FreeLifeConsultingが運営する「グローバルファイナンシャルスクール」は7月17日、「投資と新NISA」に関する調査結果を発表した。調査は6月7日~10日、20〜60代の男女2,000名(性年代、男女、都市部/地方で均等割付け)を対象にインターネットで行われた。
調査によると、投資経験者の割合は43.8%。日本人の9.5%が新NISAをきっかけに投資を開始しており、投資人口の21.6%が新NISA参入層とのこと。
新NISA利用者を対象に、投資を始めたきっかけを聞いたところ、「老後の資金を増やすため」と「貯蓄から投資へ」という世の中の流れが投資を始めるきっかけへ影響を与えていることが明らかに。また、新NISA参入層と既存投資層を比較した際に、「国や自治体」「知人」「TV」「銀行/証券会社」など他人からの勧めで投資を開始した人の割合に約3倍の差が見られ、新NISAをきっかけに投資を開始した人には他の人の意見が強く影響している事がわかった。
次に、新NISAの現状の運用成績に対する気持ちを聞いたところ、新NISA参入層の65.6%が「不満がある」と回答し、既存投資層(28.6%)と比べて約37ポイントもの差が。
また、どのくらいの運用期間を想定しているかを聞くと、新NISA参入層の中で半年〜2年と短期間で利益が出ると想定している人の割合が多く、逆に10年以上を想定している人が少ないことが明らかに。新NISAの運用成績に対してこれだけの意識差が生まれた要因には、利益が出ると考える運用期間が影響しており、短期での運用を想定している人ほど不満傾向が高くなっていることがわかった。
続いて、新NISAの投資先をどのように決めているかを教えてもらったところ、新NISA以前から投資を行っていた人は、自分自身で集めた情報を比較して自分の責任内で投資を行なっている(46.7%)のに対し、新NISA参入層は「SNSで注目されていた」「SNSを通じてインフルエンサーから薦められる」「投資家のブログで取り上げていた」「身近な知人・友人から薦められた」と、他人からの薦めで投資先を決定する“他責的投資傾向”が強いことが明らかに。
また、新NISAを利用している人の投資先の選定基準と不満傾向を比較したときに、他責的に投資先を選定している人の中でも「投資家のブログで取り上げていた」「SNSを通じてインフルエンサーから薦められる」といった理由で投資先を選定している人は不満傾向が強い事がわかった。
次に、新NISA利用者に「金融教育は必要だと思いますか?」と尋ねたところ、94%が「必要」と回答。また、投資に関する勉強をしている新NISA利用者は51.6%に対し、新NISAを利用していない人は30.3%と、20ポイント以上もの差が。このことから新NISAを利用している人全体を見たときに、勉強をしながら資産形成を自らの責任の中で行なっていく人が多い傾向にあるよう。
しかしながら、投資に関する勉強をする傾向のある新NISA利用者の中でも、新NISA参入層は39.7%しか勉強をしておらず、既存投資層(58.3%)と比較して勉強をしている人が少ない傾向に。一方、新NISA 参入層へ「投資に関する金融知識への自信」について聞くと、59.2%が「自信あり」と回答しており、新NISAを利用している既存投資層(42.9%)を上回った。