マーキュリーリアルテックイノベーターは7月22日、「中古マンション値上がりランキング」を発表した。同ランキングは、首都圏、関西、東海エリアで2023年(~12月末時点)に中古流通した住戸の中で各物件最も値上がりした住戸を元に作成された。
値上がりランキング100
新築分譲マンションの価格が高騰してるが、中古マンションの価格も同様に高値で推移している。過去に分譲された新築マンションは、現在の不動産相場に牽引される形で新築時と比べて価格が大きく値上がりしている物件も少なくない。ランキングから、どのような物件が値上がりしているのかを分析した。
値上がりした物件の特徴1.大半が2000年代に分譲されたマンション
上位100物件の内訳を見てみると、リーマンショック前に分譲され2008年以前に竣工した物件が全体の約8割(82物件)を占めている。資産価値が高いマンションは竣工から15年以上が経過しても価値が下さがらず、むしろ大きく上昇していることがわかる。
値上がりした物件の特徴2.タワーマンションが優勢
上位100物件のうち、約6割(60物件)をタワーマンション(20階建て以上)が占める結果となった。一般的な物件と比べて物件数自体が少ないタワーマンションが値上がり上位の半数強を占める結果となっており、総じてタワーマンションの資産価値が下がりづらいということを証明する結果に。
値上がりした物件の特徴3.上位10物件のうち3物件が関西の物件
上位10物件のうち4物件が京都や大阪といった関西の物件となった。全体を見ても上位100物件中18物件が関西の物件。大阪市では大阪・梅田周辺のタワーマンション、京都では、烏丸駅から京都市役所駅周辺の物件が大半を占めるなど、限られたエリアで非常に大きく値上がりしている傾向がみられている。
前述した通り、値上がりしたマンションの特徴としてはマンション価格が今ほど高くない時期2008年以前に竣工され、かつタワーマンションという結果になった。特に時期に関しては顕著でランキングの上位100物件のうち、2020年代に竣工した物件は1物件も入らなかった。タワーマンションは、一般的に駅近で利便性の高い好立地に建てられることが多いことから、購入検討者からの需要も高く価格が大幅に下がる可能性も低いと考えられている。マンション購入を検討する際には、今現在の価値だけでなく、新築分譲時の価格からどれくらい値上がりしたのか、という視点でも物件を見ることで「価格が下がりにくいマンションなのか否か」という点でも物件の評価ができるという。