俳優の平泉成が初主演を務める映画『明日を綴る写真館』(公開中)のメイキング写真が26日、公開された。

  • 映画『明日を綴る写真館』

■映画『明日を綴る写真館』、メイキング写真公開

今回公開されたのは、撮影現場のあたたかい雰囲気を感じられるメイキング写真。幾度となく夫婦役を演じてきた平泉と市毛良枝、そのとなりで満面の笑みを浮かべる佐野晶哉と、優しい微笑みの佐藤浩市を写し出した家族写真風の4ショットとなっている。

鮫島(平泉)は妻と息子に、太⼀(佐野)は両親に、桜(市毛)は夫に、そして牧(佐藤)は亡くなった妻にと、目を背けてきた“思い残し”を抱えており、作中では思い詰めた表情が多い4人。しかし、このオフショットでは演じる役柄から離れ、リラックスした表情を見せている。

60年のキャリアを誇る平泉が、初主演を務めた同作。出演のオファーを受けた経緯について佐藤は「我々の若い頃は飲み屋で仕事が決まることがあった。今回もグラスを傾ける中で秋山監督から話を聞いて『俺も行くよ!』で決まりました。現場では成さんが嬉しそうな顔をして迎えてくれて、来て良かったなと思った」としみじみ振り返る。黒木瞳は「魅力あふれる監督のもとで、平泉成さんの初主演映画をお撮りになるということで、是非参加させていただきたいと申し上げました」と語る。

これまで何度も夫婦役を演じてきている市毛は「成さんがカメラを覗くときの顔が色っぽくてカッコよくて、その背中を見つめる若者たちの目がキラキラしていて、どちらもカッコよかった」と話している。

また、平泉と「メル友です」と明かしている佐野。先日80歳の誕生日を迎えた平泉に、Aぇ! groupでの自身のメンバーカラーであるグリーンのネクタイをプレゼントしていた。 平泉もご満悦で「おまじない」と言い、舞台挨拶では佐野からもらったネクタイを常に着用し、ますます仲を深めている様子。「素敵なご縁をいただきました」と佐野が語ると、平泉も「佐野君は佇まいが良く、素直だから芝居の受け答えも実にいい」と絶賛し、さらに佐野は「僕が主演する時には絶対に成さんに出てもらいます!」と公言している。

【編集部MEMO】
映画『明日を綴る写真館』は、あるた梨沙氏による同名漫画の実写化作。さびれた写真館を営む無口なカメラマン・鮫島(平泉成)の写真に心を奪われた気鋭カメラマン・太一(佐野晶哉)は、華々しいキャリアを捨て、弟子入りを志願する。家族とのコミュニケーションすら避けてきた太一は、訪れる客と丁寧に対話を重ね、カメラマンと被写体という関係を超えてまで深く関わる鮫島の姿に驚きを隠せない。人々の抱える悩みや問題のために必死に奔走する鮫島に振り回されながらも、自分に足りないものに気付き始める太一。同時に、鮫島とその家族にも目を背けてきた“想い残し”があることを知る。変わりゆく太一が、悔いのない未来のために踏み出した一歩。その先に続く、思いもよらない奇跡に涙する。