[写真]=平塚亮

 昨季限りで現役を引退し、フランクフルトU-21のアシスタントコーチに就任した元日本代表MF長谷部誠が『スカパー!』の人気番組『Jリーグラボ』に出演した。MCを務める野々村芳和Jリーグチェアマンと熱いサッカー談義を交わした。

『Jリーグラボ』の収録を終えた感想や、指導者として新たなスタートを切る今後のキャリアについて語ってくれた。なお、長谷部が出演する『Jリーグラボ #135』は、7月31日(水)午後7時〜初回放送を予定している。

取材・文=三島大輔(サッカーキング編集部)
撮影=平塚亮(サッカーキング編集部)

――まずは『Jリーグラボ』の収録を終えた感想からお願いします。
長谷部 非常に楽しい話ができました。野々村さんは話を引き出すのがすごく上手で、あっという間の収録でした。野々村さんは同じ静岡県出身で共通の話題も多くあります。日本サッカー、Jリーグが良くなるために、自分からも意見を引き出してくださるので、探究心がすごいなと思います。

――もし次回『Jリーグラボ』に出演する機会があったら、どんな話をしてみたいですか?
長谷部 フロントやクラブ経営にも興味があります。野々村さんは元Jリーガーで北海道コンサドーレ札幌の社長になり、Jリーグチェアマンという経歴なので、そういった野々村さんの経験について聞いてみたいですね。

――『Jリーグラボ』のようなサッカーを語り合う番組はドイツでも多いのでしょうか?
長谷部 すごく多いですよ。日本でもサッカーに特化した番組がある意味は大きいと思っています。今の時代はテレビやSNSなど、様々な分野でマーケティングをしていくことが大事だと思います。そこは自分もヨーロッパのクラブに在籍して感じていることです。

――野々村チェアマンのJリーグに今後どんなことを期待しますか?
長谷部 まずJリーグに対する印象はすごくポジティブです。これだけ環境が整ったリーグは世界を探してもなかなかありません。自分もサッカー界にたくさんの知り合いがいて、日々話す中で『Jリーグを良くしていきたい』『日本サッカーはどうしたら強くなるのか』と考えて取り組んでいる人がたくさんいます。Jリーグができて約30年が経ち、これからの方が成長という部分での難しさはあると思いますけど、そういった志を持った関係者でやっていけば明るい未来が待っていると思います。

――では、長谷部さんの今後についてもうかがいます。新シーズンからはフランクフルトU-21のアシスタントコーチとして、指導者キャリアをスタートさせます。
長谷部 まずは自分がこのポストに就いた意味を考えないといけないと思っています。若い選手がトップチームで活躍するためにはどうしたら良いのか。しっかりと自分の経験を伝えていかなければなりません。それは結果で見えてくると思うので、しっかりとやっていきたいです。

――改めて22年間のプロ生活を終えて、セカンドキャリアが始まる今の心境はいかがですか?
長谷部 正直まだ少しふわふわしていますね(笑)。プロ生活が終わって、果たして自分はどこに向かうのか。これからいろいろなことにチャレンジしながら、その中でいろいろなものが見えてくると思います。フランクフルトで約10年間プレーして、クラブから信頼を勝ち取り、今回オファーをいただけたと思っています。ドイツに行けば外国人の自分がそういったポストに就けることは、なかなかないことです。あまり先のことは考え過ぎず、一歩一歩しっかりとやっていきたいと思います。