「今年のチェーン店のうなぎは総じてレベルが高い」。つい先日、ある確かな情報筋からそんな話を聞いていたのだが、この情報、ガチすぎるほどガチだった。

土用の丑の日が7月24日(水)と8月5日(月)に迫る中、多くの人が「さて、今年はどこのうなぎを食べようかな~」と考えているはず。そこで猛プッシュしたいのが、かつ庵で販売中の「タレうなかつ重」だ。

その魅力をこれからフルでお届けさせていただくが、ぶっちゃけ個人的にはこの期間中にあと2~3回はリピろうと誓った次第。最強のパワーフードの爆誕である。

▼贅沢感とジャンク感を同時に味わえる「タレうなかつ重」がヤバい!

とんかつ専門チェーン「かつ庵」。どのメニューも本格的で美味しく、サイドメニューなども充実しており、カキフライ的な期間限定メニューも毎回ハズレなし。現在は「土用の丑の日」のシーズンということで、うなぎにまつわるメニューが期間限定で販売されているのだが、今年はなんと新メニューも登場。それがこの……

「タレうなかつ重」だ。昨年までは卵とじタイプの定番かつ丼にうなぎを乗せた「うなかつ重」の一本勝負だったのだが(熟成ロースと熟成ヒレの選択はできたが)、今年は「タレうなかつ重」と従来どおりの「とじうなかつ重」がラインナップしている。

「とじうなかつ重」のほうは昨年も食べたし、今年は「タレうなかつ重」かしら。たまごで閉じず、カツを甘辛醤油ダレにくぐらせてご飯のうえに乗せる新潟のソウルフード、タレかつ。何度か食べたことがあるけど、あの出汁っぽさがとにかく食欲を掻き立てるんだよな~。果たして、うなぎとどんなハーモニーを奏でるのだろうか。

「タレうなかつ重」到着。おお~、なんか威厳がある。うなぎが入っていそうなオーラが溢れている。もちろん入っているんだけども。

それじゃあオープン! うっ、うわ~~~!!!!

  • 「タレうなかつ重」(並 1,390円)

まばゆい! 直視できないくらい輝いている! これだよこれ! うなぎって、見るだけでもテンションを跳ね上げてくれるパワーがあるんだよな~。おっと、匂いも香ってきた。香ばしさと甘辛さが入り混じったこの香り。ああ、たまらん!

ずっとこうして眺めていたいけど、温かいうちに食べてしまおう。

むっ! 箸がす~っと身に入っていく。これは相当柔らかそうだ。

それでは今年もいただきます!

ウッッッッッッッッマ!!!!! えっ!? なんでこんなウマいの!? めっちゃウマいやんけ!

もちろん毎年美味しいんだけど、今年は特にウマい。多分、今までで一番ウマい。うなぎはかなり厚みがあってふわふわ&とろとろっとした食感がたまらない。安いうなぎにありがちな泥臭さのようなものも皆無。香ばしさも感じるし、タレも濃厚で奥深く、味わい自体が随分と進化している印象だ。このまま欲に任せれば、ご飯も爆速で消えてしまうだろう。

そういえば先日、うなぎ職人たちが「今年のチェーン店のうなぎは肉厚でウマい」「味つけもどんどん改良されている」と舌を巻く姿を目撃したのだが、なるほど、そういうことか。本当にウマい。

続いてタレかつのほうも食べてみよう。「タレかつ重」は今年の2月に初登場した期間限定メニューで、個人的には初実食となる。

おおお~、これもウマい! 「サクッ&ジュワッ&ジュワッ」って感じ。

「ジュワッ」が2回連続しているが、1回目が衣から溢れ出す甘辛ダレの「ジュワッ」で、出汁の旨みが水風船のように弾けるイメージ。2回目の「ジュワッ」は豚ロースの肉汁。厚みと甘みのあるロース肉の旨みが甘辛ダレとともに口いっぱいに広がる。タレかつヤバいね。甘じょっぱさと出汁の旨み、肉の旨みの波状攻撃が癖になる!

……ということで、そろそろガチな本番に入りましょう。いよいよ、うなぎとタレかつを一緒にいただいちゃいま……あっ、その前に見て。うなぎの厚みが豚ロースと同レベル。やっぱりマジで肉厚なんだよ、今年のうなぎ。よし、それでは今度こそ、いただきます。

……お手上げです。ヤバいことやっちゃってます。おいおい、かつ庵さんよ……。これもう禁断のまじわりですよ。反則です。ウマすぎる。さすがにウマすぎるって!!

別々に食べていたときは、それぞれエネルギッシュではありながら、和食としての落ち着きみたいなものが確かにあった。でも、一緒に食べると超パワフル。濃厚なタレをまとって旨みの暴力と化した肉厚うなぎが、甘辛ダレの風味と肉本来のジューシーな旨みを兼ね備えたタレかつと融合することで、リミッターが壊れたレベルの爆発的なウマさを演出。脳汁がドバドバと溢れてくる!!!!

もっと具体的に言うと、うなぎの風味や旨みがふわ~っとタレかつに乗り移り、タレかつのサクサク感や弾力、野性味あふれる肉の旨みが倍増。贅沢感とジャンク感を同時に味わえる、満足感の塊のようなパワーフードとなっているのだ。

ぶっちゃけ、ソースカツ丼だったら台無しだっただろう。ソースはさすがにキャラが強すぎる。でも、この甘辛ダレはうなぎとめっちゃ合う。いいところ突いてきますな~。

気づけば重箱の中身はすっからかん。1,390円でこの充実感はなかなか味わえないだろう。かつ庵の「タレうなかつ重」、土用の丑の日に合わせてぜひご賞味あれ。個人的には、多分あと2~3回は食べるつもりである。