ビール好きならずともその名を聞いたことがあるであろう、沖縄が誇るご当地ビール「オリオンビール」。同ブランドが沖縄でホテルを展開しているのをみなさんはご存じだろうか。

  • ビール好きの楽園へとパワーアップ! 沖縄「オリオンホテル モトブ リゾート&スパ」に泊まってみた

しかもこの春リニューアルし、名称も「オリオンホテル モトブ リゾート&スパ」へと改められるなどさらなる進化を遂げたのだ。今回実際に宿泊してきたので、その魅力をピックアップして紹介しよう。

全室オーシャンフロントのリゾートホテル

ホテルがあるのは那覇空港から車で約1時間40分(沖縄自動車道利用)、許田I.Cより約40分の沖縄県北部、本部町(もとぶちょう)。「沖縄美ら海水族館」をはじめ、エメラルドビーチ、備瀬フクギ並木、海の向こうに臨む伊江島など観光スポットが近くにあり、さまざまな楽しみ方・過ごし方がかなえられるエリアだ。

2025年には本部町と隣接する今帰仁村(なきじんそん)に新テーマパーク「ジャングリア」がオープン予定とあり、今後盛り上がりを見せる場所でもある。

「大海原に浮かぶ豪華客船」をイメージしてデザインされている同ホテルは、備瀬のフクギ並木側に建つ全室スイートルームのクラブウイング、沖縄美ら海水族館側に建つ高層棟のオーシャンウイングからなる。

客室は全室オーシャンフロントかつバルコニー付き。広さは50平方メートル以上、バスタブ付きと贅沢な造りが特徴だ。しかも客室のミニバーや冷蔵庫もフリーサービス(備付分)。

オリオンビールが備え付けられているほか、沖縄県外ではなかなかお目にかかれない「オリオン ザ・プレミアム」が飲めるのもうれしいポイントだ。

※客室のミニバー&冷蔵庫フリーはクラブウイングのみ、冷蔵庫フリーはオーシャンウイングのプレミアムフロアのみ

さらにこの春、オーシャンウイングの最上階フロアは、全室プレミアムフロアへと生まれ変わった。

プレミアムフロア宿泊客は、新設されたメインダイニング「ristorante GLAUCO(グラウコ)」で朝食が食べられるほか、有料でクラブウイング専用施設となるクラブラウンジとインフィニティプールを利用することができる。

スイート全23室がリニューアルされたクラブウイング

  • クラブウイング宿泊客は専用のレセプションラウンジでチェックイン、チェックアウトができるのでスムーズ

クラブウイングは、この春に全23室のスイートルームがリニューアルされた。モトブの風や光、土といった自然のやさしさを大切にした、五感に寄り添う客室へと生まれ変わった。

  • クラブスイート

客室タイプは3種類あり、2~4階は66平方メートルのジュニアスイートが全18室、5階には82平方メートルのクラブスイートが全3室ある。

  • ロイヤルスイート

そして6階に2室だけあるのが、123平方メートルもの広さを誇るロイヤルスイート。広々としたバルコニーにはデイベッドも設けられているほか、サウナまで備え付けられたラグジュアリーな客室だ。

客室やレストランはオーシャンウイングを含め全て西向きで、沖縄本島随一のサンセットを拝めるのも魅力だ。バルコニーやプール、バー、レストランなど、どこからでも美しい夕陽が眺められるので、連泊して見比べてみるのもいいだろう。

専用のクラブラウンジやプールもグレードアップ

  • インフィニティプール:提供画像

クラブウイング宿泊者のみが利用できるクラブラウンジとインフィニティプールも、グレードアップ。インフィニティプールにはエアコン、ブラインド付きの個室カバナ(要予約)があり、快適な遊びを提供する。

  • タラソスパ「Mokara」

さらに隣接するタラソスパ「Mokara」のタラソプール、ドライサウナ、ハマム(湿式蒸気サウナ)も同エリア宿泊者は無料で利用可能(各種トリートメントメニューは有料)。もちろんホテル敷地内にあるインドアプール、アウトドアプールも楽しめる。

クラブラウンジでは、モーニングにはコンチネンタルブレックファースト、アフタヌーンには沖縄の紅芋や黒糖、フルーツをふんだんに使った各種スイーツ、そしてイブニングにはアグー豚のプロシュートやグルクン(タカサゴ)という魚の南蛮漬けなど、沖縄ならではのカクテルメニューを季節に合わせた内容で提供している。

オリオンビールはもちろんのこと、泡盛やワイン、焼酎などのドリンクとともに、思い思いの時間を過ごせる。

  • ジュラ紀温泉「美ら海の湯」

このほかクラブウイング宿泊者は、ジュラ紀温泉「美ら海の湯」に滞在中何度でも入浴が可能だ。沖縄のリゾートホテルで、オーシャンビューの温泉まで楽しめるホテルはなかなかないだろう。

ホテル限定のクラフトビールも楽しめるバーがオープン

  • THE ORION BEER BAR

そしてオーシャンウイング3階に堂々のオープンを遂げたのが「THE ORION BEER BAR」だ。こちらでは宿泊客にウェルカムドリンクとしてオリオン ザ・ドラフト(もしくはソフトドリンク)が振る舞われる。

  • ウェルカムドリンクとして選べるシークヮーサードリンクとオリオン ザ・ドラフト

そのほか、オリオン ザ・プレミアム、75BEERシリーズのほか、ペールエールやIPA、ヴァイツェンなど、オリオンホテルでしか味わえないオリジナルのクラフトビール「オリオン ザ・クラフト」(750円〜)など多彩なビールをラインナップ。

ビールメーカーが手がけるホテルだからこそのこだわりのパーフェクトサーブされたビールを、目の前に広がる絶景を眺めながらいただける。

  • Orion Official Store モトブ

また、バーに隣接する形で「Orion Official Store モトブ」も新たにオープン。オリオンビール Tシャツをはじめとした公式グッズや、ECサイト限定商品を取りそろえる。

自社商品のほか、琉球グラス、やちむんなどの工芸品、ビールに少し加えるだけで新たなテイストを楽しめる沖縄の果物を使ったコンフィチュール、沖縄の食材で作ったおつまみなども用意されている。ここで、旅の記念グッズやお土産を手に入れるのがおすすめ。

沖縄食材も楽しめるイタリアンレストラン

  • ristorante GLAUCO

ホテルのメインダイニングとしては、イタリアンレストラン「ristorante GLAUCO(リストランテ グラウコ)」が新たにオープン。オープニングヘッドシェフを務めるのは、世界各地で腕を振るってきた「Food design by HIDEAKI NAGAYA」代表の長屋英章氏だ。提供するのは、沖縄に古くから伝わる「クスイムン」という医食同源の考え方に基づく料理。

ディナーメニューには、麦芽粕をエサに飼育された沖縄県産黒毛和牛「もとぶ牛」をはじめ、在来種の金武アグー豚、沖縄県産野菜やフルーツ、島味噌、黒糖などを使った料理が並ぶ。

さらに、麦芽粕を餌として琉球大学が陸上養殖に取り組む沖縄の高級魚、「琉大ミーバイ」を使ったメニュー開発を進めるなど、さらなるサステイナブルな食材の活用にも取り組んでいる。

ドリンクにはビールだけでなく、ワインもラインナップ。実はオリオンビール、沖縄県糸満市に自社ワイナリーを所有しており、沖縄県産の果実を使った「Southern Cross Winery」というワインブランドもスタートさせている。

パッションフルーツの香りが爽やかで、甘すぎないすっきりとした辛口なので、食中酒にもおすすめだ(2024年5月現在、入荷待ち)。

朝食はオールデイダイニング「シリウス」のブッフェのほか、クラブウイングとプレミアムフロア宿泊客はメインダイニングの「ristorante GLAUCO」にてセットメニューをいただくこともできる。

「ristorante GLAUCO」の朝食には、「もとぶ牛のローストビーフとやんばる鶏のオムレツ」や「ジーマーミー豆腐と南国フルーツ盛り合わせ」など、県産食材を中心としたメニューが並ぶ。こちらは「シリウス」に比べ、静かで落ち着いた雰囲気の中、食事を楽しめる。

ビール工場や那覇のオリオンホテルにも寄り道

  • オリオンハッピーパーク

「オリオンホテル モトブ リゾート&スパ」を訪れたなら、お隣の名護市にあるオリオンビール名護工場に併設している「オリオンハッピーパーク」(大人500円・小人200円/水・木曜日定休)に足を運ぶのもおすすめだ。

ビール作りの工程や、オリオンビールの歴史などを楽しく学べるほか、出来立てビール2杯(もしくはソフトドリンク)とビールに合うおつまみを味わえる。

  • THE ORION BEER DINING

さらに日程に余裕があれば、ゆいレールの牧志駅から至近、那覇市の中心地・国際通りにも歩いていける「オリオンホテル 那覇」に宿泊するのもいいだろう。こちらも2023年11月にリニューアルオープンを迎え、ホテル限定のオリジナルクラフトビールを振る舞う「THE ORION BEER DINING」を併設している。

クラフトビールの他にも、昭和初期に主流だった、通常のビールサーバーより大きな口径が特長の「スイングカラン」を導入するなど、オリオンビールのさまざまな楽しみ方を提案してくれる。

寄り道も含め、オリオンビールを思う存分楽しむなら沖縄へ。ぜひビールを堪能する旅へ出かけてみてはいかがだろう。