女優の成海璃子が、フジテレビのドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』(毎週日曜14:00~ ※関東ローカル)のナレーション収録に初挑戦した。担当したのは、16日に放送される『声優になりたくて2 ~アヤの後悔しない生き方~』。一度は公務員として働いていたが、夢を捨てきれず声優を目指す女性を追った作品だ。

様々な葛藤の中で、後悔しない生き方を送ろうとする彼女の姿に、どんな思いを抱いたのか。話を聞いた――。

  • 『ザ・ノンフィクション』のナレーションに初挑戦した成海璃子

    『ザ・ノンフィクション』のナレーションに初挑戦した成海璃子

年齢も重い現実として“壁”に

今回の主人公は、宮城県南三陸町出身の彩さん(31)。高校卒業と同時に上京し、公務員として働いていたが、翌年、東日本大震災による津波で兄を亡くし、故郷へ戻ることに。「両親を安心させたい」と、町の職員として6年間働いたが、「人生は明日どうなるか分からないから後悔したくない」と、27歳の時、憧れていた声優を目指し、再び上京。養成所の門を叩いた。

2023年冬。夢を追い始めて4年が過ぎたが、いまだにデビューへの道は開けない。熱狂的なファンを集め、ライブを行うなど、まるでアイドルのような存在として活躍する若手の人気声優たちがいる世界に今から飛び込もうとする彩さんは30歳を過ぎ、年齢も重い現実として“壁”となっている。

故郷の両親からは「いつまで夢を追い続けるのか?」と言われてしまう中、彩さんは、3月に行われる養成所の卒業オーディションに合格できなければ、夢を諦めることを決めた……。

  • 声優を目指す彩さん (C)フジテレビ

思い出すオーディション「気持ちがグッと」

今回の映像を見て、成海は「私は声優の業界のことをほとんど知らなかったのですが、ここまで人を惹きつける世界なんだなと感じました」といい、同い年の彩さんについては、「突き進み方がまっすぐで強いなと思いました」と語る。

特に印象に残ったのは、東京に来た姉が、彩さんに現状を確認する場面。「受かりそうなの?」「親のこと、どうするのよ?」「オーディションがダメだったら帰るぐらいの決意がないと」と問いただす姉の姿に、「お姉さんのストレートな感情がすごく伝わってきて、忘れられないです(笑)。やっぱりお父さんは少し甘くなってしまうけど、お姉さんの感情がビシバシと伝わってきました」と、遠慮のない言葉が自身にも刺さった。

緊張感を覚えたのは、彩さんが受けるオーディションの場面も。自身も子役の頃は、毎回オーディションに参加していたが、「すごく苦手なので、あの雰囲気を思い出して気持ちがグッとなりました」と背筋が伸びた様子だ。