「味しらべ」「黒豆せんべい」でおなじみの新潟県の岩塚製菓が、北海道千歳市に直営店「ウタリちとせ」をオープンすると聞いて、さっそく行って来ました!
取材にうかがったのはオープン前日の内覧会。北海道工場の直営店というから、工場に併設しているのかと思いきや、店舗は工場とは離れた場所にありました。
そもそも岩塚製菓は新潟県長岡市に本社を置く米菓のメーカー。全国に支店がありますが、工場や直営店があるのは本社のある長岡市のほかは北海道だけです。
「1990年に空港が近い千歳市泉沢に工場をつくり、そこから全道に出荷しています。その後、千歳市富丘に直営店を開きましたが、住宅街で駐車場も狭かったので、今回こちらに移転オープンになりました」
開店までの経緯をこう説明してくれたのは、北海道支店広報担当の渡辺道代さん。
場所は国道36号から支笏湖方面に向かう道道16号に曲がってすぐ。セブンイレブン千歳大和店と広い駐車場を共有する便利な立地です。
北海道で一番人気は「味しらべ」
渡辺さんによると「岩塚製菓の2大商品は黒豆せんべいと味しらべ。なかでも味しらべのシェアが全国で一番高いのが北海道」なのだとか。
確かに子どものころから食べていた記憶がありますが、なぜ北海道で特別に売れているのでしょう。
「昔からいも餅などで甘じょっぱい味に慣れ親しんでいる道民の味覚にマッチしているのかもしれません」とのこと。
聞くと、お餅に砂糖じょうゆをからめる食べ方は、道外ではあまりしないそうです。道民には当たり前の味付けが、全国的に見ると珍しいなんて……びっくりしました!
直営店だけのお買い得品もいろいろ
さて、「ウタリちとせ」で見逃せないのが、「一般流通していない箱入り商品」です。割れせんが混じったワケあり品がダンボールにたっぷり入って驚きの安さ。
一般流通商品の半額くらいになっているものもあるそうです。
人が大勢集まるときや、農家さんの休憩時のおやつなどにもぴったりです。
ただし、「必ずあるとは限らない」ので、売り切れでもがっかりしないようにお願いします!
これも、あれも? バラエティ豊かな米菓のラインナップ
ずらりと並んだ商品を見て驚いたのは、米菓の幅の広さです。
例えば北海道土産として大人気のアイテムも、実はお米が原料。スープカレー味のスティックタイプのおせんべいに、焼きとうきび味のおかきです。
名店のシェフが監修するシリーズには、カルボナーラ風、いかすみソース風などイタリアンな味付けの米菓もあるんです。
うるち米で作られているのが「おせんべい」で、もち米で作られているのが「おかき」や「あられ」だということも、生まれて初めて知りました。
しかも岩塚製菓は全商品、国産米100%にこだわっているのが特徴。大手米菓メーカーでは国産米ですべてを賄っているのは岩塚製菓だけだそうです。
地域の方はもちろん、観光客にも親しまれる店に
内覧会に先駆けて行われたプレオープンでは、2時間で600名もの人が来店し、大容量の箱が飛ぶように売れたとか。
「工場からつくりたての商品を直送しています。地域の方々に親しまれるとともに、観光のお客様にも立ち寄っていただけたらいいですね」と広報の渡辺さん。これからの観光シーズンに期待を寄せています。
ザンギで有名な「布袋」とのコラボレーションも
「ウタリちとせ」の北海道限定品をさっそく自宅でいただきました。
「札幌おかきOh! 焼きとうきび」は、札幌・大通公園名物のとうきびワゴンをイメージしたおかき。サクサクとした歯ごたえで、醤油をつけて香ばしく焼いたとうもろこしの味が再現されています。
フリーズドライでやわらかな食感にしたコーンの粒も入っていて、食べ始めるともう手が止まりません。お茶にもビールにもぴったりです。
もうひとつ「ふんわり雪どけ煎餅」は、岩塚製菓がパートナーシップ協定を結んでいる、「写真の町」でも知られる東川町のお米を使った商品。商品名の通り、雪のような白さと、溶けるような口溶けが持ち味です。
舌の上で溶けるようなやさしい食感でほのかに甘いので、幼児から年配の方までどなたにも喜ばれるはず。
これらは通年商品ですが、ほかにも数カ月ごとに切り替わる季節限定品もあって、例えば当別町のかぼちゃを使った味しらべ、札幌の町中華でザンギの名店「布袋」監修のせんべいなど、さまざまなコラボ商品がこれまでに登場しているそうです。
安全・安心の国産米にこだわると、輸入米より原価が高くつきますが、お米が余っているといわれる日本、私たち消費者が国産米の米菓を選んで買うことで、米農家さんを支えられたらいいな、と思います。
●information
岩塚製菓 北海道工場直営 ウタリちとせ
北海道千歳市大和4丁目1番2号
営業時間:10:00~18:00※年中無休(年末年始を除く)