まさかの”大波乱”…地方大会で敗退となった甲子園常連6校。聖地に届かなか…

高校野球 夏の甲子園 最新情報

 第106回全国高等学校野球選手権大会が、8月7日に開幕を迎える。今春の選抜甲子園で優勝を飾った健大高崎(群馬)や、同準優勝の報徳学園(兵庫)などが順当に甲子園出場を決める中、地方大会で姿を消した強豪校も少なくない。そこで今回は、夏の甲子園出場を逃した甲子園常連校を紹介したい。
 

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仙台育英(宮城)

 
 2022年夏の甲子園で全国制覇を果たし、昨夏も準優勝に輝くなど、近年の高校野球界を牽引していた仙台育英。2024年も3年連続の甲子園出場に王手をかけていたが、宮城県大会の決勝で涙を飲んだ。
 
 今年の仙台育英は、髙橋煌稀(現:早稲田大)や湯田統真(現:明治大)など、強力投手陣が抜けた影響もあり、昨秋は宮城県大会の準々決勝で敗退。センバツ甲子園出場を逃す形となった。
 

 
 それでも、今春は宮城県大会を制覇。昨夏を経験したサウスポー・武藤陽世に加え、193センチ右腕の山口廉王らが、プロスカウトから注目を集めるまでに成長。打線は高校日本代表候補の湯浅桜翼らが中核を担い、2024年も充実した戦力を誇った。
 
 今夏の宮城県大会は、3回戦で名門・東北を2対0で下すなど、盤石な戦いで決勝戦に進出。相手は昨秋に宮城県大会を制した実力校・聖和学園だったが、甲子園出場経験はなく、春には13対2で大勝していたこともあり、仙台育英が優勢と見られていた。
 
 しかし、エース・山口が打ち込まれるなど、劣勢の展開を強いられ、5対8で敗戦。夏の甲子園出場を逃す結果となった。





東海大菅生(西東京)

 
 春の関東大会では4強入りするなど、優勝候補の一角に挙げられていた東海大菅生。しかし、今夏の西東京大会では5回戦でまさかの10失点を喫し、甲子園出場を逃した。
 
 東海大菅生は松本健吾(現ヤクルト)らを擁し、2017年夏に甲子園ベスト4入り。2021年には春夏連続で甲子園に出場するなど、近年も定期的に聖地の土を踏んでいた。
 

 
 春季東京大会では帝京(東東京)に敗れたが、堂々の準優勝。関東大会では準決勝に進出するなど、高い実力を見せた。
 
 今夏の西東京大会はシード校として迎え、初戦となった3回戦、次戦の4回戦と順当に勝ち進んだ。
 
 ところが、5回戦・拓大一高戦は3点をリードするも、4回に大量10失点。最後は1点差に詰め寄ったが、この10失点が大きく響き、9対10で敗れた。3年ぶりの夏の甲子園出場が期待されていたが、まさかの形で姿を消すことになった。





星稜(石川)

 
 昨秋の明治神宮大会を優勝し、今春のセンバツ甲子園でも4強入りを果たすなど、全国指折りの戦績を残していた星稜。しかし、今夏は石川県大会の決勝で敗れ、甲子園出場を逃す結果となった。
 
 昨秋は石川県大会、北信越大会を立て続けに優勝し、明治神宮大会では広陵、作新学院を破って全国制覇を達成。センバツ甲子園でも実力を発揮してベスト4入り。
 

 
 さらに、今春の石川県大会も優勝し、県内では圧倒的な強さで1強体制となっていた。
 
 今夏の石川県大会も危なげなく勝ち進み、決勝戦に進出。相手は甲子園出場経験のある強豪・小松大谷だったが、春に対戦して勝利を収めていたこともあり、星稜が優勢かに思われた。
 
 ところが、初回に先制を許すと、序盤から試合の主導権を握られる展開に。最後まで流れを呼び戻すことができず、0対5で敗北を喫した。夏の甲子園出場22回を誇る名門は、3年連続の甲子園まであと一歩のところで涙を飲んだ。





作新学院(栃木)


 
 春夏合わせて甲子園出場28回を誇る作新学院。昨秋には関東王者に輝くなど、力のあるチームだったが、今夏は栃木県大会の準決勝で県内屈指の進学校・石橋に敗れる結果となった。
 
 昨秋は栃木県大会、関東大会を立て続けに優勝。明治神宮大会でも2勝を挙げ、準優勝に輝いた。
 

 
 今春のセンバツ甲子園ではエース・小川哲平が振るわず、初戦敗退となったが、この夏は春の関東王者・白鷗大足利、昨夏甲子園出場の文星芸大付と並んで優勝候補に挙げられていた。
 
 今夏の栃木県大会は、前評判通りに初戦から3試合連続で完封勝利。特に準々決勝ではプロ注目の堀江正太郎を擁する文星芸大付を1対0で破った。この時点で白鷗大足利は敗退しており、3年ぶりの夏の甲子園出場に機運が高まった。
 
 ところが、準決勝・石橋戦は3点を先行される苦しい試合展開に。終盤にエース・小川を投入するも、反撃及ばず1対3で惜敗。夏は3年連続で準決勝以上に進出しているが、いずれも甲子園出場校に敗れる結果となっている。





天理(奈良)
 夏の甲子園出場29回を誇る奈良の強豪・天理。今年は2年ぶりの甲子園出場が期待されたが、奈良県大会の準々決勝でライバル・智弁学園に敗れた。
 
 ここ2年は智弁学園に夏の甲子園出場を譲っていただが、今年は1年時から中軸を担った松本大和や大谷汰一が最終学年を迎え、甲子園出場が期待された。
 

 
 今春の奈良県大会は準々決勝で宿敵を8対2で破り、勢いのままに優勝。近畿大会でも1勝し、優勝した京都国際に善戦するなど、地力の高さを見せた。
 
 今夏の奈良県大会は初戦から2試合連続完封で勝ち上がり、準々決勝で智弁学園と激突した。
 
 同試合では2回に先制点を挙げたが、直後に逆転を許した。終盤以降はさらに突き放され、2対5で敗戦。聖地への帰還は、来年以降に持ち越しとなった。





敦賀気比(福井)

 昨秋の北信越大会で準優勝し、今春のセンバツ甲子園に出場した敦賀気比。福井県内では屈指の強豪だが、この夏は福井県大会の決勝で涙を飲んだ。
 
 夏の甲子園出場11回を誇る敦賀気比は、平沼翔太(現:西武)らを擁して2015年春に全国制覇を達成。2021年春から4季連続で甲子園出場を果たすなど、近年は甲子園常連校となっていた。
 

 
 昨秋は福井3位となったが、北信越大会で準優勝。今春のセンバツ甲子園は初戦で明豊に敗れたが、0対1と善戦。
 
 さらに、春の福井県大会でも準優勝に輝くなど、高い実力を示していた。
 
 今夏の福井県大会では2回戦、準決勝でコールド勝ちを収め、順当に決勝に駒を進めた。決勝・北陸戦は6回までスコアボードにゼロが並ぶ投手戦だったが、7回に一挙4失点。9回に1点を返すも、反撃及ばず、2年連続で夏の甲子園出場を逃した。


 


 

 
【了】