タレントの渋谷凪咲が主演を務める、映画『あのコはだぁれ?』(7月19日公開)の撮影現場オフィシャルレポートとコメントが24日、届いた。

  • 左から渋谷凪咲、清水崇監督

同作は大ヒット『呪怨』シリーズを手掛けJホラーを牽引し続けてきた清水崇監督の最新作。本作が映画初主演で本格演技初挑戦となる渋谷凪咲が主演を務め、ある夏休みを舞台に、補習授業を受ける男女5人の教室でいないはずの“あのコ”が怪奇を巻き起こす学園ホラー映画となる。

今回、映画初主演にして本格演技初挑戦となる渋谷凪咲が、夏休みの補習クラスを担当する臨時教師・君島ほのかを演じる。 補習授業を受ける生徒役には、6月に公開を控える映画『違国日記』で新垣結衣とダブル主演にオーディションで抜擢された早瀬憩をはじめ、宮崎駿監督作品で米アカデミー賞長編アニメーション賞を受賞した『君たちはどう生きるか』(23年)で主人公の声優を務めた山時聡真、『るろうに剣心 最終章The Final/The Beginning」(21年)でシリーズ最恐の敵・雪代縁役の新田真剣佑の青年期役を演じた荒木飛羽、Z世代から圧倒的な支持を集める若手発掘・育成プロジェクト「私の卒業」プロジェクト第5弾『こころのふた~雪ふるまちで~ 』の公開が控える今森茉耶、『孤狼の血 LEVEL2』 (21年)で鈴木亮平演じるヤクザの少年時代を演じた蒼井旬らフレッシュなキャストが勢揃いした。

さらには渋谷凪咲演じる君島ほのかの恋人役で、映画『ヒミズ』で第68回ヴェネチア国際映画祭マルチェロ・マストロヤンニ賞(新人俳優賞)を日本人で初めて受賞し、近年も『サンクチュアリ -聖域- 』(23年)、「ブラッシュアップライフ」(22年)など、話題作への出演が相次ぐ俳優の染谷将太や、松尾諭、小原正子(クワバタオハラ)、マキタスポーツなどバラエティ豊かな面々も出演している。

■映画『あのコはだぁれ?』撮影現場オフィシャルレポート

本作がクランクインしたのはまだ肌寒い3月15日。夏休みの設定のため、ロケ地となった千葉県の廃中学校の庭にはひまわりが植えられ、寒風が吹き荒れるなか、生徒役の俳優陣も夏の制服で、時には顔や首筋に汗を表現する水を浴びてから撮影に臨んでいた。撮影現場の雰囲気は、ホラー映画を撮っているとは思えないほどアットホーム。主演の渋谷が歳下の共演者やスタッフにいつもの笑顔で話しかけている姿を毎日のように目撃したし、生徒役の俳優たちも年齢が近いこともあって、昔からの友だち同士のように仲がいい。

私たちの日常生活と地続きのリアルな恐怖を描く本作の現場では、俳優陣に自然な芝居が求められ、それが少しでも段取りっぽくなると、清水監督から容赦なくNGの声が飛ぶのが常だった。学校だけではなく、「ゲームセンターのシーンでは、小中学生でも知っていて、大人も夢中になっている日本ならではのものを恐怖表現のアイテムに取り入れました。小中学生は思いがけない発想をするから、その年ごろの子たちの琴線に触れてくれたらいいなと思ったんです」と清水監督。「それに、今回は特に大人がバカバカしいと言って切り捨てる、あり得ないことを敢えてやりたくて。この映画はあり得ないことを自由に超越して、“ああ、なるほど”って思わせてしまう力を孕んでしまいたいと発想しているんです。タイトルにもある“あのコ”は実は特定の一人を指しているわけじゃないんです。ほのか、校長、母親…各キャラクターにとっての“あのコ”が浮き彫りになってくるドラマ展開でも楽しんでいただけたら」。

本作では、一辺倒ではない、多彩なホラー表現にも驚かされる。「『ミンナのウタ』では途中からヴィランの存在が浮かんでくる展開でしたが、今回は冒頭からいきなり恐怖の元凶のヴィランを登場させて、ヤバいキャラをつかんでもらった上で、思いもよらぬ展開になっていくようにしました」と清水監督。「清水監督は霊を実体としてどんどん出していくし、『実体をはっきり見せてはいけないというルールに縛られていたら面白くない』とおっしゃっている独特な感度とセンスの持ち主。編集するまで何が狙いなのか分からないシーンもありますが、監督の頭の中では最終的な画がはっきりできあがっていて、概念や理論を超越したホラー表現に毎度驚かされるんです」と大庭闘志プロデューサーが補足する。

それこそ今回は、「同じことをやっていても僕自身面白くない」と訴える清水監督の趣味や遊び心、やりたいことがすべてぶち込まれていて、前記のゲームセンターのシーンでは思いもよらぬ衝撃的な形で“あのコ”が登場! かと思えば、『ミンナのウタ』で観客の度肝を抜いた恐怖の表現をバージョンアップさせて、違う形で叩きつけてくるし、監督が最も得意とする家のシーンでは、おぞましい描写の連続で畳みかけてきて観る者を震撼させる。そんな新発想と、過去作の恐怖表現の進化形を自由に組み合わせ、スペクタクルな衝撃のラストシーンまで突き進む本作。高濃度の清水崇ワールドが、今年の夏も涼しくするのは間違いない。

■渋谷凪咲(君島ほのか役) コメント

まさか清水崇監督の映画で主演をさせていただくとは想像していなかったです。撮影前に、清水監督が「今回は、“渋谷凪咲”の新たな一面を引き出したい」と言ってくださり、まさに私自身も“自分の知らない自分を探したい、新しいことに挑戦していきたい”という気持ちがアイドルを卒業したきっかけでしたので、このお言葉がすごく嬉しかったです。ホラー映画の現場は初めてでしたが、和やかな雰囲気で、すごくワクワクしながら撮影に臨みました。私も普段は怖がりなので、怖いものが苦手な方には、“私もスクリーンの中で、一緒に怖がっているから大丈夫!(笑)”と思っていただいて、夏休みはぜひお友達を誘って映画館でワイワイ楽しんでいただけたら嬉しいです。