日本を代表するアニメーション製作会社の一つであるスタジオジブリ。1985年の設立以来、40年近くにわたって数々の名作を生み出しています。

宮崎駿、高畑勲(故人)の両監督を中心とした傑作の数々は日本のみならず、海外でも多くのファンを獲得。宮崎監督による10年振りの新作『君たちはどう生きるか』(2023年)が今年、第96回アカデミー賞にて日本映画としては『千と千尋の神隠し』以来21年ぶりとなるアカデミー長編アニメ賞に輝いたのは記憶に新しいところです。

そんなジブリ作品ですが、作品自体の素晴らしさに加え、各作ごとの主題歌もまた大きな話題になります。みなさんもきっとお気に入りのジブリ作品とともに、"こころに残る1曲"があるのではないでしょうか。

そこで今回は、20~40代のマイナビニュース男女会員を対象に、各年代別にアンケートを実施。「スタジオジブリ作品の主題歌で一番好きな曲」を聞いています。本記事ではその中から、40代に聞いた調査結果をご紹介しましょう。

Q.これまでにスタジオジブリの映画をご覧になったことはありますか?

「ある」(90.0%)
「ない」(10.0%)

Q.スタジオジブリ作品の主題歌で一番好きな曲を選んでください

1位「君をのせて/井上あずみ(天空の城ラピュタ)」

・「神秘的で『ラピュタ』の世界観にとても合っているから」(48歳女性/埼玉県)
・「曲とストーリーがとてもマッチしていて感動しますね」(41歳男性/静岡県)
・「ストーリーとピッタリだったし、エンディングにふさわしい曲で歌いやすい曲だから」(47歳男性/福岡県)
・「温かい歌詞が切ない曲調に乗ってジンとくる」(49歳男性/兵庫県)
・「小学校のとき合唱したから思い出深いです」(44歳男性/神奈川県)
・「『天空の城ラピュタ』を何度も見ていて、歌で泣いてしまうから」(46歳男性/千葉県)
・「子ども心に響く曲であり、歌詞と共に冒険するワクワク感が当時から今もなお色褪せずにあるので」(46歳男性/埼玉県)
・「金曜ロードショーでよく見る機会がありますが、『天空の城ラピュタ』が好きなジブリアニメだからです」(47歳男性/熊本県)
・「まだ中学生か小学生のときに、金ローで初めて『ラピュタ』を見たときの、最後の歌まで聴いたときの感動を超える作品には巡り合っていない」(49歳男性/広島県)
・「映画にピッタリの雰囲気と歌詞。歌自体もとても好きだけど、聴くと映画のシーンを色々思い出して込み上げてくるものがある。『魔女の宅急便』の曲も捨てがたいけれど、よりジブリらしい『ラピュタ』がイチオシです!」(45歳女性/秋田県)

2位「風の谷のナウシカ/安田成美(風の谷のナウシカ)」

・「初めて見たジブリ映画だったので印象に残っている」(46歳女性/大阪府)
・「馴染み深く、ナウシカ自体が思い出され好きなので」(49歳女性/新潟県)
・「初々しい歌声がとても印象に残っていて、好きだから」(49歳女性/埼玉県)
・「作品自体が好きで、情景が浮かび上がる気がして好き」(43歳男性/静岡県)
・「子どもの時に見ても感動して泣いた記憶があるので」(46歳女性/北海道)
・「ストーリーと映像が素晴らしく、また出てくるキャラクターもとても魅力的で本当に名作だと思うから」(44歳男性/大阪府)

3位「となりのトトロ/井上あずみ(となりのトトロ)」

・「『トトロ』大好きで、歌だけでジブリのイメージができて楽しくなる」(45歳女性/神奈川県)
・「ほんわかするし、なんか前向きになれる気がする」(42歳女性/神奈川県)
・「弟、甥と、世代は変わってもトトロが永遠不滅なこと」(45歳女性/兵庫県)
・「聞くだけで、元気になる歌。ストーリーともあっている」(49歳男性/福岡県)
・「どの世代へも語り継がれやすいハーモニーとなっているので頭に残っている。思わず口づさむ」(47歳男性/奈良県)
・「好きな歌手の曲なのと、ストーリーにマッチしてるから」(45歳男性/愛媛県)

4位「やさしさに包まれたなら/荒井由実(魔女の宅急便)」

・「優しく落ち着いた感じで、いつでも口ずさめるようなメロディーが好きだから」(46歳女性/岐阜県)
・「小さい頃に親と映画を見に行って、心に残っています。キキの頑張る姿とこの主題歌がよく合っています」(45歳女性/東京都)
・「松任谷由実さんの歌声と歌の雰囲気がすごく映画とあっていて好きだから」(47歳女性/新潟県)
・「この曲、この映画がジブリのイメージです」(45歳男性/新潟県)
・「子どもの頃から聞いていたので思い出の曲」(45歳男性/宮城県)

4位「カントリー・ロード/本名陽子(耳をすませば)」

・「なつかしい気持ちになって、楽しい気分にもなるから」(45歳女性/三重県)
・「未来を感じた歌で、思わず歌いたくなった」(42歳女性/京都府)
・「とても口ずさみやすく、曲調も暗くない。人前でも歌える」(44歳男性/香川県)

5位「もののけ姫/米良美一(もののけ姫)」

・「心にグッとくる歌詞で、メロディも落ち着いた感じがして、リラックスできる」(40歳男性/群馬県)
・「米良さんの印象に残る歌声と、品に合ったメロディーが印象に残っている」(45歳男性/広島県)

6位「崖の上のポニョ/藤岡藤巻と大橋のぞみ(崖の上のポニョ)」

・「可愛くて口ずさみやすいので」(42歳女性/大阪府)

7位「ひこうき雲/荒井由実(風立ちぬ)」

・「『風立ちぬ』の世界観にとても合っていて、エンドロールと共に流れる「ひこうき雲」で、作品の余韻まで楽しめる」(49歳女性/神奈川県)

8位「さくらんぼの実る頃/加藤登紀子(紅の豚)」

・「映画のイメージがうまく表現されており、とにかくカッコいい」(45歳男性/大阪府)

■総評

調査の結果、40代のマイナビニュース会員のうち、これまでにスタジオジブリの映画を観たことがある人は90.0%と、大多数が視聴経験があることが明らかとなりました。

ちなみに同時に行った20代および30代へのアンケートでは、20代が51.7%が視聴経験あり、30代では40代と同様90.0%が視聴経験ありとなっています。やはり40年もの歴史を誇るスタジオだけに、世代による視聴機会の格差はあるようです。

一番好きな曲なスタジオジブリ作品の主題歌では、24.8%を集めた「君をのせて/井上あずみ(天空の城ラピュタ)」が1位に。以下、2位「風の谷のナウシカ/安田成美(風の谷のナウシカ)」(21.5%)、3位「となりのトトロ/井上あずみ(となりのトトロ)」(18.1%)、4位「やさしさに包まれたなら/荒井由実(魔女の宅急便)」(14.1%)、5位「カントリー・ロード/本名陽子(耳をすませば)」(6.7%)と続きます。

ここで興味深いのは、20代・30代で1位となった「となりのトトロ/井上あずみ(となりのトトロ)」が、40代では3位となったこと。やや低年齢向けの同作に代わって、心躍る冒険譚の「君をのせて/井上あずみ(天空の城ラピュタ)」と、少女戦士ナウシカの気高い戦いを描く「風の谷のナウシカ/安田成美(風の谷のナウシカ)」が1位・2位となっています。

それぞれの曲を選んだ理由では、「映画自体が印象的」「作品の世界観にマッチしている」「歌詞やメロディが良い」などの意見が多く見られました。とくに1位「君をのせて/井上あずみ(天空の城ラピュタ)」では、感動的な映像シーンと相まって印象に残っているという意見が目立ちます。

2位「風の谷のナウシカ/安田成美(風の谷のナウシカ)」はじつは主題歌ではなく、"シンボルテーマソング"という位置付けであり、劇中には登場しません。予告編やテレビCMなど映画プロモーションに頻繁に使用され、オリコンシングルチャートで最高10位を記録するなど楽曲単体でもヒットしたため、「ナウシカの主題歌」として広く認識されているようです。

そのほか、4位「やさしさに包まれたなら/荒井由実(魔女の宅急便)」、8位「ひこうき雲/荒井由実(風立ちぬ)」では、「ユーミンのファンだから」「ユーミンの曲が作品とマッチしている」といった声が。荒井(松任谷)由実の既存曲を使用し、なおかつ作品の世界観を見事に表現していることへの称賛のコメントが多く寄せられています。

調査時期: 2024年5月22日
調査対象: 40代のマイナビニュース男女会員
調査数: 270人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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