ボルボの母国スウェーデンに誕生した、新しいエクスペリエンスセンター「World of Volvo」を訪問|様々なエキシビションを体験する

ボルボにとって97歳の誕生日に当たる2024年4月14日(日)に、母国であるスウェーデンのイェーテボリにて新しいエクスペリエンスセンター「World of volvo」がオープンした。本エクスペリエンスセンターはボルボ・カーズとボルボ・グループによる共同のプロジェクトとなっており、主に安全技術そして電気自動車に関する技術のエキシビションの提供、イベントおよびカンファレンス会場としての役割を担うプラットフォームとして誕生した。さて、この記事では「World of Volvo」へ実際に足を運んで体験した内容を皆さんにシェアさせていただこう。

【画像】オープンしたばかりのボルボの最新エクスペリエンスセンターを、実際にスウェーデン現地で見てきた!(写真30点)

北ヨーロッパのスカンジナビア半島に位置するスウェーデンの2番目に大きな都市Göteborg(イェーテボリ)の中心部にオープンしたボルボの新しいエクスペリエンスセンター「World of Volvo(ワールド・オブ・ボルボ)」は、国際的な建築事務所であるHenning Larsen(ヘニング・ラーセン)が手がけた美しいデザインが目を引く大きな施設である。22,000平方メートルのひろびろとした空間を有しており、ふんだんに使用された木材と全面に張り巡らされた大きなガラス窓によって自然との調和を演出し、開放感にあふれた空間を実現している。

これはスウェーデンに長く根付いている木材を使用する伝統的な建築スタイルと、スウェーデンで定められている「Allemansrätten(アレマンスレッテン)」と呼ばれる”土地の所有者に損害を与えない限り、すべての人に対してすべての土地(他人の土地含む)への立ち入りや自然環境の享受を認める”という権利からインスピレーションを得たものである。

World of Volvoは地下1階の駐車場からはじまり、インフォーションカウンターのあるエントランスフロア、レストランやグッズショップのある2階、エキシビションを展開する3階、そして4階・5階にはパビリオンラウンジとカンファレンススペースが設備されている。建物への入退場は無料となっており、レストランやショップ、ラウンジなどへの出入りは自由だが、3階のエキシビションへの入場には別途入場料が必要となる。

オンラインサイトにて事前にチケットを購入し、3階のエキシビションに向かうと、チケットサイトに表示されるQRコードでスマートに入場することができる。World of Volvoでは、チケットはもちろん会場パンフレットなどの用意はなく、環境を考え不必要なゴミを出さないために細心の注意が施されている。

エキシビション内には、様々な視点から「安全」と「電気自動車/電気エネルギー」に関して問いかけるアクティビティが用意されており、子供はもちろん大人も体験しながら考えさせられるような仕掛けが展開されている。

【A million more】

世界的に有名な現代ポートレート写真家のひとりであるMartin Schoeller(マーティン・ショーラー)によって撮影された”シートベルトによって救われた人々”の展示。バックグラウンドには撮影された人々のコメントが流れており、その緊迫した空気感に改めてシートベルトの大切さを考えさせられる。

【電気ショベルカー「EC18 ELECTRIC」の操縦体験】

会場には実際にEC18 ELECTRICが3台並んでおり、土に見立てたボールを使用して、実際に操縦を体験をすることができる。また、すぐ横のブースには子供向けのショベルカーも用意されているので、子供も一緒に楽しむことができる。

【ドライビングデモンストレーション】

走行中に別画面でクイズに答えたりボリューム操作を行うなどのミッションもあり、大人が体験しても苦戦してしまうドライビングシュミレーター。走行中のスマートフォンやカーナビゲーション操作は大変危険であることを改めて感じる体験となっている。

【エアロダイナミクス検証ブース】

ブースに入りゴーグルを着用すると、シュミレーターからものすごい勢いで風が吹いてくる。車のエアロダイナミックスに対抗し、自分の顔のエアロダイナミックスを検証するというユニークな体験スペースだ。

【歴代EV車、歴史的ボルボ車の車両展示】

ボルボが製作した初のEVプロトタイプや、昨今のEV車ブーム前にいち早く市販されたボルボC30など、様々な歴代車が展示されている。また、展示車の説明が書かれたボードにはQRコードが記載されており、より詳しい情報をオンライン上で確認することもできる。

【そのほか】

その他、急ブレーキの体験やVRでボートを操縦するコンテンツ、大型トラックに関するブースも用意されている。また、順路の途中にはボルボが昔に放映していたユニークなコマーシャルを放映しているので、エキシビションを回って少し疲れたら映像を見ながら休憩するのもおすすめだ。

様々な体験が用意されているボルボの新たなエクスペリエンスセンター「World of Volvo」のエキシビションでは、ボルボについての知識を深めるのはもちろんのこと、我々全員が担っている社会問題や環境問題ついて多角的に考えさせられる学びの場であると感じた。

また、休日のアクテビティーとして「安全とは何か?」「電気自動車とは何か?」を、家族みんなで遊びながら経験することができるのも良いポイントである。イェーテボリ中央からのアクセスも良いので、スウェーデンに旅行に行く際にはぜひ訪問してみてほしい。

World of Volvo

住所:Lyckholms Torg 1, 412 63 Gothenburg

最寄りのトラム停留所:Liseberg Södra

営業時間:建物の営業時間とエキシビションやショップなどの営業時間が異なります。ホームページをご確認ください。

チケット:訪問日によって多少変動します。チケット購入はこちらから。

Web:https://www.worldofvolvo.com/en/

文・写真:瓜生ありさ Words and Photography: Arisa URIU