ボーイズグループ・BE:FIRSTのRYOKIとしても活躍している俳優の三山凌輝が、連続テレビ小説『虎に翼』(NHK総合 毎週月~土曜8:00~ほか ※土曜は1週間の振り返り)で 伊藤沙莉演じる佐田寅子の弟・猪爪直明役を好演中だ。三山は「朝ドラへの出演は役者として1つの目標でしたし、僕の人生設計図の中で、役者としてこのタイミングでオファーをいただけたこともうれしかったですし、すごく特別な作品になることを確信しています」と喜びをかみしめている。

  • 猪爪直明役の三山凌輝

朝ドラ出演の反響について三山は「本当にいろんなところから声をかけていただきましたし、昔からのファンの方や最近応援してくれている方々も喜んでくれました」と感無量の様子。

「俳優として『虎に翼』に出演できたことはすごく意味のあることで、これまで応援してくれた方々に大きな報告ができて、恩返しできたような気持ちにもなりました。また、僕はアーティストもやっているので、二足のわらじじゃないですけど、それを分かりやすい形で示すことができたと思えましたし、また次のステージへ行く1つのきっかけにもなると思い、とてもうれしかったです」

BE:FIRSTのメンバーのリアクションについては「最初に『おっ、朝ドラ俳優じゃん』って言われました。そういうラフな感じで応援してくれています」とおちゃめに笑う。

「撮影が忙しくてリハーサルに1回ぐらいしか参加できなかったこともあったのですが、メンバーはいつも通り変わらない感じでいてくれて、とてもありがたい環境だなとも思いました。そういう意味では“ホーム感”というか、自分が帰ってくる場所があるというのは、自分の人生観においてすごく新しい感覚でした。僕は俳優として1人でずっとやってきた期間もあったので、そういうのがとてもうれしくて、彼らは特別な存在だと思い感謝しました」

直明との共通点も「熱量や素直さはすごく似ている部分があるのかなと」

幼少期から非常に利発で家族思いだった直明は、そのまま誠実な好青年に成長。三山は「根本的な熱量や素直さは、僕とすごく似ている部分があるかなと。あとは自分のやんちゃな部分を一旦そぎ落として、直明に注ぎ込むという感じです」と役作りについて述べ、目がキラキラしている直明について「目に光を入れるという撮影方法で撮ってもらっていますが、目が大きい方なので、光がいっぱい入ります」と笑う。

精悍な丸刈りがよく似合う三山。「気づいたらもう1年近く丸刈りなので、あまり違和感がないし、生活も楽です」と本人的にもすっかり馴染んでいる。

「以前丸刈りにした時と理由も違って、面白いなと感じています。初めて丸刈りにした時は、アーティストとしての存在意義みたいなものや、 世間に対して自分の意思みたいなものを投げかけたいと思ったからそうしました。今回は監督とも話して、直明は丸刈りがいいとなりましたが、まったく抵抗がなかったです」

初めて体験した朝ドラの現場については「撮影期間も役と向き合う時間もすごく長いので、自然と直明になれます。『よし、直明をやるぞ!』と思わなくてもマインドが出来上がるレベルまで、長きにわたって向き合っているという感覚があります。だから撮影期間が少し空いた時はとても寂しくなったし、久々に撮影現場に戻ってきた時の直明との距離感は、もう離れがたいなとも思いました」と語る。

また、伊藤やはる役の石田ゆり子ら猪爪家のキャスト陣は「みなさん優しい」と言い、「本当にお母さんやお姉ちゃんという感じがするし、みなさんそれぞれが自然とそのポジションにいるので、僕ものびのびと現場で仲良くさせてもらっています」と感謝。「ただ、初日は本当に緊張しました」と明かす。

「猪爪家のみなさんはすでにとても仲が良くて、僕は大きくなった直明という名目ですが、『はじめまして』でその世界に飛び込むわけですから。でも、『これって、勝手なプレッシャーを自分に与えてない?』と思い、共演するスーパー俳優さんたちにお任せしようと切り替えました。僕はただ、久々に家族の下に帰ってきた直明として、何も考えずに受けの芝居を全力でやろうと。そしたらスーパー俳優さんたちが『はじめまして』の僕に抱きついて泣いてくれました! あの感動はいまだに忘れてないです」

猪爪家で共に暮らす花江(森田望智)の長男・直人役の琉人、次男・直治役の楠楓馬らと3人で、よくNHKの食堂に行っているようで「3人とも丸坊主で並んでご飯を食べるので、その座高が携帯のアンテナみたいになり、周りからクスクス笑われます。しかも3人全員がカレーを食べていてショートコントみたいでした。僕は子供がとても好きで、子供の頃の夢が幼稚園などの先生だったので、彼らをかわいいなと思いながら一緒にいます」とほっこりしたエピソードも披露してくれた。