが「ほら、ここでもまた楽できるよね! 私たちはもっと奇抜な照明で目がやられないようにレーザーをかわしながらやってるけど!」と楽に舞台演出を体験できる展示内容をプンプンしながらアピールした。なおこの展示はのっちいわく“盛れる”展示で、「レーザーを顔で浴びるみたいな感じで撮ってもらうと盛れます」とおすすめの写真の撮影方法を明かした。

かしゆかのお気に入りは「身体表現と演出の同期:マカロニ:inspired by Perfume LIVE 2021 polygon wave(2021)」の展示。「スタンドの影と自分の実際に撮った映像の影とその場で合わせて同期させるっていう、なんてことなく見えるんだけどすっごく難しい演出を体感できる」と話した。あ~ちゃんは最初の展示室にある、3人の“Aポーズ”を3600もの球で表現したインスタレーションについて言及。「小さな球にレーザーがちゃんと当たるようにキャリブレーションするのがマジで時間かかったらしくて、1週間くらい最強の技術者がごりごりにやってそれでもまだやりよるっていうけん……驚きじゃろ?」と展示の技術について熱弁をふるった。

この展示の大きな見どころは「Perfume Chronology」と題した長さ50メートルにもわたる巨大な年表。この年表の作成時に2000年結成ではなく1999年結成だったという衝撃の事実が発覚したそうで、あ~ちゃんは「こんなに続くと思ってなかったから結成した日も覚えてないのよ。妹に言われたのよ。『ユニットオーディション、2回目に受けとったときよ。それは、年越す前じゃけえ99よ』って。そうなん。驚きじゃあ……という会話がありました」と妹の西脇彩華によって判明したことを明かした。あ~ちゃんは「これまでの数字全部間違ってるかもしれない(笑)。でも仕方ないねえ。長くやってるとね。今回からは99年結成ということで25周年の歴史も書き換えておりますので、よかったら写メ撮っていってください。Wikipediaさんにも2000年結成と書かれているらしいので、誰か修正してください。私300円を入れておきますので」と、Wikipediaの更新を呼びかけ、会場を笑わせた。