2011年に、長野県北部の中野市で発見された驚きの「味噌汁の食べ方」。お母さんが味噌汁を作る途中で冷蔵庫を開けて出してきた薄茶色の謎の氷。それをなんと、味噌汁に入れるではないか!
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これは「えのき氷」だという。中野市の人々はこの「えのき氷」を味噌汁に入れて食べているのだ。

えのきはそのまま味噌汁に入れればおいしいと思うが、中野市ではこれをミキサーでペースト状にし、煮詰めることなんと1時間!これを製氷皿に入れて凍らせてできるのが「えのき氷」だ。

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「お料理を一層まろやかにしてくれる。料理の調味料の『さしすせそ』の後にえのきの『え』というくらい使っている。」とママさんが言う。そんなに?!

この時はまだブレイクしていなかった「えのき氷」だが、13年経ったいま、どうなっているだろう。お出かけ前のご夫婦に聞くと「365日使ってますよ」あれ?頻度が増してない?別のご夫婦によると「スーパーで売るようになった」と、まさかの商品化判明!コンビニでも売ってるってマジすか?

地元の産直館に行くと、冷凍コーナーに「えのき氷」とデカデカと表示された商品として並んでいる。

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ホントに商品化されたんだ!310円とお手頃価格だ。手間がかかるからこれは便利だろう。自作していたのが、いまはこうして売られているのを買うのが主流になっているらしい。

さらに、中野市に来ていた長野市民に聞くと「長野市でも売ってる。知らない人は周りにいない。」なんと、中野市から広がっているようだぞ!いまや長野県全域60店舗で売られているのだ。

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大ブレイクじゃないか!

えのき茸は凍らせることで栄養の吸収率がアップする。例えば旨み成分のグラニル酸はおよそ8倍、脂肪を減らす作用があるというキノコキトサンの値がおよそ12倍上昇する。

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だから「えのき氷」は味噌汁に使うだけではもったいない。中野市のお宅におじゃますると、冷凍庫に先ほど見た市販の「えのき氷」がたくさんある!コンロにかかった鍋には煮物と煮びたしができあがっている様子。「えのき氷」を入れるのは果たしてどちらか?

ところがおかあさんは鍋の前を素通り!なんと、炊飯器を開けて「えのき氷」を入れたぞ!

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「ご飯に入れるのも当たり前ですし、炒飯に入れたっていい」なんと、使い方はそこまで広がっているのか!「味噌汁だけではダサいです」とまでおかあさんは言ってのけるぞ。

さらに「麻婆茄子にも使ってますね。とろみをつける段階で入れると味わいも深くなってくる」何でもありかよ!

別のおにいさんは「豚肉との相性も抜群」だと言う。「少し解凍したものをあんに入れるとキノコの旨みがお肉に入ってうまい!」そうだ。「汁気が出るので食べた時のジューシー感がすごく上がります」なんて言われるとやってみたくなるね。

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あるおとうさんは「インスタントラーメンの中に入れる」ってよ。「ちょっととろみがあって、麺にもからんでむちゃくちゃいいよ!」
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この「えのき氷」の生みの親が、阿藤博文さんだ。えのきの価格低迷に悩むえのき農家のために、平成19年に「えのき氷」を考案。えのきの価値を高めようとしたのだ。実際に、えのきの価格は「倍くらいに上昇した」と阿藤さんは語る。レシピ本が3冊も発刊され、掲載レシピは100種類以上に及んだ。さらに、えのき茸をホワイトリカーに一ヶ月漬け込んだえのき酒も飲んでいるという。「ただの思いつきですよ。自分の趣味でやってるだけ」とこともなげにいう阿藤さん。

魅力満点の「えのき氷」、とりあえず餃子やラーメンは試してみたいね!