1more Baby 応援団は6月3日、「夫婦の出産意識調査2024」の結果を発表した。同調査は、2024年4月1日から8日の間、全国の男性(20〜49歳)女性(20〜39歳)の既婚者2,961人を対象に、インターネットで実施したもの。
子どもが2人以上いる人に"2人目以降の出産"に対して、自分の気持ちが前向きになることができたサポートについて聞いたところ、「配偶者の家事や育児への参加」(27.5%)や「配偶者以外の家族による家事や育児のサポート」(25.0%)が高く、「児童手当、出産育児一時金などの政府による経済的支援」(19.8%)以上に、身近な人のサポートがより心強いという結果に。
国(政府)や自治体は、出産や子育てに向けたさまざまな支援制度を打ち出している。これらの制度に対する全体的な印象を男女別で比較した。
「制度が続くか不安があり、将来の不安解消にならない」と回答したのは女性59.1%・男性42.2%と16.9ポイント差、「支援制度が増えるのは嬉しいが、出産の後押しになると感じていない」は女性54.7%・男性43.7%と11.0ポイント差、「制度の対象が限られていたり、地域差があって不公平」は女性52.4%・男性36.8%と15.6ポイント差がある結果に。女性のスコアが高く、女性の方がより不安を感じていることが判明した。
また、「国や自治体の出産・子育て支援制度について調べて活用している」のは全体で28.2%だが、子どもがいる人で見ても32.4%と3割台にとどまっているという。
国(政府)や自治体による出産・子育て支援制度を提示し、その制度が利用できるとしたら、自身の出産意向が後押しされるかを聞いたところ、「後押しされた」「後押しになる」と答えた人が多い制度として「子育て世代に対する生活費の助成」(55.8%)、「育児費用の助成」(54.6%)などが挙げられた。
「出産費用の助成」は、20~24歳(64.0%)と25~29歳(61.1%)が高く、6割を超えているという。
国(政府)が打ち出している出産・子育てに関する8つの支援制度を提示し、知っている制度を答えてもらったところ、認知率が5割を超えたのは「不妊治療の保険適用」(58.7%)と計画中の「出産の経済負担軽減」(50.4%)の2つで、8つの支援制度の平均認知率は28.4%であった。
2022年4月以降に保険適用となった不妊治療を受けた243人に、不妊治療に対する気持ちを尋ねたところ、「不妊治療に対して前向きになった」(66.1%)、「希望する検査や治療が受けられた」(57.6%)など保険適用を評価する意見が高くなっている結果に。
しかし、64.5%は「保険が適用されても高額だと感じた」と答えており、意見が二分しているという。