亡き母への怒り、悲しみの感情…思い悩む相談者に、江原啓之が届けた言葉とは?
スピリチュアリストの江原啓之がパーソナリティをつとめ、番組パートナーの奥迫協子とお送りするTOKYO FMのラジオ番組「Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り」。
7月7日(日)の放送では、リスナーから届いたさまざまな相談に、江原がアドバイスを送りました。

江原啓之



<リスナーからの相談>
母は、私が15歳のときに自殺で亡くなりました。自殺の原因は、不倫相手との別れだったようです。
それから私は「母に捨てられた」という気持ちになってしまい、自分の存在が母の生きる力にならなかったのだと思ってしまいました。

私自身も母になり、子どもを置いて死を選択するなんて考えられないとの思いも重なり、さらに母へのモヤモヤが大きくなってしまいました。

私は母の決断に、怒りと悲しみの感情が強く、法要なども「なぜ私が母のためにいろいろな段取りをしなければならないのか?」「法要すらしなくてもいいのではないのか?」と家族に提案してしまうこともありました。

そんなときに限って、母と同姓同名の、他人宛の荷物が間違って我が家に届くのです。母から「そんなこと言わないで」と言われているような感じがして、法要をしてきました。

私自身が45歳になり、亡くなった母の年齢を過ぎ、母が死を選択した苦しさを想うようにもなりました。今までのような怒りや悲しみの感情は、ずいぶん和らいだように感じています。この現象は、母からの家族みんなで集まってほしいとのメッセージなのでしょうか? それとも怒りや悲しみが溢れてしまう私へのメッセージなのでしょうか?

<江原からの回答>
江原:家族になるということには、意味があると思うんです。相談者さんがこういうお母さんの元に生まれた。そこを選んで生まれてきたと考えると、相談者さんはこのお母さんがいてくれたからこそ、自分の子どもをより愛する意識ができたのかもしれません。

お母さんは不倫相手との別れを苦に自死を選ばれ、相談者さんは「母に捨てられた」と考えるかもしれません。しかし、お母さんだってそうしたかったでしょうか。お母さんも寂しかったり、苦しかったり、いろいろな葛藤があったのでしょう。思い出せば、相談者さんもお母さんから愛をかけてもらった記憶だってあると思います。

人生とは、丁(ちょう)か半(はん)かではありません。お母さんがそうした選択をしたのも、不倫だけが理由ではないと思います。娘を思う気持ちなど、いろいろと複雑に思うことがあったのでしょう。そして、それを通り過ぎて今、相談者さんがお母さんの選択した苦しさを想うようになれたというのも、お母さんからの「私の気持ち理解してもらえたら嬉しいな」というものもあるのでしょう。

命のバトンをつないでいって、足りないところを補っていくというのが、親子や人の関わりだと思います。人生、白黒じゃないということを相談者さんが分かってあげられたら、その命のバトンが上手に渡るのではないでしょうか。そこを理解してあげてください。

奥迫協子、江原啓之



●江原啓之 今夜の格言
「子どもが親を選んで生まれてくるのです」


<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00~22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30~12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子