モバイル社会研究所は5月30日、シニアのQRコード決済についての分析結果を発表した。調査は2024年1月、全国の60~84歳男女1,130名を対象に訪問留置調査(調査員が訪問し調査を承諾した人に紙で質問票を配り後日回収)で行われた。

60代のQRコード決済利用率、1年で7ポイント上昇

シニアのスマホ所有率が上昇したことにより、Rコード決済の利用(d払い・PayPayなどのスマホ決済)がどれくらい広がっているか、調査分析が行われた。年代別の利用率を2023年1月実査と比較すると、60代の伸び率(60代前半+8ポイント、60代後半+7ポイント)が高い。70代の利用率は約3割で、伸び率も高くなかった。新型コロナウイルス感染拡大前と比較してキャッシュレス決済が生活に定着したが、70代以上のQRコード決済の利用を見ると、まだ多くの人が利用している状況ではない。

  • QRコード決済の利用率(2023年80代は未調査)

60代女性は今以上に使いたいが36%、新たに使いたい人も13%

現在利用している人の約半数は、今後より利用したいと答えた。特に60代女性は、現在利用しており、さらに使いたい人が36%に達した。さらに60代女性は現在利用していないが、今後利用したい人も13%いた。この結果から、今後シニアでもさらにQRコード決済の利用が増える可能性があるとわかる。

  • QRコード決済の利用意向

大都市の利用率がやや高い

地域別の利用率を見ると近畿・関東が高かった。また都市規模別に見ると、大都市の方がやや利用率が高い状況だった。

  • QRコード決済の利用率(地域別)

  • QRコード決済の利用率(都市規模別)